【時和旅館】にて…
※王国心+呪術廻戦の番外編。
※多重クロスオーバー要素があります。
※呪術廻戦 連載に登場した『時和旅館』が舞台となります。
※連載の番外編(前日譚)である【シークレット・メモリー】の先の展開を描いています。
※戦闘・流血・残酷・暴力表現の描写があります。
※王国心のキャラが、原作にはないオリジナルの術を使用しています。
※ハンター×ハンターの原作395話以降のネタバレが含まれています。
また、あるキャラが生存ルートを辿っています。
単行本派の方は、お読みになる際はご注意ください。
※呪術廻戦の本誌のネタバレを含みます。
単行本派の方は、お読みになる際はご注意ください。
※CP要素(オリキャラ ←←←←← 宿儺)があります。
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サラサは漫画家である。
こうみえても、自分の住んでいる世界では最近になって有名な部類になってきたと自負している。
今回、彼女が【時和旅館】を訪れた理由は休息のためだ。
サラサは、月刊のマンガ雑誌で作品を連載している。
タイトル名は【ビター・ラビット】
主人公は…普段は、都会の片隅にある診療所を営む女医『クロエ』
その正体は、大都会を舞台に、悪人達を陰で華麗に懲らしめるウサギの仮面を纏う
謎の執行人【ビター・ラビット】!
謎の組織【アナザー・ヘブン】の仕事仲間達と共に、今日も世界で蔓延る闇にメスを入れていく
…という内容のダーク・ファンタジーである。
ぶっちゃけると、この物語の主人公にはモデルがいる。
サラサの同郷の幼馴染であり、ウサギの仮面をつけているトンデモ女医なのだが、この事は別の機会に話そう。
話を戻すと、サラサは一ヵ月前に【ビター・ラビット】の第一部を完結させた。
第一部をまとめるまでに、三年の月日を費やした…我ながら頑張ったと思う。
雑誌の編集者長や担当者から「これを機に体を休めたらどうか」と告げられた。
サラサはこうみえても、連載中は休んだ事がない。
原稿も期日の一週間前に担当者に渡す事を心掛けている。
仕事が終わり、次の原稿に取り掛かる前日までの間は自分の好きな事に時間を費やす。
ウォーキング等で体を動かしたり、美味しいものを食べに行ったり、音楽を聞いたりと…リラックスデイを満喫する。生活習慣が乱れがちな職業に反して、サラサは健康に気を遣っているのだ。
(とはいえ…こんな機会は滅多にないしなぁー)
編集者長達の粋な計らいにより、サラサは半年間の休みをゲットできた。
その事をウサギ仮面のトンデモ女医にメールで知らせたら、
「寛ぐのにいい場所知ってるよー」と返事をもらった。
トンデモ女医…もとい、リーシェは嘘をつく事はあるけれども、親友を陥れるような虚偽をする人ではない。
だから、サラサは「よろしくー!」と二つ返事でお願いした。
結論から言うと、提案に乗ってよかった!
辿り着いた先は、不思議な異空間にある旅館だった。
RPGで言えば、サブイベントをクリアしていって、ラスボスとの最終決戦前かゲーム2週目以降に足を踏み入れる事ができる秘境の里。
絶景が見られる温泉、サスペンスなら主役に間違いない綺麗な女将さんに、ファンタジーな種族の従業員!
「もふもふがいっぱいだー」
「にゃふ~、お客さまぁー…ぷにぷには勘弁して頂きたいですにゃー」
従業員のねこにんの肉球をぷにぷにしながら、サラサは癒しの時間を満喫していた。
日毎に効果が変わる温泉は楽しめるし、料理は美味しいし、漫画のネタはあちらこちらにあるし…
サラサはまさに天国そのものだ。
(いやぁー、来てよかった! それにしても、リーシェってホントに人脈凄いなぁ…)
親友が既に人ではなくなった事は、一応知っている(元から特殊な種族だったが、割愛しよう)。
故郷の流星街自体が、色んな人種が集まるところだったので、サラサはそんな事は気にしていない。
例え、親友が因縁のある銀髪の男性(+その仲間達)に対して「禿げろ、痔になれ、運気を反転させてやる…来世までも一生な!」と…その人物の写真を貼った藁人形に呪いの攻撃呪文(?)を唱えている衝撃場面をリアルタイムで目撃したとしても。
ぶっちゃけ、あの奇妙なウサギ仮面を被っている事で恐怖がマシマシだったのだが…
サラサは、親友が本当は根が優しい人なのだと分かっている。
(リーシェも…休み取れたらいいのに)
彼女は【仕事】の都合上、それがなかなか敵わない。
何せ、世界を枠を越えて活動しているのだから無理もない。
(せめて、お土産は奮発してあげよう)
旅館をチェックアウトする時に、お土産コーナーへ行こうと決めた…大分先の話になるけれど。
それから、一週間ほど旅館でまったりしていたが…
(そろそろ、別の刺激ほしい…)
温泉は素晴らしい。
女将さんや従業員のスペシャルなマッサージも格別だ。
だが、それらばかりだとルーティン化してしまい、飽きてきてしまう。
そうなる事を予想していたため、サラサはお気に入りの漫画や雑誌を郵送で運んでもらっていた。
「久々に見ても、やっぱり面白いなぁ~」
漫画を熟読しながら、サラサはまったりと時間を過ごしていった。
さらに三日後に、足湯を楽しんでいたら、一人の女性観光客と仲良くなった。
その人…エリザベスは体調不良が原因で、治療のためにこの【時和旅館】で療養しているとの事。
透き通るような長い銀髪に、青い瞳、容姿も美しく、所作の一つ一つが洗練されている。
聞けば、彼女は既婚者で幼い子どもが一人いるそうだ。
(つまり…ブルジョアなマダム!)
しかも、性格も美人であった。
初対面のサラサの話に耳を傾け、自分の作品を含めたお勧めの漫画作品も読んでみたいと興味を示してくれた。
(やばーい、王道的な漫画のヒロインじゃん! 新キャラのモデルにしてもいいですか!?)
サラサは内心興奮しながら、頭のメモにネタを書き連ねていく。
エリザベスにお勧めの作品を貸出した後、サラサはふと思った。
(折角だし、外に出てみようか…ネタ探しもしたいし)
何気ない思い付きで、散歩に出かけてみる事にした。
この時の判断を…サラサは後悔する事となる。
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