短編の短編
ギャグ……にしようとして撃沈しました……(汗)
メインはお姫様方多めに女性陣。
普通の甘いものを要求する方は回れ右!(笑)
―――――――――――――
2月13日9時00分キッチン
「みんな集まったわね?」
ピーチの言葉にそれぞれが頷いた。因みにここにはピーチの他、ゼルダ、サムス、ナナ、プリンがいた。今日はバレンタイン前日。みんな妙に力が入っている。
「それにしても、皆さんとこうやって楽しくお菓子作りをし、お菓子を配る日があるなんて素晴らしいですね。」
「あら、ゼルダ。バレンタインはお菓子をみんなに渡すのが真の目的ではないのよ?」
そう言うサムスはニヤニヤ笑っていた。隣でもナナがいたずらっ子が浮かべる笑みを浮かべている。
「バレンタインはね、本命が大事なの!!」
「本命、ですか……。」
ゼルダは意味をよく理解していないようで、不思議そうに繰り返した。
「つまりね、あなたの場合、 大好きな リンクにお菓子をあげる日なのよ!!」
「えっ、ちょ、ちょっとピーチさん………!」
ここにきて漸くゼルダは慌て出した。それをピーチ、サムス、ナナの三人は楽しそうに見ていた。流石に可哀想に感じたプリンは助け船を出した。
「でも、みんなに配るのは本当よ。だから、早く始めない?終わらなくなるわ。」
「そうね、プリンの言う通りよ。さぁ、始めましょう。まずはクッキーね。」
ピーチの指示で各自動き出した。
2月13日10時45分キッチン
「あら、大変。もうこんな時間だわ。」
ピーチが時計を見ながら呟いた。
「ゼルダ、粉をふるってしまったら、ちょっとそこにおいといて。サムスはそれだけ焼いちゃってちょうだい。ナナ、プリン、型抜きは後でいいから昼食作るの手伝ってね。」
「わかりました。」
「了解。」
「はーい!」
「すぐに!」
五人はてきぱきと動いていく。すでに様々な種類のクッキーが出来上がっていた。
「それにしても……ホントに多いわね…今日中にできるのかしら?」
「大丈夫よ。その為に当番を代わってもらってキッチンを占領しているんだから。」
「今日の当番はどちら様でした?」
「マリオとフォックスだよ。……でもマリオの反応は面白くなかったなぁ。「今年も期待してるよ」だってさ。」
「仕方ないわ。私、ちゃんと毎年あげてるもの。」
「でも、あげた時のフォックスは期待できるわね。「ホントか!?俺、仕事溜まってるから助かるよ。」って言ってたから、気付いてないんでしょうから。」
「それは楽しみです。」
「え?意外!!ゼルダもそんなこと思うんだ。」
「あら、私、害のないハプニングは好きですよ。」
「害がない……確かにそうね。」
クスクス。女性陣は楽しく談笑しながら手を忙しなく動かしていた。
2月13日12時30分キッチン
「さて、と。一度休みましょう。」
五人は頷き合うと料理を持ってキッチンを後にした。
事件は、その時におきた。
「ちょっとだけなら、いいよね?」
数人の影がクッキーに近づいていく………。
2月13日13時30分キッチン
「少しゆっくりしすぎたわね。」
女性陣が戻ってきた。
「さぁ、続きをやりましょう。あ、ゼルダがさっきふるってた分でクッキーは最後ね。次はカップケーキを作りましょ。ナナ、プリン、型を抜いたらこっちにきて。サムス、始めましょう。」
「えぇ、分かったわ。」
サムスはさっき焼いたクッキーをオーブンから取り出し、今までに焼いたクッキーのところに加えた。
「あら?」
サムスはじっとクッキーを見た。明らかにおかしい。
「サムス?どうかしたの?」
なかなか来ないサムスを不審に思ってピーチが声をかけた。サムスのところにやってくる。
「…クッキーが、少ない気がするんだけど。」
その場の空気が凍った。ピーチはクッキーの量を確認した。
「……本当。これじゃあ、一人二枚くらいしかないわ。」
「えぇーー!?あんなに頑張ったのに……。」
ナナはハァ、と椅子に座ってしまった。
「一体誰がそんなことをなさったのでしょうか…。」
すると、ピーチが椅子を端に持っていき、それに乗った。そこでごそごそ何かしていると思ったら、比較的早く降りてきた。その手にはビデオカメラが握られている。
「い、いつの間に……。」
「こんなこともあろうかと思って。」
ピーチはにっこり笑った。
「さぁ、犯人は誰でしょう?」
ピーチは再生ボタンを押した。
2月13日12時35分キッチン
何人かがキッチンに入ってきた。ネス、カービィ、ゼニガメだ。
「ちょっとくらいいいよね。」
三人はにたーと笑うとクッキーを摘み出した。
「カービィ、ばれない程度だよ。ゼニガメもね。」
「うん。」
ゼニガメは素直に頷くと二つとった。
「おいしい!」
ネスも一つとる。
「本当だ。明日が楽しみだね。さ、誰か戻ってくる前に……ってカービィ!食べ過ぎだよ!」
「あ……ごめん……つい。」
「もう!早く逃げよう!!」
