コゼットの日記


私には、年下の友達がいます。

名前はシンドバッド。シン君と呼んでいます。

パルテビアで出逢って以来、仲良くなった子で、少しの間いっしょに旅をしました。

それから、仲間も増えてきたシン君と別れて、再び一人で国を転々としていたら、

その先々で彼と仲間の人達と遭遇してしまう。


これは偶然かしら? それとも必然かもしれないわね。

ふふ、侑子さん風に言ってみました。


シン君は、冒険が大好きで、世界各地にあるダンジョンを攻略していっているの。

正義感が強くて他人を思いやる優しくて、人徳もある子だけど…

誤ってお酒を飲んだ時に、失敗してしまう所がたまにキズなのよね。

あと、女の子が大好きで、それで将来、女性関係で問題を起こさないかが凄く心配。


シン君は、私を姉のように慕ってくれているみたい。

もし、あの事件がなかったら…弟がいたらこんな感じなのかしらね…きっと。


最初は、シン君の命を狙っていたジャーファル君も彼に懐いているし、以前は敵対していた

ドラコーンさんも仲間として彼を支えている。

ヒナホホさんも頼もしいし、時々屋台の組み立てを手伝ってくれる。



~~~ ~~~ ~~~



シン君が国を立てると宣言した時は、驚いた。

でも、彼にその決意をさせた経緯を見てきたから…驚きから徐々に納得に近い気持ちになった。


彼は早い段階で気付いた。

この数十年の間に世界に蔓延する貧困や差別、戦争などの負の連鎖。

その元凶をつくり、歴史の影から闇を生み出す組織―――【アル・サーメン】の存在に。


シン君と彼等は近い将来、全面的に対決するかもしれない。

彼の【アル・サーメン】への敵視は揺るぎないものだ。

【アル・サーメン】も、また彼を警戒している。


私は、その際この世界にいるかどうかも分からないし、いたとしてもどちらの味方にもならないかもしれない。

その事を、ドラコーンさんとヒナホホさんにこっそりカミングアウトした。



「分かった」

「お前は、争いに加わらない方がいい」



彼等は納得してくれた。

同時に、王であるシン君には伝えない方がいいと助言してくれた。

…まだその時期じゃないのでしょう。

そう思い、この事はシン君、ジャーファル君、マスルール君には言わないでおいた。



シン君の纏うオーラは、眩しい程の輝きに満ちている。

そのオーラに惹かれて、彼のもとに自然と人が集まってくる。

独断も含むけど、彼は将来、人を正しく導ける賢王になる素質がある。

でも、道を踏み外してしまった場合は、世界にとって最大の強敵になってしまう…。


私は…シン君を信じたい。

あの子は成し遂げるだろう…平和で誰もが安心して暮らせる豊かな国をつくる事を。



そういえば、この間会った時に「俺の国に店をつくってくれ!」って誘われちゃった。

あの子、私の料理を気にいってくれているのかしら?

そうだと嬉しいな…ふふふ。



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