【6】changeling eyes (チェンジリング・アイズ)
「そうとなれば頑張らなくては!」
「え? いや頑張るようなことか? コレ…」
「うーんと、目の筋肉をゆるめながら瞳孔を……」
「あー、いや。そこまで難しく考えなくてもいいんじゃ…?」
こうなってしまった以上早く戻らなくては!
と、意気込みに意気込んで懸命にファントムの能力を発動させようと目を凝らすリエ。
ただし、そんな象徴的な方法で能力を発動させられるわけがなく。
「う゛ーーーー…」
「あのー、そろそろそれくらいにしてあげてくれません? もうオレの目、何か涙目になってるんですけど…」
「あ、済みません」
言われ、乾燥やら力の込め過ぎやらでファントムの目に溜まってしまった涙をぬぐうリエ。
目の色が入れ替わっているくらいなら能力ももしかして…、と持ちあがった希望も、ファントム本人の確認によりあっさりと崩されている。
つまり、全てはファントムとなったリエ次第。
さらに奇跡の中の奇跡を待つならば、リエとなったファントムの自然能力発動を待てばいいわけだが。
『無理(だ)(だろ)(だろう…)(です)!』
全員(ルクソード除く)の一言により、その奇跡の中の奇跡は綺麗に却下されている。
どうやら、あまり時間をかけ過ぎると本格的に彼らの中のキャラクター像が崩れてしまうとのこと。
まぁ、すでにコテンパンに崩されて再起不能な三人がいたりするのだが。
そうとなれば、なるべく早く戻らなければならないと急いてしまう。
それに、何よりも。
「でもやっぱり、早く戻らなくちゃ…。ファントムさんも困りますよね?」
「んー? まぁ今は金銭的に今は助かってっけど、高校生男児が女性ボディとなるとねぇ…」
深刻そうな風体でなんとなくお茶らけた返事が返る。
が、彼が困っているのは事実のはずだとリエは解釈する。
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