ネスはカービィを抱き上げ、ゼニガメの手を引いて出ていった。
2月13日13時42分キッチン
「……全然気付かなかったな。」
キッチンとみんなの部屋は隣り合っている。ナナはおしゃべりに夢中になりすぎたことを後悔した。
「さてと。悪い子にはお仕置きが必要ね?」
ピーチが立ち上がった。
「私も」
「私も行ってもいいですか?」
サムスが言い切る前に名乗り出たのはゼルダだった。突拍子もないゼルダの行動に驚き、サムスは名乗り出る時期を逃してしまった。
「じゃあ、ゼルダ。一緒に行きましょう。サムス、ナナ、プリン、悪いけど、クッキーを焼いといてちょうだい。さぁ、行きましょう。」
ピーチとゼルダは行ってしまった。
「……まさかゼルダが……」
「あんなことを言うなんてね……。」
残された三人はお菓子作りを再開した。
2月13日14時05分バルコニー
ネス、ゼニガメ、カービィはここにいた。
「どうしたの?」
ネスは難しい顔をしていた。カービィは手すりの上を歩いていた。
「……なんか、嫌な予感がするんだよね……。」
「どんな?」
不安そうにゼニガメがネスを覗き込んだ。ネスは一息吐くと、カービィを睨んだ。
「カービィ!……あれは絶対食べ過ぎだよ!!」
「ごめんね。つい。」
しかし、カービィに悪びれた様子はない。
「…ちょっとは抑えてよ……。どうするのさ…。」
「あれでも抑えたもん。でもさ、ネス、もうどうしようもないって。大丈夫だよ。」
「つまり、反省はしていない、ということですね?」
「うん。……ってえぇー!?」
バルコニーの扉の前にピーチとゼルダが立っていた。二人とも、笑顔を張りつけている。しかし、怒っていた。
「三人とも…そこに直りなさい?」
「はいぃぃ!!」
ピーチとゼルダの怒りを感じ取った三人はその場に正座した。
「私達が何故ここに来たのか、何故怒っているのか…分かっているわよね?」
「言って下されば味見くらいさせてあげましたのに……。理由を聞かせてもらえますか?」
「ご、ごめんなさぁあい!!」
・
・
・
それから説教は数時間続きましたとさ。ちなみに、当日はみんなで仲良く、美味しくいただいたそうですよ。お菓子?それはナナとサムスとプリンの頑張りでなんとかなりました。説教の後、ゼルダとピーチも頑張りましたしね。あ、後、無事に本命にも渡せたみたいです。めでたし、めでたし。
.
メインはお姫様方多めに女性陣。
普通の甘いものを要求する方は回れ右!(笑)
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2月13日9時00分キッチン
「みんな集まったわね?」
ピーチの言葉にそれぞれが頷いた。因みにここにはピーチの他、ゼルダ、サムス、ナナ、プリンがいた。今日はバレンタイン前日。みんな妙に力が入っている。
「それにしても、皆さんとこうやって楽しくお菓子作りをし、お菓子を配る日があるなんて素晴らしいですね。」
「あら、ゼルダ。バレンタインはお菓子をみんなに渡すのが真の目的ではないのよ?」
そう言うサムスはニヤニヤ笑っていた。隣でもナナがいたずらっ子が浮かべる笑みを浮かべている。
「バレンタインはね、本命が大事なの!!」
「本命、ですか……。」
ゼルダは意味をよく理解していないようで、不思議そうに繰り返した。
「つまりね、あなたの場合、 大好きな リンクにお菓子をあげる日なのよ!!」
「えっ、ちょ、ちょっとピーチさん………!」
ここにきて漸くゼルダは慌て出した。それをピーチ、サムス、ナナの三人は楽しそうに見ていた。流石に可哀想に感じたプリンは助け船を出した。
「でも、みんなに配るのは本当よ。だから、早く始めない?終わらなくなるわ。」
「そうね、プリンの言う通りよ。さぁ、始めましょう。まずはクッキーね。」
ピーチの指示で各自動き出した。
2月13日10時45分キッチン
「あら、大変。もうこんな時間だわ。」
ピーチが時計を見ながら呟いた。
「ゼルダ、粉をふるってしまったら、ちょっとそこにおいといて。サムスはそれだけ焼いちゃってちょうだい。ナナ、プリン、型抜きは後でいいから昼食作るの手伝ってね。」
「わかりました。」
「了解。」
「はーい!」
「すぐに!」
五人はてきぱきと動いていく。すでに様々な種類のクッキーが出来上がっていた。
「それにしても……ホントに多いわね…今日中にできるのかしら?」
「大丈夫よ。その為に当番を代わってもらってキッチンを占領しているんだから。」
「今日の当番はどちら様でした?」
「マリオとフォックスだよ。……でもマリオの反応は面白くなかったなぁ。「今年も期待してるよ」だってさ。」
「仕方ないわ。私、ちゃんと毎年あげてるもの。」
「でも、あげた時のフォックスは期待できるわね。「ホントか!?俺、仕事溜まってるから助かるよ。」って言ってたから、気付いてないんでしょうから。」
