Prologue
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思わずベルベットは棺の中を飛び出し、手当たり次第に学園内を走っていた
「どこ…!どこへ行ったの!?
あの子1人じゃ…」
ベルベットに思い出されるのは眠りにつく寸前のこと
食べるものが無くなりお腹がすいたと、やりたいこともしたいこともたくさん我慢したのだと嘆いていたのだ
「どこにも…いないじゃない…」
走っても走っても見知らぬ場所
弟の姿も気配もない
「ここは一体どこなの…
あたしはまだ夢を見てるっていうの…?」
「オレ様の鼻から逃げられると思ったか!ニンゲンめ!」
息を整えようと立ち止まっていると後ろから先ほどの猫の声がした
「ちょっと!あたしに近づかないで!
は、はっくしゅ!」
「そういう訳にもいかないんだゾ!
さあ、丸焼きにされたくなかったらその服をーふぎゃっ!?
痛ぇゾ!なんだぁこの紐!」
グリムがベルベットの服に手をかけようとした所で鋭い何かがピシリと諫めた
「紐ではありません。
愛の鞭です!」
そこに立っていたのは烏のように見える仮面をつけた背の高い男だった
「ああ、やっと見つけました。
君、今年の新入生ですね?」
「新入生?何の話よ」
「ダメじゃありませんか。
勝手に扉 から出るなんて!」
ベルベットの言葉は聞こえなかったのか心底呆れたような声で仮面の男は続ける
「それに、まだ手懐けられていない使い魔の同伴は校則違反ですよ。」
「離せ〜!
オレ様はこんなヤツの使い魔じゃねぇんだゾ!」
「はいはい、反抗的な使い魔はみんなそう言うんです。
少し静かにしていましょうね。」
ふがふがと抑えられているグリムをよそに仮面の男は振り返った
「そいつの言う通りあたしの使い魔じゃないし、新入生とやらじゃないわ
それにここはどこ?」
右手腕に装備しているはずの刺突刃を出そうとしてベルベット自身が身に覚えのないローブを普段のボロボロの服の上に羽織っていることに気がつく
「なによこの服…」
「ええ?どこもなにもありませんよ。
勝手に扉を開けて出てきてしまった新入生など前代未聞ですし
はあ……どれだけせっかちさんなんですか。」
ローブをまくってみるも眠りにつく前の戦いで刺突刃は少しの刃を残して折れてしまっていた
「これじゃ使い物にならないか…」
「さあさあ、とっくに入学式は始まっていますよ。
鏡の間へ行きましょう。」
気を取り直したように仮面の男は両手を広げ、ベルベットを元の道へ促す
「……入学式?鏡の間?
何が何やらわけがわからないわ…
目が覚めたと思ったらライフィセットはいないし…」
「ライフィセット?」
「そうよ、あたしの弟」
「はてさて、そんな名前の新入生はいませんがねぇ」
「こいつも知らない、か…」
「今こいつって言いました?」
ベルベットが小声で呟いたのが聞こえたのか仮面の男は早口で詰め寄る
「…い、言ってないわ」
「……まぁいいでしょう、私優しいので!」
「どこ…!どこへ行ったの!?
あの子1人じゃ…」
ベルベットに思い出されるのは眠りにつく寸前のこと
食べるものが無くなりお腹がすいたと、やりたいこともしたいこともたくさん我慢したのだと嘆いていたのだ
「どこにも…いないじゃない…」
走っても走っても見知らぬ場所
弟の姿も気配もない
「ここは一体どこなの…
あたしはまだ夢を見てるっていうの…?」
「オレ様の鼻から逃げられると思ったか!ニンゲンめ!」
息を整えようと立ち止まっていると後ろから先ほどの猫の声がした
「ちょっと!あたしに近づかないで!
は、はっくしゅ!」
「そういう訳にもいかないんだゾ!
さあ、丸焼きにされたくなかったらその服をーふぎゃっ!?
痛ぇゾ!なんだぁこの紐!」
グリムがベルベットの服に手をかけようとした所で鋭い何かがピシリと諫めた
「紐ではありません。
愛の鞭です!」
そこに立っていたのは烏のように見える仮面をつけた背の高い男だった
「ああ、やっと見つけました。
君、今年の新入生ですね?」
「新入生?何の話よ」
「ダメじゃありませんか。
勝手に
ベルベットの言葉は聞こえなかったのか心底呆れたような声で仮面の男は続ける
「それに、まだ手懐けられていない使い魔の同伴は校則違反ですよ。」
「離せ〜!
オレ様はこんなヤツの使い魔じゃねぇんだゾ!」
「はいはい、反抗的な使い魔はみんなそう言うんです。
少し静かにしていましょうね。」
ふがふがと抑えられているグリムをよそに仮面の男は振り返った
「そいつの言う通りあたしの使い魔じゃないし、新入生とやらじゃないわ
それにここはどこ?」
右手腕に装備しているはずの刺突刃を出そうとしてベルベット自身が身に覚えのないローブを普段のボロボロの服の上に羽織っていることに気がつく
「なによこの服…」
「ええ?どこもなにもありませんよ。
勝手に扉を開けて出てきてしまった新入生など前代未聞ですし
はあ……どれだけせっかちさんなんですか。」
ローブをまくってみるも眠りにつく前の戦いで刺突刃は少しの刃を残して折れてしまっていた
「これじゃ使い物にならないか…」
「さあさあ、とっくに入学式は始まっていますよ。
鏡の間へ行きましょう。」
気を取り直したように仮面の男は両手を広げ、ベルベットを元の道へ促す
「……入学式?鏡の間?
何が何やらわけがわからないわ…
目が覚めたと思ったらライフィセットはいないし…」
「ライフィセット?」
「そうよ、あたしの弟」
「はてさて、そんな名前の新入生はいませんがねぇ」
「こいつも知らない、か…」
「今こいつって言いました?」
ベルベットが小声で呟いたのが聞こえたのか仮面の男は早口で詰め寄る
「…い、言ってないわ」
「……まぁいいでしょう、私優しいので!」