◇ ◇ 郊野 ◇ ◇

夜の闇と風が強く吹く林の中で、私たち一行は山越軍に囲まれた。
厳白虎は長刀を持って私の前に立ち、譲歩しようとしなかった。

広陵王：嚴白虎、本気か？

白虎：俺は宗賊だから、お前がどうあっても強行するというなら立ち塞がるぞ。それを渡せ！

山賊甲：そうだ！出せ！

ーー今夜、孫策は私に重要な仕事を託した。ある物を密かに南陽へ運ぶという仕事だ。

林の中を通る時に厳白虎の伏兵に阻まれ、双方の兵が剣を構えて向かい合い、今にも動き出しそうだった。

嚴白虎：あの噂は本当か？孫策は伝国の玉璽を手に入れて、それを袁術に献上しようとしているのか？

広陵王：何も言うべきことはない。嚴白虎、私たちが兄弟だと思うのならそこをどいて。

嚴白虎：俺はお前たちを兄弟だと思っているからこそ聞いているんだ！
孫策が江東へ入ることはすでに認めた。だが袁術に玉璽を献上するというのは、江東を袁術に与えることじゃないのか？

広陵王：孫氏が袁術の麾下である以上、その指示に従うのは当然でしょう。

嚴白虎：何が当たり前なんだ？俺たちは犬か？なぜ主人が必要なんだ？

山賊甲：そうだ！犬じゃない、なぜ主人を探すんだ？

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【やむを得ないことに共感する】

広陵王：私も彼に同情している、でも仕方がないんだ……

嚴白虎：ならば戦え！袁氏の威光を押し除け、俺たち自身が覇王になるんだ！

広陵王：利害関係が複雑すぎて、どこがそんなに簡単だと思う？
そこをどいて……

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【彼に時勢を知るよう忠告する】

広陵王：孫策は貴方と違って、山に定住するつもりはない。大業を成すために、袁氏に頼るのもやむを得ないでしょう。
もし彼のことを兄弟だと思うなら、彼に不利なことはしないで。

嚴白虎：兄弟って何だ？兄弟というものは互いを区別しない。アイツのことも、お前のことも、全部俺のことだ！

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強引に押し通ろうとしたが、少し動けば山賊たちが武器を構え、冷たい刃で私たちを追い詰める。

嚴白虎：俺は箱の中身をこの目で確かめたい…孫策が卑屈に膝を屈するなんて信じない！

私は少しも動けず、嚴白虎が馬車に近づきその木箱を取り出すに任せるしかなかった。カチャッと音を立てて箱が開くと、光り輝くものが、水のような月明かりの下で光りを放ったような気がした……

嚴白虎： 孫策のクソ野郎…オレさまの目は節穴だったか……
いいだろう……ならばその玉璽を奪ってやる。徹底的に山賊となってやる！

広陵王：正気か？この玉璽は扱いの難しい問題だ。貴方には山越軍しかいないのに、どうやるつもり？

嚴白虎：お前はこの嚴氏山越軍をみくびってないか？俺たち兄弟は何も恐れない。

山賊(甲)：まちがいねぇ！山越軍はみな兄弟、恐れるものはない！

彼は玉璽を踏みつけ、腕を組んで傲然とわたしを見つめる。

嚴白虎：兄弟たち、よく聞け！今日この山道では、蚊の一匹通り過ぎることさえ許さない！