【21】Summer vacation!



 *


「レパートリーとしては、こんなもんか?」


 そう言ってファントムが差し出したるは、様々な手芸道具だ。


「ビーズにテグス。ああ、こっちは銀細工セットね。あと鍵針に、ストラップ部品、ミサンガ糸。そっちは手芸用の液体型細部瞬間接着剤」

「ほわぁ…」


 説明と共に披露される、色とりどりの小物セット。
 軽く手芸専門店が開けそうな量である。


「で、何作りてぇの?」 

「え、あ。それほどきちんと決めてなくて…」


 しかし、ファントムの言葉に慌てて首を振るリエ。
 確かに、お礼に何か飾れるものを、とは思ってみたものの。

 まさかこれほど種類があるとは思ってもみなかった。

 が、ファントムとしてはそれほど考え込むことでもないのか。


「まァ別に決めながら作ってもいいんじゃね?」

「え? 作りながら、ですか?」

「うん。どっちみち15種類作るんだろ? なら作りながらコレを誰に渡すとか、アレを誰に渡すとか」


 作りながらの方が、意外と思い浮かぶとはプロ談。
 つまりは、それほど量があるならさっさと作り始めた方がいいといいたいのだろう。


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