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短編の短編~学パロ~

なんでこんなことになったんだ……。オレは頭をかかえていた。

「あれ、リンク君、食べないの?はやく食べないと、お昼休み、終わっちゃうよ?」

「え、あ、ハイ……。」

にこやかに笑うマルス……先輩に、オレはかろうじて返事をする。

「おいリンク。いつもの調子はどうしたよ?」

ロイがパンを頬張りながら言う。……そもそも君のせいでしょ……。オレは一瞬だけロイを睨んだ。が、彼に気付いた様子はない。いつものように屋上で待っていると、何故か疲れた顔をしたロイが現れた。それと一緒にマルス先輩とアイク先輩も。そして、マルス先輩が言ったんだ。

「前に言ったでしょ。今度一緒に食べようって。」

オレはため息を吐きながら、お弁当を紐解く。……うん、今日はおいしくいただけそうにないや。

「それ、うまそうだな。自分で作ったのか?」

アイク先輩が肉だらけの弁当を食べながら言った。オレは、ただ頷いてみせた。

「アイク、とっちゃダメだよ?リンク君だって育ち盛りなんだから。」

「……分かっている。」

……心なしか、アイク先輩が残念そうに言った気がするのはオレだけかな?

「アイク先ぱーい、そんなにたくさんの弁当食っといて、何残念がってんスかー。俺なんか、パン3個ですよ?」

気のせいじゃなかった!オレはチラリとアイク先輩を見、ちょっと急いで弁当を食す。それを見たマルス先輩がアハハと声をあげて笑った。

「リンク君、そんなに急がなくても大丈夫だよ。アイクだって本当にとったりしないから。」

「……ハイ。」

アイク先輩がため息を吐いた。

「マルス、人で遊ぶのはやめろ。」

「そんなつもりはないんだけどなぁ……クスクス。」

アイク先輩は、再びため息を吐いた。

「無自覚か。重症だな。」

「あ!」

突然ロイが大声を出した。

「どうしたの、ロイ。いきなり大声で叫ばないで…。」

“あ、はじめてまともにリンク君がしゃべった。”

「時間見ろよ!」

言われてオレは時計を見た。

「あ……!オレ、次、体育だから、急がないとやばい……じゃあ、失礼しますね!」

「あ、おい!待てよリンク!」

オレとロイは一緒に走り出した。

「そういえばさ、ロイ。」

「ん?何だ?」

「来たときなんであんなに疲れていたの?」

「……先輩らのとりまきを振り切ってたんだよ。あいつらしつこくてさー。」

ロイはげんなりした顔をした。

「そう……大変だったね。」

オレ達は教室に着いた。

「じゃあ、ロイ、また。」

「おう!またな!」




一方、残された3年のお二方。急がなければならない時間だというのに、悠々と歩いている。

「リンク君、まだ慣れてくれないねぇ……。ロイは一瞬でなついてくれたんだけど。」

「お前な……。あんまりいじめてやるなよ。」

「だから、そのつもりは僕にはないんだけどね。」

「ハァ……。お前に目を付けられたリンクも災難だな。」

「……どういう意味かな?」

「そのままの意味だ。さて、俺らも急ぐぞ。」



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