【6】changeling eyes (チェンジリング・アイズ)


   *   *   *


「ほんっとうに、申し訳ありませんでしたー!」


 結果。
 数分後、取り押さえられ強制的にシタールと共に踊る水で落ちつかされた灰色の青年…ファントム。
 それが、ピアノ椅子の上でリエへ土下座していた。


「い、いえ。こちらこそすみませんでした…!」


 それに対して、慌てて両手を前に翳して左右に振るリエ。
 どうやら、驚いてしまったこと、驚かせてしまったこと諸々を含めた謝罪をしているらしい。
 ただ、確かに驚きはしたが土下座されるのは少し心苦しい。


「いやもう、なんてーか…、自分のダメさ加減改めて実感ってか、もう落第点を華麗に突破ってか…あぁぁあほんっとうにスミマセンー!!」

「いえ! そんなこと! とても綺麗な演奏でしたし歌もお上手でしたよ!」


 が、さらに自己嫌悪に陥ったのかさらに深々と。
 それこそ借金取りに「返済まだ無理なんですもうちょっとなんです」と詫びを入れているようにも見えるファントム。
 しかし逆にそれに慌て、なんだか本人も何処をどう言えばいいかわかっていないがともかく感想を述べるリエ。

 とりあえず傍から見ればわけのわからない構図に見える。


「えーっと。二人とも、一応そこまでにして…」

「そうだな。これはこれで愉快ではあるが、話が進まない」


 そこでようやく、救いともいえる相の手を入れるデミックスとルクソード。
 その二人の言っていることももっともな為か、ようやく顔を上げる当事者二人。

 それもそのはず。
 今回の目的は謝罪の行いあいでも評価の出しあいでもなく、顔合わせだ。



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