紅と藍の邂逅
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翌朝、日が登ると同時に、二人だけの部屋に、朝日が差し込む。
その光で、目を覚ました鬼宮。
鬼宮「・・・寝てたのか?」
いつの間にか、寝ていた自分に驚いて、寝ぼけなまこで声を発する。
ついで、昨晩の出来事を思い出し、現状を確認する。
悟浄に抱きしめられてる状態から抜け出せないか試みるが、熟睡している男の力に敵うわけはなく、身動きが取れない。
鬼宮「悟浄。おい、悟浄!起きろ、朝だって!起ーきーろー!」
精一杯、体を揺らして悟浄を揺り起こす。
悟浄「ん、もう、朝?」
寝ぼけながらも悟浄が起きる。
鬼宮「動けないから、離してほしいんだけど?」
悟浄「んー、やー。凛華ちゃん、柔らかくて気持ちいいんだもん♪」
寝ぼけた声で鬼宮、をさらに抱きしめる悟浄。
そんな悟浄の姿に、鬼宮の中でぷつんと何かが切れた。
鬼宮「起きないなら、叫んで三蔵呼ぶぞ」
悟浄「げっ、それは勘弁!朝の三蔵は、低血圧でマジでヤバいから!」
鬼宮の言葉で、ぱっと拘束を解く悟浄。
拘束から逃れて立ち上がり、髪を結いあげる彼女の姿を見て、悟浄は驚く。
悟浄「あれ?凛華ちゃん。もう、大丈夫なのか?」
鬼宮「日が登れば、呪いも解ける。一夜だけだと言っただろう。それよりも、傷口確認するから、部屋出て行って。着替えるから」
悟浄「えー、傷の手当なら、俺、手伝うよ?一晩、一緒に過ごした仲じゃん?」
鬼宮「寝言は寝ている内に言え。昨日は貴様が入ってきたから、しょうがなく付き合っただけだ。元々、他人だ。他者に干渉しすぎるな」
冷たい鬼宮の言葉に、悟浄は体を起こしながら言葉を返す。
悟浄「俺、昨日言ったこと、何一つ、嘘を言ってねーよ。俺の気持ちも本当。だから、手放さねーよ。これから先も、な」
ウインクする悟浄に対して、鬼宮は溜め息をついた。
鬼宮「俺は、貴様の好意を受け取るとは返事していないぞ。何より、旅に同行させるなら、三蔵達を説得してからにしろ。馬鹿半妖が」
悟浄「うわー、凛華ちゃん、つめてー。昨日の可愛かった凛華ちゃんはどこ行ったのよ?」
鬼宮「弱ってる人の所に押しかけて、詰めよるような奴を信用できるか!とっとと、部屋に戻れ。でないと、この場で刻むぞ」
悟浄「おわっ、ちょっと待って!マジで!勘弁!」
おどける悟浄に対して、巨大クナイの片方を出現させて、肩に担ぐ鬼宮の瞳に殺意を感じ、悟浄は慌ててドタドタと部屋を出ていく。
鬼宮「はぁ、全く、あの半妖にも困ったものだ」
クナイをしまい、上半身の服を脱いで、包帯を交換する。
出血は止まっていた。
傷もほとんど塞がっている。
昨晩が妖怪化している日で良かった。
でなかったらしばらくは、肩に穴が開いた状態だったろう。
軽く傷口の痕を消毒し、包帯ではなく、簡易的な処置をして、服を着る。
自身の装備と旅の荷物を確認して、今日の内には町を出れそうだと算段をしている所へ、隣の部屋から怒号が聞こえてきた。
三蔵「この、エロ河童がぁ!!!」
ガウン!ガウン!ガウン!
三蔵の怒号と銃声の後に突如扉が開かれて、入ってきたのは八戒だった。
テーブルに地図を広げていた鬼宮に足早に近づくと、いきなり二の腕を掴んでくる。
肩を打ち抜かれているので、彼なりの配慮だろう。
八戒「鬼宮さん、悟浄と一晩過ごしたって大丈夫でしたか?危ない事とかされませんでしたか?肩の傷口は塞がりました?本当に何もされていませんね?」
(悟浄、何を報告したんだ?てか、何も報告させてもらえずにこの処遇なのか?)