短編の短編
ゼル伝ではもはやおなじみの彼が出ます。
ゼル伝知っている人には読むまでもなくネタがばれてるでしょうね(汗)
出演はその他何人か。
―――――――――――――
サムスが廊下を歩いていると、口元を隠した怪しい青年を発見した。
「あなた、誰?」
「サムス、僕は、」
サムスは眉間に皺をよせた。
「何故私の名前を知っているの?」
「それは、」
パン、と銃声が響いた。青年は、間一髪のところでそれを避けた。
「怪しいわ。本当に怪しい。」
説明する隙がないと思った青年は、何かを床に打ち付けた。パチンという音がし、一瞬あたりが真っ白になる。再び視界が開けた時、そこには誰もいなかった。
「ちょっと気になるわね…みんなに知らせた方がいいわ。」
サムスはみんなの部屋に向かった。
みんなの部屋にはフォックスとマルスしかいなかった。聞けば、みんなお祭りに行ったらしい。
「こんな時にお祭りなんて……。」
「でも、そいつのことも気になるな。どんなやつだったんだ?」
フォックスが聞くと、サムスは腕を組んで少し考え込んだ。
「目元以外は顔を隠してて、よく分からなかったわ。でも、目の色は赤だったわね。髪は長くて一つにまとめてた。全体的に青っぽい服を着てて、見た目は…そうね…忍者みたいだったわよ。」
「ふむ……分かるのは、そんな人は参加者にはいないってことだね。でも、君のことは知っていた。」
「私は知らないわ!」
マルスの言葉に、サムスは即座に否定した。フォックスはそれを見て、顔をしかめた。
「……。ないとは思うが、話を聞く前に攻撃したりなんかは……」
「し、してないわよ!」
”やったんだ な/ね”
「とりあえず、その人を探してみようか。」
マルスが提案した。二人は頷き、手分けして探した。が、その青年は見つからなかった。
ある日の夜中。スネークが歩いていると、見慣れない顔を見た。その風貌は、サムスが発見した青年のものだった。
「お前、サムスが見たっていう…」
青年はスネークの顔を見るなり逃げ出した。
「待て!」
スネークは当然、後を追った。そのまま、廊下の突当りに辿り着いた。が、青年の姿はない。念のため天上も確認するが、見当たらなかった。
「どこに消えたって言うんだ…。」
「シーク、いきなりどうしたの。」
消えた青年、シークはリンクの部屋に逃げ込んでいた。
「すまない。他の参加者に追われたんだ。」
「あぁ…みんなシークのこと知らないから…。でも、なんでシークの姿で?」
「元の姿で夜中に出歩くと危ないだろ。」
「それはシークの姿でも」
「リンク。心配しなくても自分の身くらい自分で守れる。」
「……そう。」
”何を言っても無駄かな…。”
リンクはこっそりため息を吐いた。
「じゃあ面倒かけたな。それじゃ、おいとまするよ。」
パチン。白い煙に包まれて青年は消えた。リンクは思わず身をかばった。
「…普通に帰ってもいいじゃない…。」
「今のは誰だい?」
突然第三者の声がした。見ると、マルスがドアにもたれかかっていた。
「…勝手に入ってこないでよ。」
「さっきの彼も勝手に入っていたようだけど?」
リンクは再びため息を吐いた。
「いつから見ていたの?」
「さぁ?で?」
リンクは口ごもった。
「これも秘密だって?」
「本人確認しないとちょっと分からない。」
マルスはやれやれと思った。
「君、秘密が多いよ。」
”…オレの秘密じゃないんだけど…。”
「それにしても…あの見た目。サムスが見た人だね。」
「サムスが?」
”どれだけ歩き回っているんだろう…。”
「知らないのかい?敵の情報を聞き回っている君にしては、情報が遅いね。」
「なんでそんなこと知っているの…。」
マルスはリンクの抗議を無視した。
「とにかく。彼は今、僕らの中で話題になっているよ。怪しい人物がこの建物にいるってね。」
「…シークは怪しい人物ではないよ。」
