大人の恋愛 不器用男再起をかける
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ミルキーフリーの復活は、凶悪事件が起こったその日の夜に電撃復活インタビューといった形で行わた。
その後の活動は、タイガー&バーナビーに紅一点の白き花が加わると言う新聞記事が書かれ、その評判はあっという間にシュテルンビルド中に広まっていった。
彼女のバリア展開機能は、透明なバリアを平面・曲面・四角形・円形と自由自在に操る事。
ミルキーフリー専用の移動車が出来上がるまでは、ワイルドタイガーのサイドカーの上で、ワイルドタイガーにお姫様抱っこで登場することとなったのだが、これが意外にも評判を呼び、結局彼女専用車は用意されることはなかった。
現場に出れば、銃弾類の飛び道具は自身の前面に展開させたバリアでガードし、犯人の後ろに展開した半円柱のバリアを発生させ、その中にタイガー若しくはバーナビーが犯人を叩きこんで、円柱の中に閉じ込めて確保すると言うのが、彼ら3人の戦い方スタンスになっていった。
人気も成績も鰻上りで、順位もバーナビーが1位、タイガーが3位、ミルキーフリーが4位を取っていた。因みに2位を常に保っているのは、元キングオブヒーローのスカイハイだ。
そんな人気も成績も上々の中、虎徹の中でそろそろ身を固めたいという想いが芽生え始めていた。
長い付き合い生活の中で互いの癖や感情は把握しているつもりだ。
更にヒーロー活動をしていく中で、互いに時間を共有することが多くなり、現場での連携も悪くない。
初めは露出度の多い服装でお姫様抱っこに恥じらいを感じていた悠香も、現場の数をこなすことでそれに慣れていった。
今では、率先して、現場に出るために虎徹を急かすこともある。
そして何より、男性ファンが急増した。
今まで、バーナビーに寄ってたかっていた女性ファンに加えて、ミルキーフリーの露出度大目の服装や電撃復帰後の活躍が人気を呼び、事件解決後のファンサービスでは男女共に、二人の所に群れを成して寄ってくる。
ファンレターもミルキーフリーに届く量も日に日に増えている。
中には、結婚してくださいなんて内容のものもあり、
「これって冗談なのかしらねぇ?それとも本気かしら?私、ヒーローだし、この人には悪いけど一般の方と、復帰してすぐに結婚して引退なんてしたくないわぁ」
とのほほんと事務所で愚痴をこぼしていたりする。
虎徹としては、ここはビシッと彼氏として付き合ってきてそろそろ身を固めたいと伝えるべきだと考えていた。
だから日常会話で不器用なりに悠香に直接指のサイズを聞きだしてた。
今現在オフ日だというのに悠香とは別行動で宝石店に来ていた。
(あー、結婚指輪って結構するもんなんだな。払えなくはねーけど、やっぱ買うのは、ちょっとなぁ)
ショーケースの前でそんなことを思いながら悩んでいると、店員が話しかけてきた。
「結婚指輪をお探しですか?」
「え?あ、いや、その、なんつーか」
「先程からペアリングのコーナーからあまり動かれていないので、彼女の指のサイズや好みが決まっているのでしたら、ある程度アドバイス致しましょうか?」
しどろもどろの虎徹の様子にも、そんな客の対応には慣れているという感じで店員は話を進める。
「あー、サイズは9号だってわかってんだけど、好みとか良くわかってなくて、それに自分のサイズも分かんねーし」
「基本的に、結婚指輪でしたら、女性が9号で男性が17号のペアが普通ですね、ご不安でしたら少し調節の利くタイプにしてはいかがでしょう。リングだけにしますか?それとも、小さめでもいいので石言葉のある宝石をあしらいましょうか?」
「あー、そうだな、そうしてくれ」
「オススメは永遠の絆の意味を持つダイヤモンドが大道ですが、夫婦愛や幸福・希望の意味を持つエメラルドもいいですね。あとは、同じ夫婦愛と幸福の意味を持つペリドットは、その他にも恐怖心の除去や平和、安心などの意味もありますよ。色合い的にはペリドットよりもエメラルドの方が濃く小さいサイズでも十分な存在感がありますね」
店員の長セリフにたじたじなタイガーだが、一応、意味合いも考慮して腕組みをして考えて答えを出す。
「じゃぁ、ペリドットでお願いします。あと、この指輪って手袋の上からでも出来ます?」
虎徹が示したのは、ペアの緩やかなウエーブを描いて3重に巻きつくようなタイプの物で、中央の螺旋部分に小さな宝石が3つ並んであしらわれている。
「そちらのタイプでしたら、ワンランク上のサイズがございますね。こちらはサンプルなので宝石は変更できます、中央の宝石ペリドットで、左右はダイヤモンドのをの小さいものをあしらいましょうか?」
「あー、うん、じゃ、それで」
「それでは、オーダーメイド価格になりますので、少しお高くなりますが、メインの宝石はそんなに高くないので、28万シュテルンビルドルです」
「っ!あー、ここって、カードとか使える?」
「はい、大丈夫ですよ。何回払いにします?」
「あー、14回払いでお願いします」
「はい、お買い上げありがとうございます!」
店員に上手いこと乗せられた形になってしまったが、なんとか告白用リングを手にした虎徹はいざ、男の決戦に挑む。