阪神共和国
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ーずぽっ
さっきまで黒鋼のあだ名を考えていたファイが当然小狼の服に手を突っ込み始めた
「おい、何やってんだよ?」
「(はたから見たら完全なる変態だよなー?)」
ごそごそと探していた手を出すとその手には白くて模様が描かれた羽を掴んでいた
リオンはファイのことをじっと何か見破るように見ていた
「これ、君の服に引っかかってたんだよー。彼女の記憶の羽だよね」
ファイは羽をそっとサクラに近づけ、羽は身体に吸い込まれていった
「体が暖かくなった」
小狼は安心したようにほっと肩を撫で下ろした
「これがなかったら大変だったねー」
「おれの服に"偶然"引っかかってたから」
「「この世に"偶然"はなんてない。あるのは"必然"だけ」」
ファイリオンは言葉を重ねて言った
「ってあの時侑子さんが言ってたでしょ?ねファイさん?」
「そうそう、あの魔女さんが言ってたね。でも、オレもよくわかんないけどねー」
「まあ、難しければ深く考えなくても良いと思いますけどね」
「でも、これからあの羽どーやって探そうか?」
「(きっとファイが嘘ついてることなんて魔力がある人間にしかわからない。もっとマシな嘘つきなさいよ)」
リオンをため息つきながら三人を見ているとモコナが自分が分かると言いだした
「モコナ分かる!」
「え?」
「モコナね、あの羽の波動わかるの!分かったらねこんな風になるの!!」
可愛い感じでいたモコナはめきょっと声を上げ突然目を見開き主張した
「げ!」
「すごーい!目開けたんだねー」
各々さまざな驚き方をしているなかファイは終始ニコニコと笑っていた
「ならいけるかもねー、波動を感知してくれるっていうのなら。近くにきたら教えてくれるかな?」
「おう!任せとけ!」
どんとこいという風にファイと小狼に言っているなか黒鋼が疑問促した
「お前らが羽を探すまいが勝手だがな俺にゃ関係ねえぞ。俺の目的はただ一つ、元いた世界に帰ることなんだからな。そっちの事情に首を突っ込むつもりなんて、まして手伝うつもりも全くねえ」
「はい、分かっています。これはおれの問題です。だから迷惑かけないようにします」
小狼の返答が意外だったのか黒鋼は目を見開き驚いていた
「あははー、小狼くん真面目だねー」
「お前ら二人はどうなんだよ?」
「んん?」
「んー?」
今度はファイとリオン二人に問いかけだした
「こいつを手伝ってやるのかよ」
「まー、オレは元いた世界に帰らないことが一番だから、命に関わらない程度に手伝おうかな?」
「私もお手伝いします。」
「ありがとうございます」
黒鋼は変わらず訝しげにこちらを睨んでいたが、ずっとファイはニコニコと笑っていた。そんな空気が流れていくなか遠くから賑やかな声が聞こえてきた
「おう!やっと起きたな!そんな警戒せんでええやろ。侑子さんのとこから来たんやろ?」
「ゆうこさん、さっきもリオンさんが言ってましたが」
「おう!姉ちゃんは知ってんねんな!次元の魔女や極東の魔術師って色々言われてるなー」
小狼の問いに変なイントネーションの男性が答えた。一方一緒に入ってきた女性はこちらに毛布を渡してきて、自己紹介を始めた
「わいは有栖川空汰や」
「嵐です」
「ちなみにわいの愛する奥さん。ハニーやから、よう心に刻んどいてくれや」
自己紹介と奥さんへの惚気を混じりつつお茶を渡されながらモコナにも自己紹介を始めた
「事情はそこの兄ちゃんたちに聞いた。とりあえず、プチラッキーやったなー?」
「えっと、何処らへんが?」
「モコナは世界を選べへんのやろー?だから一番最初の世界がここやなんて幸せ以外ないでー?」
そんなことを喋りながら彼はガラッと勢いよく窓を開けた。そこにはさまざまなビルや賑やかそうな世界が広がっていた
そして再びここが何処だか告げてきた
ーここは阪神共和国やから