【第24章〜歓迎会〜】
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「......は、はは、お前ら。おかしい奴ら!だな。瑠璃、大丈夫か?」
「椿?......耳が痛い」
ぐっと眉を寄せる瑠璃に、椿は労わるように耳へと手を伸ばす。わしゃわしゃと撫でてやれば、少しはマシになったらしい。
瑠璃の手を引いて、全員の中心に立つコムイの元へと足を進める。
その姿を見て、コムイは高らかに笑みを浮かべた。
「改めまして、2人とも、入団おめでとう!ほら、持った持った!」
グイグイと背中を押される。席に座らされ、持たされるグラス。
グラスを持つことが出来ない瑠璃には、爪にグラスを引っ掛けると、コムイは腰に手を当てて彼らの後ろに立った。その手にはちゃっかりグラスが握られており。
「よく決意してくれたね。そんじゃ、新しくエクソシストになった2人に乾杯ッ!!」
「「「カンパーイ!!」」」
コムイが音頭をとり、複数のグラスがぶつかり合う。
ワイワイと騒がしくなる食堂では、早速料理の取り合いが始まっていた。
その様子を、どこか他人事のように見ていた椿と瑠璃に、顔見知りの面々が集まってくる。
その手には大なり小なり、何かしらを持っていて。
「私達からは、コレ。急だったから趣味と合わないかもしれないけれど......」
「虎助には、その手で持てる用のこのカップさ!」
椿の手元に渡されたのは、白虎の書かれた愛らしいマグカップ。デフォルメがされているイラストは、ニコリと笑みを浮かべているようにも見える。
その隣では、トロフィー並みに大きい、椿の花が描かれた特大のコップをラビが瑠璃に渡していた。
先程爪にぶら下げられたコップとは違う、しっかりと頑丈に作られているものだ。
「二人とも、見た目じゃ全然年齢わかんなかったからさー。風呂場でさりげなく聞き出すの、大変だったんさー」
「......そんなところから準備していたのか?」
「もちろんさー!」
コップを受け取り、蒼い目を大きくして首を傾げる瑠璃に、ニカッとラビがはにかむ。風呂場で散々な目に合っていたのに、健気な奴だ。
そんな話をしていれば、向かい側から強烈な印象を持った男がかけてくる。――ジェリーだ。
「やっぱ、近くで見るとイケメンね〜〜ん!」
「ひっ、寄るな!」
ジェリーの突撃アタックに、身の危険を感じた瑠璃が、タタっと、大きな体で椿の後ろに隠れようとする。
しかし、身体の大きさは一目瞭然。ほとんど隠れることの出来ていない身体に、みんなが笑う。
「ジェリー、からかっちゃダメさー」
「あら、からかってないわよー?いつでも食堂に顔出してねん? 瑠璃ちゃんっ」
「断るっ......!」
「瑠璃、もう諦めよーぜ。酒でも飲んで忘れよう」
ほら、と貰ったばかりのコップに酒を注ぎ始める椿。
カラカラと笑う顔は、赤い。
「椿、酔ったであるか?まだ半分も飲んでないである」
「酒に酔ったんじゃないって。ココが暑すぎるだけ――」
ふっ、と後ろへ倒れる、椿の身体。
心配してコップを覗き込んだクロウリーを見上げるようにして、そのままふらっと後ろに倒れかかった。
慌ててキャッチするが、その顔色は真っ赤で、恐らく彼女はすでに酔ってしまったのだと理解した。
零れ落ちそうになるグラスを、慌ててミランダが受け止める。これで大惨事は免れた。
「椿ちゃん、大丈夫? 瑠璃さん、椿ちゃんって、お酒弱かったの?」
「んー、らいりょーぶ、らいじょーふ!」
ふへへ、と笑う椿は、ほとんど呂律が回っておらず、残念ながら、どう見ても大丈夫そうには見えなかった。