【6】changeling eyes (チェンジリング・アイズ)


『一応、原因は解明しました』


 それは、二人が買い出しに出かける少し前の、状況解明を行ったゼクシオンの言葉だ。


『どうやらこれは、貴方方の能力が干渉しあってしまった結果のようですね』


 貴方方の能力。
 ゼクシオンがそう口にしたのは、言葉通り二人が所有する二人だけの能力。
 他者の意識に介入する、多少語弊はあるが平たく言えばテレパシーのようなものである。

 機関内では他にそのような能力を持った存在はいない。
 強いて言うならば、自らの本体を経由して関わった人間の記憶に関与する、という能力は一応存在するが。
 だからこそ、今までこういった事態が起こらなかったわけで。

 しかし、そうと言われれば、今の状況も頷けるのだ。

 リエとなってしまったファントムの瞳は、空色から漆黒へ。
 ファントムとなってしまったリエの瞳は、灰銀から空色へ。

 それぞれの色が、それぞれの瞳の色に入れ替わっている。
 しかもリエとなったファントムの瞳は、能力発現時特有の色だ。
 そして一番の最たる理由とも言えるのが、「二人が目を合わせた瞬間入れ替わった」という事実。

 二人の能力は、共に目を起因とする能力だ。
 つまり、色とタイミング、そして二人特有の性質。
 と考えれば、原因は間違いなくソレだろう。


「でも、たぶん原因は私のほうみたいですし…」

「あー、まぁ。らしいっすけど…」


 さらに、事の解明結果。
 どうやらこの事態を引き起こしてしまったのはリエ側らしいのだ。


『確か、ファントムの能力は自らで制御可能なはずです。そうとなれば、制御不可能なリエさんに誘発されてしまった可能性が高い』

『え…!? わ、私のせいなんですか…?』

『…は、い…』

『オイコラキタロー。オレの顔で落ち込むのを見て果てしなくキモがるなよ』


 つまり、無条件発動してしまったリエの能力。
 それにつられて、ファントムの能力も発動してしまい。
 互いに相手の精神に依ろうとした結果、入れ替わってしまった。というわけらしいのだ。



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