紅と藍の別れ?
夢小説設定
本棚全体の夢小説設定夢小説の主人公は、その話に応じて容姿や性格などを設定しています。
全ての小説で、夢用のお名前を使用する場合は、こちらを使用してください。
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
悟浄の言葉も最後まで聞かず、鬼宮はそのまま身を丸くして、幼子が母親に甘えるかのように悟浄にすがりつく。
そして、そのまま静かに寝息を立て始めてしまった。
悟浄「凛華ちゃん?」
これまでこんな接触はなかったため、驚く悟浄に対して、八戒は苦笑する。
八戒「よほど、メタモルフォーゼの反動が大きいんでしょうね。今は寝かせてあげましょう。後でも食べれるようにサンドイッチでも作っておきますか」
そう言いながら、八戒は手を動かして鬼宮用のご飯を作り始める。
悟空「なぁ、やっぱさっき、空飛んでたの、凛華なんだろ?メタモルフォーゼ出来たんだ?」
悟浄「昨日てか今回が初めてだ。だから、こんなに疲れてんだろ」
悟浄は自身の食事を取りながらも、長い腕で優しく眠っている鬼宮を抱きしめる。
三蔵「八戒、昨日のデカい妖気はこいつのだったのか?」
低血圧の三蔵が八戒に確認する。
八戒「えぇ、メタモルフォーゼした時に、自身で作った結界を破るほどの妖気でしたからねぇ。寝てる三蔵でも気づきましたか」
三蔵「殺気がなかったから放置したがな」
自身も朝食を取りながら三蔵も答える。
八戒「こうなると、凛華さんを連れての旅は危険かもしれませんねぇ」
悟浄「おい、八戒。何が言いたい」
低く悟浄が唸る。
八戒「メタモルフォーゼする程に、妖怪化が進んでいるなら最悪、暴走の時が迫ってるかもしれないといことです」
悟空「なぁ、八戒、どうしても、それ、しなきゃダメかな?凛華だって、好きで妖怪になったわけじゃないじゃん。昨日、凛華言ってたけど、もし術をかけたヤツを倒しても、解けないとしてたら、凛華を殺さなきゃダメなのか?」
真摯な瞳で悟空が問う。
悟浄「そん時は俺がやる」
自身にしがみついて眠る鬼宮を悟浄は片腕で抱きしめて強く断言する。
悟浄「元々、俺が惚れて勝手に連れてきたんだ。最後の時は俺が終わらせてやる」
三蔵「当たり前だ。自分の拾い物位自分で管理しやがれ。もし、しくじった時は、貴様事片づけてやるから安心しろ」
傲慢とも取れる言葉を吐き捨てて、三蔵は立ち上がる。
三蔵「行くぞ、てめーら。今日中に次の街に到着しないと食糧がない」
八戒「そうですね。はい、悟浄、これ凛華さんのご飯です。起きたら食べさせてあげてくださいね。ジープ行けますか?」
八戒は、悟浄に鬼宮用の朝食を渡して、肩に止まっていたジープを撫でて車へと変化させる。
悟浄は、しがみついている鬼宮を優しくお姫様抱っこして抱えて、暗い想いを胸の内に抱きながら、ジープへと乗り込んだ。