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スカイウォードソード続

その頃、リンク達の話し合いは難航していた。

「リンク、お願いだから分かって!!」

「分かりたくない!ゼルダ、本当に他に方法はないのか?考えよう。」

「もう十分考えたわ!」

ゼルダはヒステリックに叫んだ。

「その結果、これしかなかったのよ……!!」

「おいお前ら!!」

バドが慌ててやってきた。口論は一度中断された。

「バド、どうした?」

「水が!また水が押し寄せてくるんだ!!前は婆さんがいたからよかったが……」

バドは困ったように頭をかいた。

「今回は流石にどうしようもねぇだろ。一度空に、」

「待って。」

ゼルダが遮って言った。

「私なら、止められるかもしれない。」

そういうと、森の方に走って行った。

「「ゼルダ!!」」

リンクとバドも急いで後を追った。



結果、水の侵入はゼルダのおかげで食い止めることができた。

「それにしても、フィローネのやつなんでいきなり……。」

リンクは考え込んだ。が、すぐに頭を横に振った。

「考えたって仕方ないか。俺、ちょっとフィローネに聞いてくるよ。」

ゼルダは頷いた。

「そうして。何か……嫌な予感がするの。」

「あぁ。と、いうことでバド!」

いきなり振られたバドはビクッとなった。

「な、なんだよ。」

「もう一度俺を向こう側に飛ばしてくれ!!」

バドは一瞬ぽかんとした。が、すぐに

「おうよ!」

と引き受けた。





バドに飛ばしてもらってから、水龍に会うまでは早かった。リンクの予想通り、水龍は大樹の中にいたからだ。が、リンクが水龍の前に立った時の水龍の第一声は

「遅かったではないか。」

だった。

「これでも早く来た方だ。それで、今回はどうして森を沈めたんだ?」

「お主を呼び出すためだ。」

また大そうな呼び出し方をする……とリンクは思ったが、口には出さなかった。

「何故だ?」

「雷龍から伝言だ。生贄の少女は魔剣に追われ、今は雷龍のもとにいる。」

リンクは目を丸くした。

「何だって!?あれほどスカイロフトにいろと」

「そのスカイロフトだが。」

水龍は小言を言い続けそうなリンクを遮った。

「今や魔物の巣窟らしいぞ。」

「!?」

リンクは絶句した。

「全く、面倒なことを押し付けよってラネールめ……。伝えることは伝えた。我はフロリア湖に戻るぞ。」

水龍は行ってしまった。それと同時に水もひいていく。

「……[#dc=1#]はラネールに任せておけば大丈夫だろう。とりあえず、封印の神殿に戻るか。」





リンクは封印の神殿に戻ると、ゼルダに事情を説明した。ゼルダは顔を真っ青にさせた。

「みんな、大丈夫かしら……。」

「……ゼルダ、[#dc=1#]の件だけど、とりあえず今は考えておいてくれ。俺はスカイロフトに行く!!」

ゼルダは頷いた。

「みんなを、必ず救ってあげて……!!」

リンクは頷くと、神殿を出た。すると、

「待てよ!」

バドに呼び止められた。

「話は聞いた。俺様も行くぜ!!」

二人はスカイロフトに向かった。





水龍の言った通り、スカイロフトは魔物だらけだった。リンクは手近な敵に攻撃を仕掛けつつ言った。

「バド!こいつらは俺がひきつけるから、他の人を探してくれ!ついでに剣を調達してくれると嬉しいなっ!」

「分かった!」

バドは走り出した。
 


バドはまず、剣を手に入れるため、武道場にやってきた。道中は、リンクのおかげか、大して苦労しなかった。武道場に入ると、運のいいことにスカイロフトのみんなが集まっていた。が、