「それは楽しみです。」
「え?意外!!ゼルダもそんなこと思うんだ。」
「あら、私、害のないハプニングは好きですよ。」
「害がない……確かにそうね。」
クスクス。女性陣は楽しく談笑しながら手を忙しなく動かしていた。
2月13日12時30分キッチン
「さて、と。一度休みましょう。」
五人は頷き合うと料理を持ってキッチンを後にした。
事件は、その時におきた。
「ちょっとだけなら、いいよね?」
数人の影がクッキーに近づいていく………。
2月13日13時30分キッチン
「少しゆっくりしすぎたわね。」
女性陣が戻ってきた。
「さぁ、続きをやりましょう。あ、ゼルダがさっきふるってた分でクッキーは最後ね。次はカップケーキを作りましょ。ナナ、プリン、型を抜いたらこっちにきて。サムス、始めましょう。」
「えぇ、分かったわ。」
サムスはさっき焼いたクッキーをオーブンから取り出し、今までに焼いたクッキーのところに加えた。
「あら?」
サムスはじっとクッキーを見た。明らかにおかしい。
「サムス?どうかしたの?」
なかなか来ないサムスを不審に思ってピーチが声をかけた。サムスのところにやってくる。
「…クッキーが、少ない気がするんだけど。」
その場の空気が凍った。ピーチはクッキーの量を確認した。
「……本当。これじゃあ、一人二枚くらいしかないわ。」
「えぇーー!?あんなに頑張ったのに……。」
ナナはハァ、と椅子に座ってしまった。
「一体誰がそんなことをなさったのでしょうか…。」
すると、ピーチが椅子を端に持っていき、それに乗った。そこでごそごそ何かしていると思ったら、比較的早く降りてきた。その手にはビデオカメラが握られている。
「い、いつの間に……。」
「こんなこともあろうかと思って。」
ピーチはにっこり笑った。
「さぁ、犯人は誰でしょう?」
ピーチは再生ボタンを押した。
2月13日12時35分キッチン
何人かがキッチンに入ってきた。ネス、カービィ、ゼニガメだ。
「ちょっとくらいいいよね。」
三人はにたーと笑うとクッキーを摘み出した。
「カービィ、ばれない程度だよ。ゼニガメもね。」
「うん。」
ゼニガメは素直に頷くと二つとった。
「おいしい!」
ネスも一つとる。
「本当だ。明日が楽しみだね。さ、誰か戻ってくる前に……ってカービィ!食べ過ぎだよ!」
「あ……ごめん……つい。」
「もう!早く逃げよう!!」
ネスはカービィを抱き上げ、ゼニガメの手を引いて出ていった。
2月13日13時42分キッチン
「……全然気付かなかったな。」
キッチンとみんなの部屋は隣り合っている。ナナはおしゃべりに夢中になりすぎたことを後悔した。
「さてと。悪い子にはお仕置きが必要ね?」
ピーチが立ち上がった。
「私も」
「私も行ってもいいですか?」
サムスが言い切る前に名乗り出たのはゼルダだった。突拍子もないゼルダの行動に驚き、サムスは名乗り出る時期を逃してしまった。
「じゃあ、ゼルダ。一緒に行きましょう。サムス、ナナ、プリン、悪いけど、クッキーを焼いといてちょうだい。さぁ、行きましょう。」
ピーチとゼルダは行ってしまった。
「……まさかゼルダが……」
「あんなことを言うなんてね……。」
残された三人はお菓子作りを再開した。
2月13日14時05分バルコニー
ネス、ゼニガメ、カービィはここにいた。
「どうしたの?」
ネスは難しい顔をしていた。カービィは手すりの上を歩いていた。
「……なんか、嫌な予感がするんだよね……。」
「どんな?」
不安そうにゼニガメがネスを覗き込んだ。ネスは一息吐くと、カービィを睨んだ。
「カービィ!……あれは絶対食べ過ぎだよ!!」
「ごめんね。つい。」
しかし、カービィに悪びれた様子はない。
「…ちょっとは抑えてよ……。どうするのさ…。」
「あれでも抑えたもん。でもさ、ネス、もうどうしようもないって。大丈夫だよ。」
「つまり、反省はしていない、ということですね?」
「うん。……ってえぇー!?」
バルコニーの扉の前にピーチとゼルダが立っていた。二人とも、笑顔を張りつけている。しかし、怒っていた。
「三人とも…そこに直りなさい?」
「はいぃぃ!!」
ピーチとゼルダの怒りを感じ取った三人はその場に正座した。
「私達が何故ここに来たのか、何故怒っているのか…分かっているわよね?」
「言って下されば味見くらいさせてあげましたのに……。理由を聞かせてもらえますか?」
「ご、ごめんなさぁあい!!」
・
・
・
それから説教は数時間続きましたとさ。ちなみに、当日はみんなで仲良く、美味しくいただいたそうですよ。お菓子?それはナナとサムスとプリンの頑張りでなんとかなりました。説教の後、ゼルダとピーチも頑張りましたしね。あ、後、無事に本命にも渡せたみたいです。めでたし、めでたし。
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