雨の中にて思ゆる
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雨が降っている。
激しいわけでもなく、シトシトと降り続けるわけでもなく。
いつから降っていたのかも、いつ降り止むかもわからない雨が、サーサーと降り続いている。
玄奘三蔵一行は、分裂していた。
場は、紗烙三蔵法師が住まう恒天城。
闘神哪吒太子との戦闘後。
彼らは、傷が癒えるまで休息しているはずだった。
今朝の朝食までは。
三蔵「誰も部屋に入るな」
唐突に三蔵がぶっきらぼうに言葉を放つ。
八戒「えーと、それはどうしてですか?三蔵。右腕の傷の治療もまだ完全では」
三蔵「必要ねぇ」
それだけ言って彼は自身にあてがわれた部屋へと籠った。
悟浄「な~に、ピリピリしてんだか。三蔵様ったら」
悟空「・・・」
八戒「悟空?」
悟浄「おい、ちび猿。どうし」
悟空「俺、波珊の手伝いしてくる!」
日頃の彼からは考えられないが、悟空は食事を放棄して、三蔵の後を追った。
悟浄「あーらら、どうしたんだ?あいつら?」
八戒「・・・雨。だから、ですかね」
そう言って八戒は外を見やった。
悟浄「・・・そういや、お前を拾った日も雨の日だったけかな」
悟浄も八戒の視線を追って外を見て、席を立った。
八戒「悟浄、タバコ。ですか?」
一瞬目を見開いてから、にこやかな笑顔を張り付けた八戒を尻目に、悟浄はひらひらと手を振った。
八戒「雨の日は、苦手なんですけどねぇ」
残された八戒もそれだけつぶやいて、4人は各々の時間を過ごすことになった。