紅と藍の邂逅
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日が完全に落ちて、夜になった頃。
宿屋に戻った一行は、まっすぐに鬼宮がいる部屋に向かった。
八戒が扉をノックする。
八戒「鬼宮さん?傷口大丈夫ですか?よかったら、治療させてもらえませんか?」
鬼宮「八戒か。悪い、今自分で、傷の治療して、着替えてる最中なんだわ。先に夕食済ませてこいよ。悟空が使い物にならないの、きついだろ?」
八戒の問いかけに返ってきたのは、意外にも明るめの声だった。
女性が着替えてる所に、男所帯で押しかけるわけにもいかず、一行は軽く目配せして、この場は引くことにした。
八戒「じゃぁ、僕ら先に食事処に行ってますね。落ち着いたら夕飯ご一緒しましょう」
鬼宮「あー、それもいいわ。夕飯もさっき買って来てあるから部屋で食べるつもりだったんだ。ホント、大丈夫だから。心配するな」
先程と変わらない、明かるげな声。
虚勢を張ってるように聞こえる鬼宮に対して、八戒は念を入れようとする。
八戒「鬼宮さん・・・本当に大丈夫ですか?一応、三蔵の銃弾は特別性で」
鬼宮「大丈夫、大丈夫。貫通してたし。銃弾での傷の治療なんて、慣れてるからさ。気にすんなよ」
続くはずの妖怪専用と言う八戒の言葉を遮って、鬼宮の声が響く。
悟空「じゃ、じゃぁさ、飯食ってきたら、麻雀、やろーぜ?せめてのものお詫び!」
鬼宮「麻雀?俺、ルール知らないんだよ。悪いな。悟空、元気な内に食事処行ってこい。閉まっちまうぞ」
苦笑を交えた彼女の声に、一同は、これ以上食い下がれないと断念して、最後に三蔵が口を開く。
三蔵「・・・悪かったな」
鬼宮「だーかーらー、気にすんなって!大丈夫だからさ。飯、行って来いよ」
三蔵の謝罪にも、彼女は明るく答えるが、最後まで扉を開けることはしなかった。
開けられない理由でもあるのだろうか。
そんな不安を抱えながらも一行は、食事に行くことにした。
八戒「じゃぁ、僕ら、食事に行ってきますね。戻ったら、また声かけますね」
鬼宮「八戒は、心配性だなぁ。大丈夫だよ。お前らが帰ってくる頃には寝てるかもしれねーから、起こすなよ。おやすみな。いってらっしゃい」
それ以上、話すことはないというかのように、反論を許さない鬼宮に、一行は何も言えず、その場を後にした。