紅と藍の別れ?
夢小説設定
本棚全体の夢小説設定夢小説の主人公は、その話に応じて容姿や性格などを設定しています。
全ての小説で、夢用のお名前を使用する場合は、こちらを使用してください。
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
その日の夜。
鬼宮は1人部屋を取った。
例によって部屋に入ってこようとする悟浄を、影使いとして影の変化が出来るまで、絶対夜も一緒に過ごさないと頑なに拒絶して、部屋に籠ってしまった。
八戒「・・・今日も、月が紅いですね。まぁ砂漠地帯なので仕方ないですけど」
窓から見える夜空を見上げて八戒が呟く。
悟浄「チェッ、影変化。むずいんだってぇの。おい、悟空手伝え。てめーの影で練習させろ」
悟空「えー、面倒」
悟浄「大人しく座ってればいいんだよ!あるいは、立ってろ!影変化の基本は、影だけ、どうにか動かせればいいんだから!」
悟空「じゃぁ、俺じゃなくてもいいじゃんかぁ、昼間も俺いっぱい付き合ったし。意外と暇で疲れるんだって!」
三蔵「悟空、良いから付き合ってやれ。凛華を怒らせたいか。今晩の凛華は、部屋を開けたら最後、物凄くキレるぞ」
悟空「げっ、それは勘弁!悟浄、俺、立ってるから好きにして!」
新聞を読みながら淡々と告げられる三蔵の言葉に、悟空は大人しく従う。
悟浄「よっしゃ、やってやる」
気合を入れて、影と格闘し始める悟浄を置いて、三蔵と八戒は静かに言葉を交わす。
八戒「隣の部屋、厳重に妖気を封じてるようですけど、やはり、漏れてきてますね」
三蔵「ふん、どうせまたメタモルフォーゼ状態なんだろうよ。確か、蝙蝠だったか。こんな場所じゃ、色んな情報が交錯して凛華も大変だろうな」
八戒「えぇ。この町に入る前に、凛華さんが妖怪を一掃してくれてたから僕らは苦労しなくてすんでますが、明日からの生活に支障が出そうですね。午前中はゆっくり休息させてあげないと」
三蔵「そうだな。妖怪退治の専門家として引き入れたが、妖怪化の速度が速い。砂漠地帯だからと言うのもあるだろうが、別にそれだけもないだろうな」
八戒「・・・元凶が近づいてる可能性ですかね」
三蔵「例の幻術師が玉面公主の元に着いたとなれば、派遣されてくる可能性も考えられる。凛華を連れ始めて2ヶ月程度になるが、そろそろ頃合いかもしれんな」
八戒「近々、現れないといいですけどね」
三蔵「・・・だな」
三蔵の言葉を最後に二人の会話は打ち切られる。
一方、悟空と悟浄は影の変化に懸命で、四苦八苦していた。
悟空「なぁ、悟浄、まだぁ」
悟浄「だぁー、動くな、悟空!もう直ぐ、布っぽく感じられそうなんだよ。・・・あ、もしかして、これか?」
感覚を掴んできたらしい悟浄が影の端に触れてうっすらと床から剥がず。
悟空「お!すげー!影が床から剥がれた!悟浄、それ、形変えないと!」
悟浄「待てって!全部剥がして、影だけベットに座らせてみっから!」
悟空「おう!頑張れ、悟浄!」