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「小エビちゃんさ〜明日元の世界帰るらしいよ」
「は?」
それは突然のことだった。
モストロラウンジの営業も終わり、片付けをしている最中、世間話でもするみたいに、話す自身の片割れの言葉に耳を疑った
「今…なんと?」
ゆっくりと、確かめるように聞き返した
嘘であってほしいそう願いながら
「だから〜小エビちゃん帰るの、明日元の世界に」
あまりのショックに目眩がした
なんで、そんな、そんな素振り全く無かったじゃないですか
それに僕が貴方からじゃなくて、フロイドから聞くことになるなんて酷いじゃないですか
胸がじくじくと痛む
思わず胸を抑えてみた
それでも痛い胸はどうすれば良いのか分からなかった
ぽろぽろと涙が頬を伝っていく
これも初めての経験だった
海では泣いても涙なんて分からないし、陸に上がってから泣いたことなんて無かった
分からないことだらけだ、胸の痛みも目から溢れ出る涙の止め方も、大事なことを言わない君の気持ちも
「ねぇ〜ジェイド〜」
泣き崩れる僕を見ながらフロイドは言う
「俺さ〜そんなにジェイドを泣かす小エビちゃんを今すぐにでも絞めたいところだけどさ〜」
「今、小エビちゃんのとこに行くのは俺じゃ〜ないよね〜?」
ニコニコと笑うその顔は、長年見てきた顔でとても安心した
「そうですね、らしくなかったです」
気持ちが固まったら後は速かった
急いで目を冷やしながら、おんぼろ寮に向かった
泳いで向かえたらどんな良いかと今はもう慣れた足で走った
ドアの前で息を整えノックする
いつでも貴方の前では格好良くいたいから
やや時間があってゆっくりと開くドアの向こうには、会いたくて仕方が無かった人がいた
「こんばんわ」
あくまで、平然とした態度で挨拶をする
そんな、僕の顔を見てスッと目を伏せる貴方に流石に怒りがこみ上げてきた
こんな時まで貴方は僕を見ない
こっちを見させようと、首を掴もうと伸ばした手に水滴が落ちた
びっくりして手を引いてしまった
え?
「なんで貴方が泣いてるんですか」
思わず出た言葉に自分でも驚いたが、もう元には戻らない
彼女もびっくりしてるらしく、涙声になりながらもゆっくりと話す
「先輩が私に会いに来てくれたからです」
「私、ジェイド先輩に会ったら、元の世界に帰る気持ちが鈍ると思って、駄目だと考えたんです」
「だって、先輩のことが」
自分よりも大分小さい体を思いっきり抱きしめた
人をこんなにも愛おしいと思いのは、初めだった
痛くて仕方がなかった胸が、彼女の温もりで癒えていく
ああ、苦しまなくて良かったんだ
最初からこの痛みに何が必要か、だなんて自分が一番良くわかってた
抱きしめていた、彼女を一回体から剝して跪いて手を取った
「夢子さん、僕から言わせてください」
「貴女のことが好きです」
ボロボロと涙がでた
どうやら涙は嬉しいときも止まらないらしい
彼女の目からも涙が溢れ出ている
「私もです」
僕の手を握り返す彼女の手は震えていた
おんぼろ寮の玄関で、服もバラバラ、お互いの顔が涙でぐしゃぐしゃなんて、物語に出てくるお姫様とは比べ物にならないが
僕には月に照らされて笑う、貴女がこの世で誰よりも綺麗だと思えた
「は?」
それは突然のことだった。
モストロラウンジの営業も終わり、片付けをしている最中、世間話でもするみたいに、話す自身の片割れの言葉に耳を疑った
「今…なんと?」
ゆっくりと、確かめるように聞き返した
嘘であってほしいそう願いながら
「だから〜小エビちゃん帰るの、明日元の世界に」
あまりのショックに目眩がした
なんで、そんな、そんな素振り全く無かったじゃないですか
それに僕が貴方からじゃなくて、フロイドから聞くことになるなんて酷いじゃないですか
胸がじくじくと痛む
思わず胸を抑えてみた
それでも痛い胸はどうすれば良いのか分からなかった
ぽろぽろと涙が頬を伝っていく
これも初めての経験だった
海では泣いても涙なんて分からないし、陸に上がってから泣いたことなんて無かった
分からないことだらけだ、胸の痛みも目から溢れ出る涙の止め方も、大事なことを言わない君の気持ちも
「ねぇ〜ジェイド〜」
泣き崩れる僕を見ながらフロイドは言う
「俺さ〜そんなにジェイドを泣かす小エビちゃんを今すぐにでも絞めたいところだけどさ〜」
「今、小エビちゃんのとこに行くのは俺じゃ〜ないよね〜?」
ニコニコと笑うその顔は、長年見てきた顔でとても安心した
「そうですね、らしくなかったです」
気持ちが固まったら後は速かった
急いで目を冷やしながら、おんぼろ寮に向かった
泳いで向かえたらどんな良いかと今はもう慣れた足で走った
ドアの前で息を整えノックする
いつでも貴方の前では格好良くいたいから
やや時間があってゆっくりと開くドアの向こうには、会いたくて仕方が無かった人がいた
「こんばんわ」
あくまで、平然とした態度で挨拶をする
そんな、僕の顔を見てスッと目を伏せる貴方に流石に怒りがこみ上げてきた
こんな時まで貴方は僕を見ない
こっちを見させようと、首を掴もうと伸ばした手に水滴が落ちた
びっくりして手を引いてしまった
え?
「なんで貴方が泣いてるんですか」
思わず出た言葉に自分でも驚いたが、もう元には戻らない
彼女もびっくりしてるらしく、涙声になりながらもゆっくりと話す
「先輩が私に会いに来てくれたからです」
「私、ジェイド先輩に会ったら、元の世界に帰る気持ちが鈍ると思って、駄目だと考えたんです」
「だって、先輩のことが」
自分よりも大分小さい体を思いっきり抱きしめた
人をこんなにも愛おしいと思いのは、初めだった
痛くて仕方がなかった胸が、彼女の温もりで癒えていく
ああ、苦しまなくて良かったんだ
最初からこの痛みに何が必要か、だなんて自分が一番良くわかってた
抱きしめていた、彼女を一回体から剝して跪いて手を取った
「夢子さん、僕から言わせてください」
「貴女のことが好きです」
ボロボロと涙がでた
どうやら涙は嬉しいときも止まらないらしい
彼女の目からも涙が溢れ出ている
「私もです」
僕の手を握り返す彼女の手は震えていた
おんぼろ寮の玄関で、服もバラバラ、お互いの顔が涙でぐしゃぐしゃなんて、物語に出てくるお姫様とは比べ物にならないが
僕には月に照らされて笑う、貴女がこの世で誰よりも綺麗だと思えた