おとぎばなしパロ
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あるところに7匹の子ヤギとお母さんヤギが仲良く暮らしていました
ある日、お母さんヤギが用事で出かけることになりました
「じゃあ行ってくるぞ。ちゃんと戸締りをして、怪しいヤツが来ても絶対入れるんじゃないぞ」
そうアシリパお母さんが言うと、子ヤギ達は大きく頷きます
「なぁなぁ!遊ぼうぜ!」
と、いつもテンション高めの兄ヤギの白石に
「おぅ、何する?あ、久々にトランプでもやるか」
と、兄弟の中で一番頼りになる兄ヤギの杉元
「お兄ちゃんたち、わたしも混ぜてよー」
と、7匹の中で唯一女の子で
母からも兄弟からも蝶よ花よと大切に育てられ、とっても可愛く育った妹ヤギの美穂
母の言いつけを守り、みんなで遊んでいるとノックの音がしました
「誰だろう?アシリパお母さんもう帰ってきたのかな?」と言う美穂の頭を撫で、杉元が「確認してくる」とドアに向かいました
「どなたですか?」
外に聞くと
「母さんよ。早くドアをあけて」
と、明らかに少し低めの男の声がします
「いや、騙す気ゼロじゃん。お前、尾形オオカミだな。絶対開けないからな」
そう言うと
ドンッ、ドンッと激しい音がしたので、子ヤギ達はなんの音だと震え上がります
そして次の瞬間
ガチャリ、とドアが開きました
そう、先ほどの音は尾形オオカミが至近距離からドアの鍵部分を銃で打った音だったのです
「ハハッ、どうした。全員固まっているじゃあないか」
そう言って部屋を見回す尾形オオカミに、全員が慌てて逃げようとします
しかし、尾形オオカミは他の子ヤギに目をくれることもなく、スタスタと歩きます
そしてブルブルと身体を震わせる美穂の前に立ち止まると、ひょい、と担ぎあげ
「俺が用事があるのはコイツだけだ」
と言って去ろうとしました
「おい、美穂をおろせ!この野郎!」
勿論大切な妹をみすみす連れていかれるわけにいかないので、杉元は必死で掴みかかります
「うるせぇよ」
と、そこにアシリパお母さんが用事を済ませて帰ってきました
「なんだ、どうかしたのか?尾形オオカミ」
平然と話すアシリパお母さんに
「おい、アシリパヤギさんよ、今日は美穂に会わせてくれるって約束してたよな?わざわざ迎えに来たのにドアに鍵がかかってるわ、母親のフリの冗談も通じねぇわで、無理矢理開けたんだよ」
「だからって、ドアを無理やり壊すのは良くないぞ!メッだ、尾形オオカミ!」
謎の会話が目の前で繰り広げられるものだから、子ヤギ達の頭の上にはクエスチョンマークが浮かびます
「あの…わたしに会うってどういう事ですか?」
恐る恐る声を出したのは、尾形オオカミに担ぎ上げられたままの美穂
「あぁ、前に美穂を見たときに尾形オオカミが一目惚れしたらしくてな?だから会わせてほしいと頼まれてたんだ。約束は今日だったかー。すまなかったな、尾形オオカミ」
母のその言葉に慌てて白石が
「え、ちょっと待って、オオカミだぜ?オオカミに可愛い美穂紹介しちゃっていいの?アシリパお母さん!」と言います
「これからは新しい時代だからな、それもいいんじゃないかとわたしは思う」
そう笑顔で話す母に、その考え方は素敵だけれど!可愛い可愛い俺たちの妹をオオカミに紹介しちゃう!?と全兄ヤギが心でつっこみました
「ま、そういうことだ」
と言って尾形オオカミは出て行く間際
「あぁ、心配しなくても俺は紳士なオオカミだ。食ったりはしねぇよ」
と言い、少し考えたそぶりの後
「ま、違う意味で食っちまうかもだけどな」
と捨て台詞を吐いて去って行きました
その言葉に兄ヤギ達は白目を向いて倒れ込みましたとさ
*
「尾形オオカミさん、すっごく美味しいですこのケーキ!」
「あぁ、美穂のために用意したんだからな、たくさん食え」
「あ、さっき言ってた違う意味の食べる、ってなんですか?」
