紅と藍の別れ?
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素直に悟浄に甘える鬼宮をこっそり、見ている連中がいた。
隣の部屋の大部屋から、少しだけ扉を開けて三人が覗いていた。
八戒「じゃ、悟空、そろそろ行きますか」
悟空「えー、もうちょっと二人きりにしててあげたら?」
三蔵「いい加減、飯に行くぞ。手っ取り早く済ませろよ」
八戒「だそうですよ?凛華さんの部屋の掃除しにいきましょう、悟空」
悟空「ちぇー、せっかく凛華が悟浄と仲良くなれたのに、邪魔したくねーよぉ」
悟浄「おい、てめーら、いつから覗いてやがった!」
三人の会話に気付いて、悟浄が鬼宮を背に隠すようにして、連れてくる。
八戒「さぁ、どこからでしょう?」
悟空「うーんとねぇ」
三蔵「いいから、部屋の掃除行って来い!」
どこから見ていたかバラそうとする悟空を三蔵が蹴りつけて、八戒と悟空は、悟浄達と入れ替わりに鬼宮の部屋に入っていく。
悟浄「凛華ちゃんは俺のベットでいいか?使っちまった後だけどさ」
鬼宮「少し休むだけだから、問題ない」
三蔵「凛華、お前の状態は、実際どの程度なんだ。暴走の予兆があるなら、妖力抑制装置を早めに付けた方がいいと思うが」
椅子に座り、新聞を読み始めた三蔵が何気なく問う。
悟浄「おい、この最高僧!俺様と凛華ちゃんの大事な時間を邪魔すんな!」
鬼宮「悟浄、いい。これは俺の問題だから」
そう言いながら、鬼宮は悟浄が寝ていたベッドに座る。
鬼宮「正確にはまだ分からん。妖怪化が進んでるのは確かだが、負の波長の影響については、まだ断言できない。だが、無いよりはマシ程度だろうな。結界札も時間を見つけて作ってはいるが、メタモルフォーゼには効かない。せいぜい、町に着いた時に宿を取る度に妖気を外に漏らさないよう防護する程度でしかないから、用意は必要かもな」
三蔵「だそうだ。今日の買い物で、買い忘れるなよ、悟浄」
悟浄「言い出しといて、結局自分では行かないのかよ!」
三蔵「支払いは俺のカードだろ?」
悟浄「三仏神のカードな。俺ら、借りてるだけだから!」
三蔵に噛みつく悟浄を見ながら、鬼宮はぽすんと枕に頭を預けて、体もベッドに乗せる。
悟浄の匂いが残っている気がして、心地良かった。
鬼宮「悟浄、八戒達が帰ってきたら、護符は全て燃えるゴミに捨てていいって伝えて。少しだけ寝る」
それだけ言って、鬼宮は寝息を立て始めた。
悟浄「だー、凛華ちゃん、布団被んなかったら風邪引くって!」
慌てて悟浄が布団をかけてやる。
無邪気ですやすやと眠るその顔には安堵。
まだ泣き腫らした後のある瞳付近を優しく撫でて、悟浄は眠りについた鬼宮の傍にいた。