「何者だっ!!」

と剣を突き付けられてしまった。

「俺だ、バドだっ!!お前らを助けるためにリンクと戻ってきたんだよ!」

「わ、悪かったね……。僕らも常に緊張状態にあるものだから。」

剣を突き付けていたのはキコアだった。バドだと分かり、剣をしまう。

「スカイロフトの奴らは全員無事か?」

「あぁ、無事だ。一人気になる女の子がいないが……。」

アウールが答えた。気になる女とは、おそらく[#dc=1#]のことだとバドは推察した。そいつの方は大丈夫だな。

「それにしても、あんな大量の魔物、どっから湧いて出たんだ?」

するとクーコがはーいっ!と手を挙げた。

「洞窟からいっぱい出て来たのを見たよ!……おじちゃん、大丈夫かなぁ……。」

おじちゃんって誰だよ。バドは心の中で突っ込んだ。

「洞窟な、分かった。後は俺達に任せろ!あ、剣だけ貸してくれ。」

剣だけ借り受けると、バドはリンクのもとに急いだ。
 


リンクのところに戻ると、辺りの魔物は一掃されていた。こいつ剣なんていらないんじゃね?とバドは思いつつ、剣を渡し、さっき聞いてきたことを伝えた。

「みんな無事か。ひとまず安心だな。で、洞窟だって?行ってみるか。」

リンクは走り出した。バドは慌ててリンクを追う。



洞窟へ向かうその途中。バドはリンクの服を引っ張った。

「何だよ。」

「お、おいリンク、あれ見ろよ……!!なんかいるぜ……!!」

リンクは呆れた。

「何を今更……。」

そして、バドが指さす方を見た。

「……って、なんであいつ、あんなところにいるんだよ?おーい!!モルセゴー!!」

「はぁ!?知り合いかよ!!」

バドの驚きをよそにリンクは走っていってしまう。リンクに呼ばれたモルセゴは、近くにいた魔物を強力なパンチで飛ばしてから、リンク達を見た。

「これはこれはリンクさん!お久しぶりですぅ。お隣の方はリンクさんのお友達ですか?」

「あぁ、こいつはバド。……じゃなくて!!こんなところで何してるんだよ?危ないじゃないか。」

「それはリンクさんも同じですよぉ。私はこういう時にしかお役に立てませんので、こうして魔物退治を……」

言いながら、近くに来た敵を吹き飛ばすモルセゴ。

「ただ、スカイロフトの皆さんの姿が見えないのが心配ですねぇ。」

「みんな安全な場所に避難している。安心しろ。」

「そうですか。それはよかったです。」

「モルセゴ、お前強そうだし、この辺の敵は任せていいか?俺達は洞窟に行く。」

「はーい、お任せ下さーい。」

リンクとバドは戦うモルセゴを残し、洞窟へ向かった。
 


洞窟は更に悲惨な状態だった。敵をなぎ倒しつつ奥へ進む。洞窟の中間あたりに来た時だった。リンクは突然バドを押し倒した。

「おい!いきなり何を」

バドは、剣と盾を構えたリンクを見て、口をつぐんだ。自分をかばっての行為だということを理解したからだ。

「何かいるのか?」

が、バドには敵を見つけられていなかった。

「上だ、バド。」

バドが上を見上げると、真っ黒な人型をしたものが浮いていた。

「あれは、確かギラヒムとかいうやつ…。」

「見た目は同じだが、多分違う。おそらくコピーだろう。」

よく見ると顔なんてなく、細部も真っ黒だ。ギラヒムの形をかたどっただけのようだった。ギラヒムのコピーは両手を挙げた。すると、ボコブリンが数体現れた。

「くそっ、あいつ召喚なんてしやがるのかよ……!」

「そうみたいだな。」

憤るバドに対し、リンクは至って冷静だった。

「バド、悪いがザコ敵の相手を任せるか?俺は本体をやるから!」

言いながらリンクは、ギラヒムのコピーに矢を打ちこんだ。そして駆け出す。

「いいなんて一言も言ってねぇぞ!」

バドはわめいたが、時すでに遅し。バドは諦めて目の前の敵に集中することにした。



しばらくして、ずいぶん増えてしまっていた敵にバドがあたふたしていると、ギャーとかいう声を聴くようになった。バドは、何事かと身構える。しかしよく見ると、敵が減っていた。敵もバドから狙いを変え、新たな、そして手強い相手―リンク―に焦点を当て始めていた。どうやらリンクは、ギラヒムのコピーを打ち負かし、バドに加勢したらしい。やがて、敵は全滅した。

「大丈夫か、バド?」

「へーきだ。お前やっぱすげぇな。」

「そうか?さて、残党退治にいくぞ。」

洞窟を出た二人、そしてモルセゴの協力もあって、スカイロフトの安全が確保された。

「バド、ゼルダのところに先に行っててくれ。」

リンクはバドの返事も聞かず、行ってしまった。




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