「おや、名前は教えてくれるんだね。」
リンクは恨めしそうにマルスを見た。
「どうせ聞いてたんでしょ。」
「まぁね。」
「……。」
「黙っててもいいけど。怪しい人物として知られているから、彼、危ないよ?」
「……。」
「……。」
今回はリンクが根負けした。
「分かったよ。ついてきて。」
「なんでゼルダの部屋に?」
二人がやってきたのはゼルダの部屋だった。
「いいから見ててよ。」
リンクがノックすると、夜中にも関わらずゼルダが出てきた。
「リンク?どうしたの?」
「シークのことなんだけど。なんか、噂になっているみたいだよ。ね、マルス。」
振られたマルスはしどろもどろになりながら答えた。
「あ、あぁ、うん。……君の知り合いでもあるのかい?」
「知り合いというか…。そうですね、一度皆さんにご説明すべきですね。特に隠し立てすることではありませんし。」
「その方がいいよ。不安に思っている人もいるからね。」
「そうでしたか……それは悪いことをしました。」
「え?」
「実は…」
マルスは驚愕した。
「実は、あの青年は私なのです。」
「え、えぇー!?」
次の日の朝、みんなに種明かしをした。みんなは驚きの声を上げた。ゼルダはシークに変身してみせた。
「護身用に覚えた魔法でね。この姿ではシークと名乗っている。」
「昨夜はなんで逃げたんだ…。言ってくれれば追いはしなかったぞ。」
呆れたようにスネークが言った。
「すまない。サムスに撃たれてから、少し人間不信になっていた。」
サムスは気まずそうな顔をした。
「わ、悪かったわ。いきなり撃ったりして。」
「いや。僕が君の立場でも怪しんだだろうから、正しい行いだったと思うよ。」
シークはフッと笑った。
”なんか、かっこいい…。”
女性陣はそう思った。
「夜中などは危ないから、この姿で出歩くことがある。今後は不審に思わないでほしい。」
こうして、謎の生年事件は解決した。
.
ゼル伝知っている人には読むまでもなくネタがばれてるでしょうね(汗)
出演はその他何人か。
―――――――――――――
サムスが廊下を歩いていると、口元を隠した怪しい青年を発見した。
「あなた、誰?」
「サムス、僕は、」
サムスは眉間に皺をよせた。
「何故私の名前を知っているの?」
「それは、」
パン、と銃声が響いた。青年は、間一髪のところでそれを避けた。
「怪しいわ。本当に怪しい。」
説明する隙がないと思った青年は、何かを床に打ち付けた。パチンという音がし、一瞬あたりが真っ白になる。再び視界が開けた時、そこには誰もいなかった。
「ちょっと気になるわね…みんなに知らせた方がいいわ。」
サムスはみんなの部屋に向かった。
みんなの部屋にはフォックスとマルスしかいなかった。聞けば、みんなお祭りに行ったらしい。
「こんな時にお祭りなんて……。」
「でも、そいつのことも気になるな。どんなやつだったんだ?」
フォックスが聞くと、サムスは腕を組んで少し考え込んだ。
「目元以外は顔を隠してて、よく分からなかったわ。でも、目の色は赤だったわね。髪は長くて一つにまとめてた。全体的に青っぽい服を着てて、見た目は…そうね…忍者みたいだったわよ。」
「ふむ……分かるのは、そんな人は参加者にはいないってことだね。でも、君のことは知っていた。」
「私は知らないわ!」
マルスの言葉に、サムスは即座に否定した。フォックスはそれを見て、顔をしかめた。
「……。ないとは思うが、話を聞く前に攻撃したりなんかは……」
「し、してないわよ!」
”やったんだ な/ね”
「とりあえず、その人を探してみようか。」
マルスが提案した。二人は頷き、手分けして探した。が、その青年は見つからなかった。
ある日の夜中。スネークが歩いていると、見慣れない顔を見た。その風貌は、サムスが発見した青年のものだった。
