【5】プレゼントはサプライズ的に!


少々コントじみたやり取りの後、ガイアスは気を取り直して口を開いた。



『……最後にこれだけは言いたい。

―――“    ”』


「……えっ…!?」


ガイアスが言い終わると、そこでEDになった。

EDのスタッフロールも凝った作りになっているが…カナンはそれは視界に入っていなかった。


「…もぉー、勝手に決められると困るんだけど」


DVDを停止させると、カナンは文句を呟く。

しかし、その表情はどこか満更でもなさそうな感じだ。


「さて…いつ来てもいいように片付けしましょうか」


そう言うと、カナンは服の袖を捲って手始めにキッチンの掃除をし始めた。



―――“一ヵ月以内にそっちへ行く”



「案外、近くまで来ていたりして…なーんてね」


笑って冗談を言いながら、カナンはスポンジをくしゅくしゅと泡立てた。




同時刻、クロト=メグスラシルの【ムーンライト】でちょっとした出来事があった。


「…普賢さん、そちらの方は?」

「えっと、分かりやすく言うと……カナンさんがつい最近までお世話になっていた人かな」

「はい?」


店長のコゼットは、仲間の漠然とした説明に疑問符を浮かべる。

紹介された人物…黒いスーツをきた長身の男性だ。

男性は濃い赤紫色の目を柔らかく細めると、コゼットへお辞儀した。


「はじめまして」


…次のサプライズが、カナンのもとへ訪れるまであと数時間。





【おわり】

9/9ページ
スキ