【30】SF(少し不思議)な世界へようこそ


時は遡り…




「……………」


高杉は武市に手渡された報告書を読んでいた。

読み終わると目の前で待機している武市とまた子に目を向ける。


「確かか?」


「間違いありません。
裏は取れてます。」


「目撃証言もあるッス!
”例の男”は此処にいるッス!」


「…出掛ける…」


報告書を懐に収め、高杉は出向く準備を始めるとまた子が「お供するッス、晋助様っ!」と言い始めた。


「供はいらねェ。
お前は武市と此処で待機だ。」


「しかしっ!」


「穏便にお願いしますよ、高杉さん。」


「Σちょっ、武市先輩まで!?」


「此処は下手に刺激をさせないほうが得策です。
何せ相手が相手ですしね。」


「ッ…!」


武市とまた子が言い合っている間に高杉は船から降り、傘を深く被りながら夕日によってオレンジ色に染まった道を歩いて行く。

また子は唇を噛み締めると、見えなくなりつつある高杉の背中に向けて呟いた。




「---ご武運を…!」



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