月と桜と・・・
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鬼宮凛華が三蔵一行に加わってしばらく、一行は荒野を過ぎて、緑豊かな山の麓の町にたどり着いていた。
季節柄、桜が咲いていて、町を歩いてる間にも、視界にふわふわと桜の花びらが散っては舞い踊っていた。
いつもの如く、悟空の空腹を満たしつつ、宿を取り、各自必要な買い物を済ませて、夜には宿に戻る。
今日は宿の部屋が二つ取れ、片方が三人部屋、もう一つが二人部屋だったので、公平を期してカードで勝負して、鬼宮と八戒が二人部屋となった。
悟空「凛華って、カードも強いんだな!」
鬼宮「確率論だろ?毎回カラーのジョーカーしか引かない八戒は例外だと思うが」
八戒「おや?悟浄と同じ部屋じゃないからって嫌味ですか?」
爽やか笑顔絵で毒を吐く八戒に、目もくれず鬼宮は自分の荷物をまとめて、部屋へと踵を返す。
三蔵「嫌われたな」
三蔵の低い声にも、八戒は笑顔で返す。
八戒「そんなことないですよぉ。凛華さんの退治屋としての仕事を見学するのは結構勉強になるので。僕もそろそろ休みますね」
悟浄「あ、凛華ちゃん、あとでさ、時間取れるか?」
廊下へとでかかっていた鬼宮に悟浄が急いで声をかけた。
鬼宮「?何かあるのか?」
悟浄「あ、いや、その、あとで!ちゃんと話すから!」
歯切れの悪い悟浄に対して、鬼宮は疑問符を浮かべたまま素っ気なく返す。
鬼宮「時間は空けておくから、呼びに来い」
それだけ言って出て行った彼女の後を、「じゃ、僕も荷物整理があるので」と八戒が追っていった。
悟空「悟浄、どうしたんだ?凛華と仲いいのに、いきなり話とか?」
悟浄「お子様猿は黙ってろ!」
悟空「ぁあ?誰がお子様だって?」
三蔵「騒ぐなら二人とも、今すぐその頭に風穴開けるぞ」
悟浄「っ、さーせん!」
悟空「っ、ごめん!」
いつもの如く、喧嘩に発展しそうになるのを三蔵の不機嫌な声が諫め、互いの襟首を握っていた二人は、手を放して素直に謝罪するのだった。