【4】温泉騒動記
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予告通り、リエは正午過ぎに戻ってきた。
帰ってきた彼女を見るや、ロビーにいた他のメンバー達は「おかえり」と声をかけたりする。
ソファーに座り、ルクソードとトランプをしていたアクセルは「お疲れさん」とヒラヒラと片手を振る。
ロビーの真中で、シグバールの報告を聞いていたサイクスは、帰宅したばかりのリエをみるや目を細める。
「ラクシーヌから事情はきいた…。あまり個人プレーに走るのはやめてくれ」
「申し訳ありません。次からは気をつけます」
リエは丁重にお詫びの言葉を言うと、サイクスに報告書を渡して、ロビーから足早に去った。
廊下を歩いている時に、ラクシーヌと遭遇した。
「あらっ、おかえりなさい。…で、満員客の世話はどうだったの?」
「ちょうどよかった…ラクシーヌさん、お話したい事があります」
普段以上に満面の笑みを浮かべるリエ。
何かいいことでもあったの、と言葉を続けようとしたら、彼女から【ある物】を見せられた。
「じゃーん! ユウマンジュの【永久無料招待券】をいただきました」
「うっそ…! あんた、あのぼったくり旅館で何しでかしたのよ?」
驚くラクシーヌからの問いかけに、リエはニコリと微笑みながら説明する。
「大したことはしていません…。
ただ、接客業務と旅館内の清掃、料理…自分にできる限りの仕事をしただけですよ」
その言葉を聞いて、ラクシーヌは顔を顰めて「そうだった」と忘れていた。
目の前にいるこのほわほわ女が、機関在籍時代、「家政婦」としてどれだけ優れた手腕を発揮した事か…。
なにせ、このだだっ広い城を一日でピカピカに磨き上げたり…大人数の食事を三食欠かさず作るくらいだ。
旅館の仲居仕事は、朝飯前といったところだろう。
「従業員の方から、4枚頂きました…。明日から連休ですからいっしょに行きませんか?」
「フフッ…いい仕事してんじゃない! お手柄よ♪」
「私とラクシーヌさん…あと2枚ありますね」
「シオンとナミネも連れて行きましょうか。野郎を連れていくと煩いし、面倒だもの」
「女性4人の温泉旅行ですか、いいですね」
明日から1週間の連休に入る。
この機を利用して、女性達だけの温泉旅行を提案したラクシーヌ。
リエもそれに同意した。
旅行について、着々と計画していく二人。
そんな二人の会話を廊下の角でこっそりと立ち聞きする一人の影があった…。
「いい話聞いちまったってハナシだ」
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