【11】世界で一番優しい歌声
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聞き慣れない少女らしき声に、アクセルとデミックスは周囲をキョロキョロと見回す。
「ここ~」
再度、聞こえてきた声が下方からだと分かり、アクセルは下を見ると、ちょこんと白いワンピースの女の子が立っていた。
両手をあげて、ぴょんぴょんとジャンプしながら自分の存在を主張する姿が無邪気でどこか愛らしい。
年齢からみて、3,4歳くらいだろうか…。
黒いショートヘアーの髪と空色の瞳が、興味津々に二人を見つめる。
「…おまえ、誰だ?」
アクセルは、腰を屈めてその子どもと同じ目線の高さにして声を和らげて質問してみる。
「うーんとね~、リオラ」
「そーか。俺の名前はアクセルだ、記憶したか?」
「うん! きおくした!」
ニパッと無邪気な笑顔で元気よく答える少女に、思わず口角が緩んでしまう。
「俺はね~、デミックスっていうんだ! よろしく!」
「よろしく~」
二人の間を割る様に、自己紹介するデミックス。アクセルは、調子のいい後輩の態度に眉を潜めつつも、敢えて何も言わなかった。
すると…前方のまっ白な霧の中からロクサスが現れる。
「辺りを調べたけど、全然道がみえなくなった……あれっ? その子は…」
「よう、相棒。ちょいと此処で知り合ったばかりの子だ…」
アクセルの言葉を聞き、ロクサスはジッとその子を見つめる。
「どこからきたんだ?」
「うーんとね~、あっちだよ」
リオラは、そう言うと霧で包まれた前方の道を人差し指で真っ直ぐ指さす。
近くに住んでいるのだろうか…。
しかし、こんな森の中で小さい子どもがなぜ迷い込んだのだろう?
ロクサスとアクセルが不思議そうにその疑問を考える一方で、デミックスはリオラと楽しそうに会話していく。
「お兄ちゃん達さ~、この森の奥にあるお墓に行きたいんだ。リオラ、知ってるかい?」
「うん、しってるよ。リオラがつれてってあげる!」
「ほんとに! ありがとう、リオラ♪」
「どーいたしましてー」
リオラは、三人の前方に立って、慣れた足取りで森の奥へ案内していった。
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