ルシュの思い出メニュー
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※【心もほんわかオムライス】の続編。
※ルシュの回想話で、御飯友達の大家さんと今回も美味しく食事を頂く物語。
※オリジナル設定として、インヴィさんは魚料理が好きです。
※寿司に関する情報は、某寿司漫画やネット等の情報を参考にしております。
以上の要素が苦手な方は、お読みになるのは控えてください。
*** ***** ***
「さかな♪ さかな♪ さかーな♪ たべると~♪ うまみー♪」
「嬢ちゃん、その歌は?」
「んふふ~♪ お魚の魅力とたっぷりの美味しさを込めた歌ですよー」
その日、マリエは上機嫌だった。
ぬふふ~♪ むふふー♪と気の抜けた唄を歌いながら踊っている。
(今日のメインは…魚だな)
分かりやすいマリエの様子を見ながら、ルシュは苦笑した。
この日、ルシュはギルドの依頼が一段落したので早めに帰宅した。
ちょうど、マリエが嬉しそうにおかしな独特の踊りをしている現場を目撃してしまったのだ。
「今日、魚市場に行ったんですよー。
生きの良い魚がいっぱいありましたよ~♪♪♪」
「ふーん、それで何を購入したんだ?」
「んふふふふふふふ…」
マリエが笑みが深まる。
心なしか、いつも以上に明るい光がキラキラと満ちている気がした。
「たーくさん、買いましたー!
だから、今日はお寿司パーティーしますよ~✨✨✨✨✨」
くるくる回りながら、マリエは贅沢に寿司三昧する事を宣言した。
寿司か…とルシュは頬に手を当てながら思った。
(…あんまり食べた事ないな)
元の器であった頃、デイブレイクタウンでは【寿司】を見かけた事はなかった。
師が所持していた書籍に、その名称の料理が一部の国にある事が記述されていたくらいだ。
3度目の器の頃に、【ちらし寿司】というものを初めて食べた。
魚の切り身や海老、穴の開いた野菜、細長くカットした卵、そして…要となる酢飯の組み合わせ。
華やかな見た目で、具もたっぷり、甘みと酸味のある白飯は不思議な味わいだった。
けれども、他の具材とマッチしていて美味しかった記憶がある。
「ちらし寿司にするのか?」
「いいですね、定番のちらし寿司~♪
だがしかーし! 今回は、握り寿司にしようと思います!!」
「握り…寿司?」
名称だけは聞いた事がある。
調味料で味付けした白飯の上に魚の切り身や具材を乗せた寿司の事だ。
「嬢ちゃん、握り寿司も作れるのか?」
「はい、御店で修行しましたから~」
マリエが、洋食以外の店でも修行していた過去が此処で明らかとなった。
彼女曰く、寿司の専門店だったらしく、一人前になるまでそれなりに時間がかかったそうだ。
「お寿司を握る職人になるためには、いっぱい学ばないといけない事があるんですよ」
「例えば?」
「お魚や他の材料が新鮮かどうかを判断するネタの見極め、調理方法、接客対応の仕方などなどですねー。
あと、一人前の職人になってから、自分の御店を持ちたい場合は経営に関する知識もないといけません」
マリエの説明を聞きながら、ルシュは「なるほど」と相槌を打つ。
ふと、疑問に感じた事がある。
「嬢ちゃんは、店を持たなかったのか?」
「お寿司以外にもいっぱい学びたい料理があったんですよー」
…納得の理由だった。
一部門を極めるよりも、幅広いジャンルを作れるようになりたいと思うところが彼女らしい。
「今回、何か手伝える事はあるか?」
「そうですねー…お寿司の御供として、汁物がほしいので、お味噌汁作ってくれます?」
「いいぜ、具は何がいい?」
「おまかせしまーす」
「さてさて、用意せねばー」と緩めに張り切って(?)いるマリエ。
彼女の背中を横目に、ルシュは味噌汁の具をどうしようかと思案していると…ある記憶を思い出す。
(そういえば、あの時…)
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