【第23章〜プチ小噺〈男風呂in教団〉〜】
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「こんの、やったなぁ!虎す、け?」
「なんだ、ガキ」
「え、何これ......造形美?カッコ良すぎるだろ、お前ら」
いつの間にか獣人型に戻ったらしい瑠璃と、細身だが鍛えてあるクロウリーが並び立つ。長身かつ筋肉質な獣人型の瑠璃は、クロウリーと揃って並ぶだけで、言葉の如く水も滴るイイ男にしか見えない。
しかし、瑠璃の腰から伸びる尻尾は、フリフリと揺れており、愛らしさの欠片を残していた。その尻尾に魅了されたラビが、堪らず叫ぶ。
「なぁなぁなぁ!その尻尾触らして!!」
「否だ」
「“ヘブンズコンパス”」
「ギャー!おい、クソパンダじじぃ!イノセンス使うとか無しだろ!おい!」
「うるさい」
「本当である」
ブックマンのイノセンスに邪魔されたラビが、ぎゃあぎゃあと騒ぎ立てるのを聞きながら、瑠璃とクロウリーは脱衣所へと移動し始めた。瑠璃も猫科であるが故、そう長時間の入浴は出来ないのだ。
浴場を後にし、用意されたタオルで自分の体を拭いていく。その中、瑠璃は初めてクロウリーの体をまじまじと見た。
割れた腹筋はもちろんの事。引き締まった体は、どこか魅惑的な雰囲気を醸し出している。綺麗な逆三角形をした身体は、所々傷が残っており、男としては最高の体をしていた。......癪だが、先程のラビの言葉に同意せざるを得ない。
「椿も細いが、クロウリーも細いな」
「そうであるか?」
「うむ、噛みごたえが無さそうだ。良くそんな体で戦っていられる」
「食う目的であったか......。鍛えてはいるのであるが中々な......」
「ココの食事で、そんなに細いのなら、日頃から動きすぎなのではないか?休むのも仕事だぞ」
「うむ、そうであるな」
善処しよう、と口にするクロウリーは、自身の服を着ると、爪で布を切り裂かないようにと悪戦苦闘している瑠璃を見つけた。
タオルを首にかけて、彼の持つタオルへと手を伸ばした。
「手伝うである」
「助かる。この手は人の生活をするには少し不便でな」
そう言うと、瑠璃は虎型に戻り、仰向けになった。彼の腹をワシワシとバスタオルでクロウリーが拭いていく。
濡れた毛が柔らかくて、気持ちがいい。乾かせば最上級の毛皮になるだろう。
「あー、そこだそこ。もう少し上」
「ここであるか?」
「うむ、もう少し強く」
「わかったである」
瑠璃の扇動にクロウリーが従う。力強くも、柔らかく優しい手が、瑠璃の体をもみほぐしながら拭いていく。
その心地よさに、瑠璃は徐々に蕩け始めて来ていた。
ごろりと体制を変え、うつ伏せになった体を、同じように拭いていく。
そんな戯れをしていれば、かなり時間が経っていたのか、先程湯船に入っていたブックマンとラビが上がって来ていた。
瑠璃の顔を見て、驚く2人。ブックマンは、自分の腰に手を当てると、 少々羨ましそうに呟いた。
「......ワシも頼もうかの?」
「クロちゃん、いつからマッサージ師始めたんさ?虎助とろけてんじゃん?」
「む。そうであるか?」
瑠璃の顔を覗き込むクロウリーは、ゴロゴロと喉を鳴らし、尻尾を揺らす彼に、満足げにほほ笑んだ。
気持ちよくなったのであろう。くぁ、と欠伸をする姿を見て、やっぱ猫だと思うラビ。
そんな中、不意に出入り口の方から声が掛けられた。
「おーい、瑠璃ー。大丈夫かー?」
「!、椿っ!」
バッと起き上がって耳をピコピコと動かす瑠璃に、クロウリーが手を離せば、直ぐに走り出した。その背中を見送って、髪から滴る水を拭いたクロウリー。
その横で、声を聞いたラビが慌てて服を着だした。
「あ、待って!俺も行くさ!相方の女の子見たい!」
走り出した瑠璃を追いかけるように、雑に服を着たラビが廊下に出る。
ラビの目に、湯上りの女性陣2人が飛び込んできた。見覚えのある女性――ミランダと、その隣に居る女の子を見て、ラビは目をハートにした。