今日は珍しく暇なので、私についてとサイタマさんとの思い出について語ろうと思います

初めて出会ったのは3年前
タイムセールに向かっている途中だった
チラシを握りしめてスーパーに向かう私の耳に悲鳴が聞こえてきた

「きゃー！！！お母さーん！！お母さーん！！」

幼い声で必死に母親を呼ぶその声は痛々しく、私は一目散に声のする方に走った

着いたそこは路地裏で女の子が頭がビール瓶の怪人に襲われていた

女の子は腰を抜かしているのか、座ったままズリズリと後ろに下がっていく
それを楽しむように、怪人は少しずつ距離を縮めていった

泣いている女の子が妹と重なり居ても立ってもいられず
咄嗟に女の子と怪人の間に飛び出した

「なんだ〜ねぇちゃんﾋｯｸ俺は今からこの子と遊ぶんだよﾋｯｸ」

「辞めなよ。この子怖がってるじゃん」

「おいおいﾋｯｸお前には関係ないだろﾋｯｸ」

「確かに関係は無いけど、小さい子が泣いてるのに助けない訳にはいかないでしょ」

やばい！やばい！これからどうしよう！

口では強がっては見たものの私は喧嘩もしたこと無いし、ましてや怪人をこんなに近くで見たのは初めてで足が震える

なるべく冷静に物を言いい相手に逆上されないようにする。対策としてはこのくらいしか思いつかなかった

「それともなんだ〜ﾋｯｸねぇちゃんが俺と遊んでくれるのかいﾋｯｸ」

「お生憎様、女子高生ってのは忙しくてね。この子と一緒にもう帰らないといけないんだ」

「ﾋｯｸそんな選択があるわけねぇだろ」

「それは困ったなぁ」

本格的にやばい、、この子だけでもどうにか逃さないと

私が来たことで少し安心したのか女の子は立って後ろで服の袖を掴んでいた