きめつ

宇「たくさん風船もらった!」

不「貰いすぎだろぉ!」

煉「ちょっと多すぎではないだろうか? 宇髄の顔が見えない程だが!」

不「何個あるんだあ、これ?」

宇「20個」

伊「いい歳して風船などいらないだろう。何故そんなに貰ったんだ⋯」

不「つーか誰だよ、成人男性に風船配る奴ぅ」

宇「ショッピングセンター入り口で配ってて、その人たちに貰った!」

伊「おい。まさかとは思うが、子供たちに混ざって貰ったのではないだろうな?」

宇「欲しくて列に並んだんだぜ? 混ざるに決まってんじゃん」

伊「頭が痛い」

不「子供達と一緒に並ぶ2メートル近くの大男とか、絵面ヤバすぎんだろがぁ」

煉「周りから変な目で見られたのではないか?」

宇「見られたけど気にしない!」

不「気にしろぉ!!」

宇「子供たちにも聞かれたわ! 『なんで大人なのに風船欲しいの?』って!」

伊「そうだろうな⋯」

宇「『子供の時に貰った風船はさあ、父親に見つかって受け取ったその場で割られたから。人から貰って、持って帰る体験をしてみたくて!』て答えたらその子達の表情が抜け落ちちまった」

不「幼少期の闇を元気よく子供に言うんじゃねぇ!!」

煉「宇髄!! それは駄目だ!!」

宇「子供たちの表情見て『ヤバいな』って俺も思ったから謝ったって!」

煉「もしそれを千寿郎が聞いて泣いていたら、お前を吹っ飛ばすところだった。お前も大人として発言には注意した方が良い!」

宇「怖いって! 反省してるから!!」

伊「で、何故風船はそんなに多いのだ? 普通は一人一個だろう?」

宇「涙を流した風船担当者が沢山風船を膨らませてくれて、それ全部渡してくれたんだよ。んで、それ全部そのまま持ってきた」

煉「楽しいイベント会場のはずだったのに⋯。担当の方は気の毒だ⋯」

不「煉󠄁獄の声が小さくなった⋯」

伊「気持ちはよく分かる」

宇「次の絵に描く為の風船の写真は撮ったから、せっかくだしお裾分けだ。兄弟への土産で風船持ってけ」

煉「分かった! ありがたく頂戴する!」

不「何個でも良いんか?」

宇「兄弟全員分、しっかり持ってけよ!」

不「あんがとよぉ」

宇「伊黒」

伊「何だ」

宇「お前にはハート型の風船やるよ」

伊「貴様のお気持ちにはお応えできん」

宇「違うわボケェ! これ、やるからさあ。甘露寺に渡してこいよ」

伊「なっ⋯!!」

煉「ならば、花束を買って一緒に渡すのも良いのではないか?!」

宇「108本のバラの花束だな!」

不「それプロポーズじゃねぇかぁ?」

煉「大丈夫だ! 伊黒ならいける!」

伊「⋯っ!!」

宇「うお、真っ赤だ」

煉「りんごのようだ!」

不「お前らのせいだろぉ」

宇「あ。皆で風船持って写真撮りたいんだけど、良い?」

不「何でだよ」

宇「風船ゲット記念?」

不「仕方ねぇなあ。一枚だけだぞ?」

宇「サンキュー!!」

煉「伊黒が固まって動かないがどうする!」

宇「伊黒を囲って写真撮ろーぜ」

煉「そうだな!」

パシャ!

煉「この写真はグループトークに送るぞ!」

宇「よろしく〜」

不「おい待て! このグループは甘露寺も入ってんぞ!?」

煉「あ!」

宇「甘露寺が『真っ赤になった伊黒さんも素敵!』だってよ」

不「トーク見るの早すぎんだろお!!」

宇「時透が『風船いっぱい、どういう状況?』だと」

煉「宇髄が風船を沢山もらった記念の写真だ!」

宇「伊黒起きろ〜。甘露寺も見ちゃったしさ、勢いでプロポーズしてこいよ」

伊「プロポーズは勢いでするものではない! 夜景の見えるレストランの予約をして、そこでするものだと考えている! 甘露寺の大切な一生の思い出にしたい!」

宇「わお、ロマンチストだ」

煉「⋯すまん!」

不「どしたぁ?」

煉「音声入力にしていて、間違えて伊黒の声を送ってしまった!」

伊「は⋯」

煉「申し訳ない!!」

宇「⋯伊黒、電話鳴ってるぞ」

煉「甘露寺からか?」

宇「出てこいよ⋯」

伊「貴様らぁ⋯!!」

不「⋯」

伊「肩をポンと叩くのやめろ!」

宇「走って出て行っちゃった」

不「今はそっとしておいてやろうぜぇ⋯」

煉「伊黒のお祝いパーティーの準備をしようと思う! 何が良いだろうか!」

宇「美味い飯だろ」

不「飯だな」

煉「そうか! 良い飯屋を探しておくか!」

宇「グループトークで全員に声掛けておこうぜ」

不「楽しみだなぁ」
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