【11】世界で一番優しい歌声
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幼子が、涙をこらえながら答えた言葉に三人は息をのむ。
アクセルは、やはり…と納得した。
全ての話が一本の線で結び付いた。
「うっ…ぐす…おかーさんは…わるくないのに。おじちゃんが、あなあけたんだ……だから…だかりゃ…うぇ…うぅッ」
リオラの瞳から、真珠の様な涙の粒がポタリポタリと流れ出ていく。
ロクサスは、慌ててリエに近付き、頭を撫でた。
「ごめん、ごめんな…。リオラに辛い事、思い出させて…」
「うぅううッ…おがぁしゃんッ…わりゅくないようぅ」
「あのさー、これってどういう事なのかな…いわゆる昼メロドラマに出てくる三角関係の泥沼化、それとも横恋慕の展開?」
今までの話を聞いていて、後輩二人はまだ気付いていないようだ。
(ロクサスはともかく、デミックス……お前、気付けよッ!)
さっきから、少女の説明内容で、覚えのある人物がかなり登場してきている。
それらを総合していけば、この少女の【正体】が否応にも分かるはずなのに…鈍すぎるにも程がある。
アクセルは、些か天然な面がある一つ下の後輩に正直、突っ込みたかった。
だが、それよりも前に解決すべき事ができてしまった。
それは――――
「うわぁあああん、おがーしゃんッ、おね"ぇちゃーん"、おどーしゃ…うえぇえんッ!!」
完全に号泣し始めたリオラを如何にして、元通りの笑顔に戻すかだ。
ロクサスは、頭を擦りながら必死で慰めているが、一向に泣きやむ気配はない。
アクセルは、小さい子どもの世話など人間だった頃でも数える程度しかした事がないため、どう対応すべきか分からない。
頭をくしゃくしゃとかいて、途方に暮れる。
その時だった…。
♪~♪♪~♪♪♪~
デミックスが、シタールをだして歌を口ずさむ。
こんな非常時に何やっているんだ、と文句を言いかけた。
だが、アクセルはその言葉を紡ぐのをやめた。
なぜなら、その歌声にリオラも薄らと目を開けて、手で涙を擦りながら聞こうとしていたから…。
「(…もしかしたら…いや、これならいける!)…デミックス、そのまま思う存分歌ってくれ」
アクセルからの小声の注文に、デミックスは「りょーかい!」と片目でアイコンタクトして歌い続けた。
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