合縁奇縁
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それから10ヶ月程の月日が経ち
ついにセイは入試当日を迎えた
「おはよう!セイくん!今日は最高の入試日和だね!」
実技の審査室にあてがわれた教室に入れば暑苦しいほどの大柄の男、オールマイトが片手をあげて挨拶をする
セイは世話になったことがあったため、たまに連絡を取り合う仲だった
「おはようございます、朝から元気っすねー。いいことでもあったんですか?」
「えっ!?なんでわかるんだい!?」
「あれ、冗談だったけど本当にいいことあったんですね」
「む!ま、まぁそんなところだ…」
そう言ってオールマイトは少しの蒸気と一緒にトゥルーフォームへと戻った。
「今年から副担任をするんだって?」
「ええ、まさかオールマイトさんも教師をするなんてね」
「そういう君こそ、まさか教師の仕事を受けるとは思わなかったよ」
「………給料はいいんで」
「HAHAHA!なるほど!
おっといけない!始まってしまった!」
オールマイトが試験生達が映し出されているモニターに目をやれば模擬市街地演習へと向けて生徒が走り出しているところだった
「それじゃあ、またあとで」
「はい」
踵を返そうとして、モニターの中に見覚えのある後ろ姿を見つける
「あれは…」
爆破という派手な個性で、圧倒的にポイントを稼いでいる一際目を引く存在
「おーおー、ド派手なこと」
レスキューポイントは0なものの、ずば抜けたヴィランポイントの数に受かるだろうとたかを踏んだセイは一番後ろ、壁にもたれかかっていた相澤の所へと行けば少し不満げな顔に気づく
「どしたの、相澤ちゃん」
「別に」
「別にって顔してないけどなぁ」
「…つくづく合理性に欠く入試だと思ってるだけだ」
「そうか?
…俺は嫌いじゃないよ、合理性に欠くってのも
ああいうのを、人はヒーローと呼びたくなるんだろうからね」
湧き上がる歓喜の声と同時にモニターでは0pの巨大なギミックをパンチ一つで沈める緑谷の姿があった