ふたつのステラ 第1部 【ファントムブラッド】(1)
ジョナサン・ジョースターは英国の由緒ある貴族、ジョースター家に生まれた御曹司だ。
自然あふれる田舎にある大きな屋敷で、父親であるジョースター卿と従者たちに囲まれた裕福な生活を送っていた。
白い雲の漂う、穏やかな午後の一時。
ジョナサンは愛犬のダニーといっしょに遊んでいた。
「ダニー、いくよ!」
そこらに落ちていた丈夫そうな木の枝をなげた。
宙を舞う枝を視線でとらえるや、ダニーは一目散に駆け出していく。
御生い茂った草むらを軽々と飛び越え、奥へ落ちた木の枝を探しているダニー。
「……?」
ジョナサンがおかしい、と気付いたのは10分経ってから。
いつもは5分以内に戻ってくるはずなのに、今日はなかなか帰ってこない。
あれ…と不思議そうに首を傾げ、ジョナサンはダニーがいる草むらの奥へ足を踏み入れる。
すぐにダニーは見つかった。
尻尾を上下に振りながら、立ち止まっている。
まるで視線の先に、“何か”がいるみたいだ。
「ダニー! どうしたんだい?」
ジョナサンが早足で近づくと、彼もまた足を止めた。
彼の目に映ったのは―――
「……ねこ?」
「きゅーん…」
真っ白な猫の衣服を着た幼児だった。
【はじめまして、こねこにん】
ソラはパチッと目を開けると、そこは知らない場所だった。
さっきまで、親友のくーちゃんの家で一緒にお昼寝をしていたのに…
柔らかい布団で眠っていたのに、此処はどこだろう?
欠伸をして、上半身を起こすとそこに、一人の少年と大きな犬がいた。
ふぅ! と目を大きく見開いて驚く。
「あっ…起きたんだね。大丈夫…僕は怖い人じゃないよ」
すると、ソラが怖がっていると思ったのか、少年が優しい声をかけてくれた。
ソラは丸い可愛らしい目をぱちぱちして、手を差し伸べてくる少年に首を傾げる。
「だりぇ~?」
「ああ、自己紹介だね。僕の名前はジョナサン・ジョースター。
こっちはダニーだよ」
…これが、ちいさなエクレシアと星を背負う一族との最初の出会いであった。
【To Be Continued… ⇒】
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