リスタート・クエスト 閑話集


午後9時…寮に戻ってから、手早く宿題を片付けていく。

宿題を終えて、舞香は一階に設置されている浴場に向かった。



(ふはぁー…いい気持ち~♪)



スウェア専用の寮にある浴場は、町中にある銭湯のように大人数が入れる設計にしてある。

現在、寮を使用しているのは舞香だけしかいないため、実質的に独り占めしている状況だ。

ゆったりとした、広い湯船に浸かれるなんて…なんという至福の一時v

ふわふわと花を飛ばしながら、舞香はまったりしていた。



(そういえば…)



ふと、数十分前の事を思い出す。

食事が終わった後、悟は予告通り 寮まで一緒についてきてくれた。

玄関先で挨拶をした直後、悟がある提案をしてきた。



『この間、五条家うちに新しいテレビがきたんだ。

人気シリーズの映画のDVDもあるし…だ、だから…来週の土曜日に映画鑑賞しないか?』



映画鑑賞…なんとも魅力的なお誘いだ。

丁度、来週から一週間の連休に入る。

教会とギルドに許可をもらって、五条家に遊びに行くのもいいかもしれない。


そう思って了承の返事をすると、悟はぱぁ…と明るい笑顔になった。

両手で、舞香の手を包み込むように握りしめると、「絶対に迎えに行くから!」と宣言した。

それから、数分ぐらい手を離さないでいたが…

「そろそろ帰りませんと」と護衛の人に告げられ、彼は名残惜しそうに帰路についた。



(友達と映画を観たかったのね…きっと)



悟は以前、友達ができたらたくさんやりたい事があると言っていた。

その【やりたい事リスト】の項目の中のひとつが、『友達と一緒に映画鑑賞する』事なのだろう。

ならば、その項目を達成するためのお手伝いをしよう。


舞香はうふふと顔を緩ませながら、未来のイベントさきのたのしみに胸を膨らませた。





【転生少女のとある一日】




午後11時15分…お気に入りの小説を一定の頁まで読んでから、就寝する事にした。



(今日は色々あったな…)



ベッドに横になりながら、今日の出来事を振り返る。

多少のアクシデントは起きたものの、有意義な時間を過ごす事ができたと思う。



(明日は座学があるから、学校が終わったら早めに行かないと…)




明日のスケジュールを立てながら、ゆっくりと瞼を閉じる。

こうして、転生少女もとみやまいかの一日は…静かに幕を下ろすのだった。





※次頁は【解説】になります ⇒


15/16ページ
スキ