「お前、サムスが見たっていう…」
青年はスネークの顔を見るなり逃げ出した。
「待て!」
スネークは当然、後を追った。そのまま、廊下の突当りに辿り着いた。が、青年の姿はない。念のため天上も確認するが、見当たらなかった。
「どこに消えたって言うんだ…。」
「シーク、いきなりどうしたの。」
消えた青年、シークはリンクの部屋に逃げ込んでいた。
「すまない。他の参加者に追われたんだ。」
「あぁ…みんなシークのこと知らないから…。でも、なんでシークの姿で?」
「元の姿で夜中に出歩くと危ないだろ。」
「それはシークの姿でも」
「リンク。心配しなくても自分の身くらい自分で守れる。」
「……そう。」
”何を言っても無駄かな…。”
リンクはこっそりため息を吐いた。
「じゃあ面倒かけたな。それじゃ、おいとまするよ。」
パチン。白い煙に包まれて青年は消えた。リンクは思わず身をかばった。
「…普通に帰ってもいいじゃない…。」
「今のは誰だい?」
突然第三者の声がした。見ると、マルスがドアにもたれかかっていた。
「…勝手に入ってこないでよ。」
「さっきの彼も勝手に入っていたようだけど?」
リンクは再びため息を吐いた。
「いつから見ていたの?」
「さぁ?で?」
リンクは口ごもった。
「これも秘密だって?」
「本人確認しないとちょっと分からない。」
マルスはやれやれと思った。
「君、秘密が多いよ。」
”…オレの秘密じゃないんだけど…。”
「それにしても…あの見た目。サムスが見た人だね。」
「サムスが?」
”どれだけ歩き回っているんだろう…。”
「知らないのかい?敵の情報を聞き回っている君にしては、情報が遅いね。」
「なんでそんなこと知っているの…。」
マルスはリンクの抗議を無視した。
「とにかく。彼は今、僕らの中で話題になっているよ。怪しい人物がこの建物にいるってね。」
「…シークは怪しい人物ではないよ。」
「おや、名前は教えてくれるんだね。」
リンクは恨めしそうにマルスを見た。
「どうせ聞いてたんでしょ。」
「まぁね。」
「……。」
「黙っててもいいけど。怪しい人物として知られているから、彼、危ないよ?」
「……。」
「……。」
今回はリンクが根負けした。
「分かったよ。ついてきて。」
「なんでゼルダの部屋に?」
二人がやってきたのはゼルダの部屋だった。
「いいから見ててよ。」
リンクがノックすると、夜中にも関わらずゼルダが出てきた。
「リンク?どうしたの?」
「シークのことなんだけど。なんか、噂になっているみたいだよ。ね、マルス。」
振られたマルスはしどろもどろになりながら答えた。
「あ、あぁ、うん。……君の知り合いでもあるのかい?」
「知り合いというか…。そうですね、一度皆さんにご説明すべきですね。特に隠し立てすることではありませんし。」
「その方がいいよ。不安に思っている人もいるからね。」
「そうでしたか……それは悪いことをしました。」
「え?」
「実は…」
マルスは驚愕した。
「実は、あの青年は私なのです。」
「え、えぇー!?」
次の日の朝、みんなに種明かしをした。みんなは驚きの声を上げた。ゼルダはシークに変身してみせた。
「護身用に覚えた魔法でね。この姿ではシークと名乗っている。」
「昨夜はなんで逃げたんだ…。言ってくれれば追いはしなかったぞ。」
呆れたようにスネークが言った。
「すまない。サムスに撃たれてから、少し人間不信になっていた。」
サムスは気まずそうな顔をした。
「わ、悪かったわ。いきなり撃ったりして。」
「いや。僕が君の立場でも怪しんだだろうから、正しい行いだったと思うよ。」
シークはフッと笑った。
”なんか、かっこいい…。”
女性陣はそう思った。
「夜中などは危ないから、この姿で出歩くことがある。今後は不審に思わないでほしい。」
こうして、謎の生年事件は解決した。
.