嚴白虎

◇ ◇ 宴会場 ◇ ◇

孫策:君に文才があるのか?何度もやり合ってきたけど知らなかった。山大王だと思ってた。

嚴白虎:甘いな、孫策。その甘さは兵士には禁物だぞ!

広陵王:あ…これ……嚴大王?どの方面の文才についてを言ってる?

士族(甲):フンッ お前に詩の才能があろうが、諸子百家だろうが関係ない、かかってこい!

士族たちは傲然としていて、盗賊のような輩に負けるとは全く思っていなかった。

嚴白虎:いいだろう、それなら——本を当ててみろ!
俺の後ろにあるこの箱の中は全部本で、適当に一冊選んで暗唱する。

嫌な予感がする、非常に嫌な予感が。


15分後……


嚴白虎:《春風夜夜周郎便》第三編標題□□、□は18回も!

《広陵夜闕》、劉なにがしの使った道具は□□、七人で□□へ加わる——

士族(甲):………………………

広陵王:………………………

私が孫策の目を見ると、彼は空を見つめていた。半時で、この年頃には耐えられないような話をたくさん聞いたのだ。

孫策:鞭……縄……蝋燭……どうして子供が産まれるのか……どうして狼牙棒が有るのか……
これが貴方の親友なの?あいつとどういう知り合いなんだ?怖……ちょっと怖い……

広陵王:怖がらないで大丈夫。大人の世界ってそういうものよ。

士族たちは完敗し、孫策は呆然としていた。
突然彼は勢いよく立ち上がり、盃を持ち上げ酒を飲み干した。


孫策:このように儒者たちを相手に舌戦を繰り広げることができるなんて、嚴白虎、あんたは俺たちの模範だな…!

嚴白虎:俺はちょうど《舌戦群儒》の五巻を暗記したところだった、舌劇の描写を……

広陵王:もう十分、お願い、黙って。

結局、士族たちは敗北を認め、酒宴に加わることになった。
酒は三巡し、皓々と月が昇り、みな三々五々酒に酔って、昼間戦ったことも忘れていた。


嚴白虎:伯符、おまえは俺より飲める!ほら、もう一杯!
孫策:来いよ!なめんな!

私はほろ酔いで酒を飲み、二人が互いに兄弟と呼び合い、生死を共にするかのように飲み始めたのを見ていた。
その時、また何人かが幕舎の外へやってきた。
先頭に立つ青い衣に琴を持つ人物は、夜宴の雰囲気が和やかなことが意外だったようだ。


広陵王:あぁ…周瑜、貴方も来たのですね……

周瑜:公務の処理が遅れてしまって。今日は誰も死んでいませんか?誰も真っ二つにされてない?

私は首を横に振り、経緯を話した。但し劉備文学のくだりは飛ばして。周瑜は頷いて、何かを考えている。

広陵王:貴方たちは江東でどのように安定を図るつもりですか?士族たちの門閥関係は根が複雑で、対処は容易ではないでしょう。

周瑜:君は伯符をどう思う?暴政を敷いていると思うか?

彼が覇道でなければ、「小覇王」と呼ばれてはいないだろう。

周瑜:士族門閥というのは、とても古く頑丈な家だ。古いから修理することは難しい。頑丈なので動かすのも難しい。
ここに家を建て直したいなら、どうすればいいのか、心の中ではわかっているはずだ。

広陵王:……ただ覇王の騎兵が侵略し、踏みつけ、平らにし、破壊し尽くす。

士族、宗賊、すべてこの古い家の一部であり、滅びる運命にある。


すでに泥酔している孫策と嚴白虎を見ると、彼らは子供のように泣いたり笑ったりしていた。


孫策:頭を触って!背が伸びない!どうしよう?
嚴白虎:はははは!おまえは背が伸びないな!
孫策:親父は本当に背が高かった。どうすればいいんだ——

私はそっと近づいて彼の耳元で囁いた。

広陵王:……孫策、虎の骨でスープを作り、それを飲むと背が伸びると言う伝説がある。

孫策:本当に?嚴白虎、おまえの足を寄越せ!

二人は冗談交じりの喧嘩をし、酒と料理が飛び交う。私は周瑜のそばに隠れて笑い続けた。

周瑜は一日の公務を処理したあとで少し疲れたような顔をしていたが、この様子を見ているうちに思わず笑っていた。


嚴白虎:あ……仙女……あの時の仙女だ!

彼は転がるように周瑜へ飛びかかる。周瑜は横を向き、嚴白虎はよろめきながら飛び出し川へ落ちた。

孫策:嚴白虎、どこにいったんだ?俺の背が伸びないじゃないか!うわーー

慌ただしく、夜宴でみな泥酔し、騒がしい一夜だった。

この時から、私と孫策、嚴白虎の三人は兄弟となり、嚴氏の山越軍は何事も起こさなかった。

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