【28】願いを運ぶ流星群
「Σえッ!?
シオンちゃん、夏祭りに行った事ないのッ!?」
「Σ何やソレッ!?」
「う、うん…
私だけじゃなくて、ロクサスもアクセルも…
というより、機関の皆全員行った事ないかもしれない。」
ねぇ。とシオンがテニスコートのベンチに座り、シーソルトアイスを食べるロクサスとアクセルに目を向ける。
休憩中でシーソルトアイスを食べていた暁に立海メンバーも話を聞き、目を丸くした。
話題を振り、同じくシーソルトアイスを食べていた向日葵とヴィンセントもコレには唖然となった。
「休みは前に、一回だけあったけど…」
「これといった場所には行ってねぇな。
時計台には行ったけど。」
「そういえばアクセル寝てたよね。」
勿体ないって思ったよ。と、シオンが言った時だった。
「Σえ”ッ!?
ちょっと待てよ、アンタら休みの日何してんのッ!?」
代表のように切原が身を乗り出してロクサス達に聞いてみた。
「「「…………」」」
ロクサス達は顔を見合わせると、それぞれの休みを思い出していった。
No.1 ゼムナス
執務。
何か難しい作業やってる。
No.2 シグバール
睡眠。
香を焚いて、お気に入りのハンモックでとことん寝る。
No.3 ザルディン
理髪店に行く。
モミアゲを剃りに行く。
No.4 ヴィクセン
怪しい研究。
大抵失敗し、研究室が爆発する。
No.5 レクセウス
動物と戯れる?
あまり懐いてくれない。
No.6 ゼクシオン
漬物を作る。
最近は塩辛作りにハマってる。
No.7 サイクス
休日出勤。
ダスク達に偵察命令を出してる。
No.9 デミックス
シタールを弾く。
彼の出す音は最早騒音。
No.10 ルクソード
トランプを弄る。
ポーカーをしている所をよく見かける。
No.11 マールーシャ
花の世話。
特に薔薇の世話をしている。
No.12 ラクシーヌ
ショッピング。
荷物持ちとしてデミックスがパシられる。
「……一言言ってええかの…?」
アイスの棒を口に加え、頬を引き攣らせる仁王。
立海メンバーも似たようなリアクションをしていた。
「おまんら、折角の休日をそんなふうに使ってええんか?」
「「え?」」
「別にいいだろ。
休暇ってのは休むためにあるんだ。
だからどう過ごそうと自由なの。」
「Σ本当にそれでいいのか兄貴ッ!?」
「Σう”おっ!?」
「ブン太ッ!?」
アクセルの両頬をサンドイッチにして、勢いよく問い掛ける丸井。
余談だが、アクセルを兄貴と呼ぶのは自分と同じ赤い髪で年上?だから。という理由らしい。
アクセルも同じ赤い髪を持つ丸井に呼ばれるのは嫌ではないらしく、好きに呼ばせてる。
「そうッスよ、兄貴ッ!」
「お前もか、赤也…」
続いて切原もアクセルに問い掛け、柳をポツリと突っ込んだ。
「後悔しないんすかッ!?
今日が終わる時に、『今日は何をしてたんだろう、何もしなかった。』なんて思う事になったら、虚しいッスよッ!?
ロクサスとシオンやリエさんに聞けば『次の休みは何時になるか分からない。』って言ってましたよッ!?
もしかしたらもうずっと、休みなんてないかもしれないんッスよッ!?」
「赤也の言う通りだぜぃ、兄貴ッ!
パアッと遊ばなくちゃダメだろいッ!?
何で寝てんだよッ、勿体ねぇッ!!」
「Σ分かった、分かった、分かったッ!!
分かったからッ!!
オイ、保護者のジャッカルと柳ッ!!
コイツら何とかしろッ!!」
丸井の保護者のジャッカルと切原の保護者の柳が二人を抑えこんだ。
「ん~…アクセルさんの言い分も分かるけど、やっぱり休みは遊びに行かなくちゃダメですよ。」
「ん~…でも疲れるしよぉ…」
アイスを食べ終わった幸村が、頬を摩るアクセルに言うが、彼は難しい顔をしていた。
「みんなは何をしたいんだ?」
「やっぱり、テニスの練習?」
「大会が近くなると、やはりそうなりますね。」
「大会は待ってはくれぬのでな。」
ロクサスとシオンが問い掛ければ、柳生と真田が答える。
「仁王は少し違うがな。」
「まぁの~
テニスは勿論、剣術もせんといかんから、休みは殆どない。」
「、」
その原因を作った向日葵は気まずくなるが、向日葵のキモチを察知したのか、彼女の頭を優しく撫でる。
お前は悪くない。
これは自分が選んだコトだから。
彼のキモチが、撫でる手から伝わって、向日葵はほんの少しだけ、気が楽になった。
「どっかに行こうとか思った事ないんか?」
《行きたい所はないのか、お前達は?》
アイスを食べ終えたヴィンセントと暁の二匹は三人の顔を見上げる。
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