Prologue
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「この学園へ入学する生徒は、全てあの扉をくぐってこの学園へやってくるのです。
通常、特殊な鍵で扉を開くまで生徒は目覚めないはずなんですが……」
「扉なんてあの猫が吹っ飛ばしたわよ」
その話を聞いてやれやれと言わんばかりに仮面の男は肩を落とす
「そんなこともあるんですねぇ
それまでの世界に別れを告げ、新しく生まれ変わる。
あの扉の意匠にはそんな思いが込められているのです。
……おっと!
長話をしている場合ではありませんでした。
早くしないと入学式が終わってしまう。
さあさあ、行きますよ」
「その前に、あんた誰なのよ
ここがどこなのかもちゃんと教えて
どうやら本当に夢を見てるわけじゃなさそうだし」
「おや?
君、まだ意識がはっきりしていないんですか?
空間転移魔法の影響で記憶が混乱してるんですかねぇ……
まあいいでしょう。よくあることです。」
それから仮面の男もとい、クロウリーとベルベットは歩きながらここが元のいた世界ではなく
ツイステッドワンダーランドであること、
その中でも魔法士の卵が集まる名門魔法士養成学校のナイトレイヴンカレッジであることを聞かされた
「そして私は理事長よりこの学園を預かる校長。
ディア・クロウリーと申します。」
「ま、ほう、し…?対魔士じゃなくて?
それにナイトなんちゃらも聞いたことないわ…
そもそもここがツイステ、なんちゃらですって?
ここはウェイストランドじゃないってこと?」
「なんちゃら好きですねえ」
「な、長すぎるのよ!名前が!」
ベルベットが元いた世界は、ウェイストランドという名前だったがクロウリーの話によればここはまったく違う世界のようだった
「ともかく、この学園に入学できるのは『闇の鏡』に優秀な魔法士の資質を認められた者のみ。
選ばれし者は、『扉』を使って世界中からこの学園へ呼び寄せられる。
貴方のところにも『扉』を載せた黒い馬車が迎えにきたはずです。」
そう言われてベルベットは暗い森を通って馬車が建物に入っていく景色を思い出した
「あれはてっきり夢だと思ってたわ…」
「あの黒き馬車は、闇の鏡が選んだ新入生を迎えるためのもの。
学園に通じる扉を運ぶ、特別な馬車なのです。
古来より特別な日のお迎えは馬車と相場が決まっているでしょう?」
自慢げに腰に手を当てるクロウリーを他所にベルベットはため息をつく
「相場ってどこの相場よ…
つまりあたしは一緒に眠ったライフィセットから引き離されたあげく無理矢理ここへ連れてこられたってわけね…」
「さっ、入学式に行きますよ」
未だに鞭で縛られている猫が大声をだしていたがそれも無視してベルベットを促した
「悪いけど、あたしは学校なんて行くような歳じゃないわ
もう19よ」
「それが何か?」
「それが何かって…
学校は子供がいく所でしょ」
疑問を投げかけたが何を当たり前なことをと言わんばかりの真顔で返されてしまった
「ここはツイステッドワンダーランドきっての名門校、浪人して入る生徒もいます。
…なんなら20歳で留年してる困った生徒もいますよ」
ぼそりと早口で呟かれた言葉はベルベットには届かなかった