紅と藍の邂逅
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三蔵も、悟空の様子に気づいて、援護しようとしていたのだ。
鬼宮の肩を貫いた銃弾は、その先にいた敵の脳天を撃ち抜いていたが、鬼宮が片方の剣を取り落した。
三蔵「くそ、女!俺の射程内に入るんじゃねーよ!」
八戒「三蔵、今のは、三蔵の不注意ですよ!今は彼女がいるんですから、悟空は安全だったでしょう!」
悟浄「言い争ってる場合かよ!八戒、傷の手当を!」
そう言いながら悟浄が錫杖を奮って、悟空と鬼宮の周囲にいた最後の敵を一掃する。
急いで、二人の元に駆け寄る他の3人に対して、鬼宮は武器を閉まって左肩を押さえながら立ち上がる。
八戒「鬼宮さん、傷を見せてください!気功で、傷口だけでも塞ぎます」
鬼宮「いや、不要だ」
一行が思っていたよりも、静かに言葉を発した彼女は、東の空を見上げる。
宵闇に染まりつつある空に、ゆっくりと紅い月が登り始めていた。
鬼宮「俺、傷の治り早いんだよ。悪いけど、今日はもう、一人にしてくれ」
それだけを言い残して、足の屈伸を使って、彼女は近くの建物の屋根まで跳躍する。
そのまま振り向くことなく、宿屋まで駆け抜けていった。
彼女が飛んだ後に、紅い血の跡が残され、地面へと落ちていく。
悟浄「ちっ、三蔵!なんで、あそこで撃ったんだよ!悟空には、凛華ちゃんがついてただろうが!」
その血を見て、悟浄が三蔵に掴みかかる。
八戒「悟浄!落ち着いて!僕らはいつも4人でやってきたんです。三蔵だって、悟空の現状を知っていて、援護に入ったんです。条件反射に反論しても仕方ないでしょう?僕らも早く、宿に戻りましょう。彼女の傷の具合が気になります。銃弾は貫通してましたが、化膿すると命に関わります」
悟浄「ちっ、わーったよ。おい、バカ猿、立てるか?」
悟空「ごめん、俺のせいで、鬼宮に怪我させたのに、俺、お腹空きすぎて、もう、動けない」
力なくへたり込む悟空の襟首を、三蔵が無言でひっつかみ引きずりながら、歩き出す。
悟空「ちょ、さんぞ、くるしっ、自分で、歩く、から」
三蔵「じゃぁ、とっとと歩け、バカ猿!貴様のせいで、胸糞悪い思いさせるんじゃねーよ!」
三蔵自身も、苛ついていた。
彼とて、好きでやったことではないのだ。
暗い思いを、各々胸に抱えて、一行は宿に帰る。