【7】La gira con No.2
※連載後設定(季節は冬)
今日も私、シスネの家には賑やかな声が響く
「だぁあ!ちっくしょ、なんで勝てねぇんだてハナシ!」
秋の涼しさも去り、冬の厳しさが舞い込もうという12月
早々にこたつとカーペットを押し入れから召喚し、もぞもぞと潜り込んでノートパソコンのキーボードで指を踊らせる私は、
ダイニングのテーブルでカードゲームを楽しむオジサマ達に目を向けた
叫び声を上げた白髪交じり…もとい、白のメッシュを入れたオジサマは、どうやらゲームに負けたことにご立腹のようだ
「それがお前の実力、ということだな」
対して、金の髪を短く切ったオジサマは余裕そうに手札のカードで自らを扇ぐ
彼のわかりやすい挑発に、くぐもった唸り声をあげたオジサマは、立ち上がって「もう一度勝負だルクソード!」と半ば自棄になって言った
「ふっ何度やっても同じことだ…」
「ねぇ、何のゲームをしてるの?」
余裕そうに笑うルクソードがカードを切っている最中、少し高めの女性の声が聞こえた
その声の主にゲームをしていた二人と、二人を眺めていた私は目を向ける
「ともか」
「やぁとも、これは17ポーカーだ」
「17ポーカー?」
聞き返すともに、ルクソードは丁寧にルールを教えていく
ルールを理解したともは、何事かをルクソードに耳打ちすると、ルクソードは目を見開いた後、笑ってともの頭を撫でた
「さすがはとも。もうこのゲームを理解してしまうとは!」
「ああ?」
不思議そうな顔をするシグバール
正直、私もわからないので、ただ笑うルクソードとともを見るだけ
「ね、それよりシグバール貸してくれる?」
唐突にともがシグバールの服、ストライプのウエスタンシャツの袖を掴んで言った
「なんで俺本人じゃなくてルクソードに聞くんだってハナシ」
「…だって、もしシグバール一人だったら勝手に連れてくし…」
「いいさ、ゲームの相手は他を探そう。…例えば、そこでじっとこちらを見ている女性とか、な」
突然三人分の視線がこちらに向かい、びっくりして固まってしまう
ああ、やばい、このままではルクソードの餌食だ
私はパソコンに向き直って一心不乱にキーボードに指を走らせるフリをする
三人ともしばらく無言なので、諦めたのかと思い、指を休めると
「ムダだぞ、お前の行動パターンは解っているからな」
振り向けば、輝かしい笑顔のままカードを切る自称紳士がいた
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