【21】Summer vacation!



「いきなり何を言い出すと思えば」

「いい?元々こうして人の奥さんを一職業に縛って暇すら与えませんぜ的に城に軟禁状態なことはある種の拘束罪よ?しかもリエさんは別界住人かつ別組織人ときたもんだ(詳しくは知らんが)。それをこうして他の方々との接触もあいままならない状態に処しているのはこれいかに」

「いや、だからそう言うわけではなくてだな…」

「マルさん。それ以上下らねぇ口上(言い訳)述べたらテメェのバラ園は灰の海だ」

「!?」


 そこでびくぅっ!とファントムから斜め前席のマールーシャが肩を竦めたのは図星を突かれてか脅し文句故か。
 だがその程度でこの暴走特急男は止まらない。


「よって、此処に5日間丸ッと機関そのものに縛られないリエじょ、じゃなかったリエさんの休日申請を物申ぉーす!」


 どーん! 背後に効果音を付けるならそんな感じか。
 わずかにリエ嬢と言いかけたのは眼を瞑って頂きたい。だってどうもでも自分よりうら若きヲトメですよとはファントム談。

 ともかく一番は、その書面の申請が通ることである。

 押し通る、と言わんばかりにその視線を向けたるは、一番端の席に座る我らがリーダー・ゼムナス。
 その顔は、いかにも文句満載である。


「…ファントム」

「いいですよね?」

「だがその間の食事は」

「オレと参謀。ヤバかったら係分担」

「…掃除は」

「ピュアブラッドの皆様に協力要請済みです」

「…各個人の手伝いは」

「必要とあらば元各個人配下、現オレ配下にお願いできる」

「…………」

「…………」


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