「そんな事気にしなくていい。それはこれから少しずつ教えてやるよ。今はお喋りを楽しもうぜ」
本当にただの紳士なオオカミさんでした
ある日、お母さんヤギが用事で出かけることになりました
「じゃあ行ってくるぞ。ちゃんと戸締りをして、怪しいヤツが来ても絶対入れるんじゃないぞ」
そうアシリパお母さんが言うと、子ヤギ達は大きく頷きます
「なぁなぁ!遊ぼうぜ!」
と、いつもテンション高めの兄ヤギの白石に
「おぅ、何する?あ、久々にトランプでもやるか」
と、兄弟の中で一番頼りになる兄ヤギの杉元
「お兄ちゃんたち、わたしも混ぜてよー」
と、7匹の中で唯一女の子で
母からも兄弟からも蝶よ花よと大切に育てられ、とっても可愛く育った妹ヤギの美穂
母の言いつけを守り、みんなで遊んでいるとノックの音がしました
「誰だろう?アシリパお母さんもう帰ってきたのかな?」と言う美穂の頭を撫で、杉元が「確認してくる」とドアに向かいました
「どなたですか?」
外に聞くと
「母さんよ。早くドアをあけて」
と、明らかに少し低めの男の声がします
「いや、騙す気ゼロじゃん。お前、尾形オオカミだな。絶対開けないからな」
そう言うと
ドンッ、ドンッと激しい音がしたので、子ヤギ達はなんの音だと震え上がります
そして次の瞬間
ガチャリ、とドアが開きました
そう、先ほどの音は尾形オオカミが至近距離からドアの鍵部分を銃で打った音だったのです
「ハハッ、どうした。全員固まっているじゃあないか」
そう言って部屋を見回す尾形オオカミに、全員が慌てて逃げようとします
しかし、尾形オオカミは他の子ヤギに目をくれることもなく、スタスタと歩きます
そしてブルブルと身体を震わせる美穂の前に立ち止まると、ひょい、と担ぎあげ
「俺が用事があるのはコイツだけだ」
と言って去ろうとしました
「おい、美穂をおろせ!この野郎!」
勿論大切な妹をみすみす連れていかれるわけにいかないので、杉元は必死で掴みかかります
「うるせぇよ」
と、そこにアシリパお母さんが用事を済ませて帰ってきました
「なんだ、どうかしたのか?尾形オオカミ」
平然と話すアシリパお母さんに
「おい、アシリパヤギさんよ、今日は美穂に会わせてくれるって約束してたよな?わざわざ迎えに来たのにドアに鍵がかかってるわ、母親のフリの冗談も通じねぇわで、無理矢理開けたんだよ」
「だからって、ドアを無理やり壊すのは良くないぞ!メッだ、尾形オオカミ!」
謎の会話が目の前で繰り広げられるものだから、子ヤギ達の頭の上にはクエスチョンマークが浮かびます
「あの…わたしに会うってどういう事ですか?」
恐る恐る声を出したのは、尾形オオカミに担ぎ上げられたままの美穂
「あぁ、前に美穂を見たときに尾形オオカミが一目惚れしたらしくてな?だから会わせてほしいと頼まれてたんだ。約束は今日だったかー。すまなかったな、尾形オオカミ」
母のその言葉に慌てて白石が
「え、ちょっと待って、オオカミだぜ?オオカミに可愛い美穂紹介しちゃっていいの?アシリパお母さん!」と言います
「これからは新しい時代だからな、それもいいんじゃないかとわたしは思う」
そう笑顔で話す母に、その考え方は素敵だけれど!可愛い可愛い俺たちの妹をオオカミに紹介しちゃう!?と全兄ヤギが心でつっこみました
「ま、そういうことだ」
と言って尾形オオカミは出て行く間際
「あぁ、心配しなくても俺は紳士なオオカミだ。食ったりはしねぇよ」
と言い、少し考えたそぶりの後
「ま、違う意味で食っちまうかもだけどな」
と捨て台詞を吐いて去って行きました
その言葉に兄ヤギ達は白目を向いて倒れ込みましたとさ
*
「尾形オオカミさん、すっごく美味しいですこのケーキ!」
「あぁ、美穂のために用意したんだからな、たくさん食え」
「あ、さっき言ってた違う意味の食べる、ってなんですか?」
「そんな事気にしなくていい。それはこれから少しずつ教えてやるよ。今はお喋りを楽しもうぜ」
本当にただの紳士なオオカミさんでした