スカイウォードソード続

バドと別れて、リンクはラネール砂漠に来ていた。辺りを見渡す。すぐに、生命の樹のもとで眠る[#dc=1#]を発見した。迷うことなく[#dc=1#]に近寄る。が、

「リンクよ。」

呼び止められてしまった。振り返ると、そこには雷龍がいた。

「彼女をどうするのか、もう決めたのか?」

リンクは気まずそうに視線を逸らせた。

「い、いや……まだだ。」

「ならば決めてから来るとよい。この娘もその方がよいだろう。」

「だが、ここは危険……」

「我が見守ろう。どこも危険なことには違いない。お主らは話し合うことに集中すべきだ。」

リンクは渋い顔をしていた。が、やがて頷き、その場を後にした。
 




リンクがいなくなって数時間が経った頃。ようやく[#dc=1#]は目覚めた。しまった、無防備にも寝てしまっていた![#dc=1#]は立ち上がった。その時だった。襟元を持たれ、壁に押しつけられた。

「やっと見つけたよ、[#dc=1#]ちゃん。」

「ギラ、ヒム……!!」

「もう逃がさないよ?」

キン、という音でワープする。ワープする直前、自分達の方に向かってくる雷龍を[#dc=1#]は見た。






気づくと森の中にいた。まだギラヒムの手は[#dc=1#]を押さえつけている。[#dc=1#]はギラヒムを睨みつけた。

「何が目的?」

「目的?そんなの決まっているだろう?魔王復活の完全阻止を止めることだよ。」

「そのために……私を殺すの?」

どの道死ぬ運命だったのだとしても。殺されるのはやっぱり怖い。が、ギラヒムの口からは驚きの答えが返ってきた。

「いや、それはしない。」

「え?」

[#dc=1#]が聞き返すと、ギラヒムは困ったような顔をした。

「初めは本当に魔王様のためだった。それだけだった。しかし、キミを見てみれば……なんて美しい娘なんだと思った。」

[#dc=1#]は困惑した。……目の前にいるの、間違いなくギラヒムだよね?そんな[#dc=1#]をよそに、ギラヒムの独白は続く。

「生贄にされるなんて、惜しい。何としても守りたいと思うようになった。だんだんと思いは強くなり、死なせたくない……欲しいとまで思うようになったんだ。だから[#dc=1#]ちゃん、ワタシと一緒に来てくれないかな?」

「……魔王はどうするのよ。」

「ワタシの力ではもう復活させられないからね、可能性が残ればそれでいいんだ。それで」

「ここにいたか!!」

リンクがやってきた。……この世界の人って、どうしてこうも人探しが上手いんだろう。リンクを見て、ギラヒムはため息を吐いた。

「キミ、しつこいよ?そんなにこの娘を死なせたいの?」

「いや。もう、そのつもりはない。さっきゼルダを説得してきた。誰かを犠牲にして守るのはやめようって。……復活したら、また倒せばいい。それだけさ。」

「じゃあキミは何しに来たのかな?この娘はもう用済みだろう?」

イライラしながらギラヒムは問うた。リンクは少し目を伏せた。

「彼女には申し訳ないことをした。だから……全部元に戻す。……少なくともギラヒム、お前の所に預けるなんて危険なこと、俺はしない。」

リンクが剣を抜いた。ギラヒムは舌打ちをしてから剣を取り出した。[#dc=1#]が口をはさむ間もなく戦闘が始まった。



決着は意外とすぐについた。常にリンクに優勢で、最後にとどめを刺したのもリンクだった。ギラヒムは[#dc=1#]に一瞥をくれると、何も言わずにその場を去った。ギラヒムは本気じゃなかった気がする。少なくとも本気モードではなかった。どうして本気を出さなかったんだろう?[#dc=1#]が考え込んでいると、リンクから声がかかった。

「大丈夫か、[#dc=1#]?」

[#dc=1#]は頷いた。

「……本当にすまない。君を巻き込んでしまった。これは、俺達の問題だったのに。……行こう、ゼルダが君を元の世界に帰すことができる。」

「……帰らなければ、いけない?」

リンクは嬉しそうな顔をした。

「俺は歓迎するよ。でも、君次第だな。」

「じゃあ……!!」

「それならそれで、この先どうするのかを決めないと。ゼルダのところに行こう。」



 

封印の地に着いた。ゼルダに事の次第を説明すると、快く承諾してくれた。自由にしてもかまわないとのことだ。[#dc=1#]はゼルダに頭を下げた。そしてリンクに手を振り、その場を後にした。





「一方的に言うだけ言って、いなくなるなんて論外じゃない?」

[#dc=1#]はギラヒムを探しに歩を進めた。






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