おとぎばなしパロ
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あるところにとても美しい娘がおりました
その娘の名前は美穂
小さな頃に母親を亡くしましたが、父親からの深い愛のおかけで、それはそれは美しく優しい娘に育ちました
しかし、ある時父親の再婚により意地悪な継母と二人の姉と暮らすことになった美穂
なんとか父のため、と我慢しておりましたが
突然父親が亡くなったことにより、その日から奴隷のように扱われるようになりました
「ハンッ、お前はまったくグズでノロマだなぁ。やっぱり舞踏会には連れて行けないなぁ」
「すみません尾形お母様…」
びっくりするくらい上から目線の尾形お母様と
「美穂ちゃん!連れてけなくてごめんね。さっさと切り上げてくるから、帰ったら一緒にお茶しようね」
意地悪なはずの設定ガン無視の優しい杉元お姉様
「美穂ちゃん、寂しいだろうけど、ほら。飴あげるからね!これ舐めながら待っててね!」
と、ガン無視なうえ飴ちゃんまでくれる優しい白石お姉様
「いってらっしゃいませ」
煌びやかなドレスを身に纏った3人を玄関まで見送った美穂は、遠くに見えるお城の明かりを眺めて、ため息を吐きました
「あー、舞踏会行って美味しいものたらふく食べたかったな。あわよくば王子様に気に入られて玉の輿狙いたかったなー。残念」
そう、呟くと
いきなり目の前がキラキラと光りだしたのです
そしてそこには
「おい、泣くんじゃない。願いを叶えてやる」
と着ている物は先程と違いますが、お母さまそっくりの人物がいました
「え?あれ?お母様?」
「ちがう、魔法使いだ」
何故だかわかりませんが、その尾形魔法使いさんは願いを叶えてくれるというのです
まぁ、この際お母様にそっくりとかどうでもいいや、と思った美穂
「それなら素敵なドレスを着て、少しの時間で良いのであのお城へ…舞踏会へ行ってみたいです」
うっとりとお城の方見つめ、そう言いました
それは、いつもお母様達(というかお母様にだけだが)虐げられてきた美穂のささやかな願いだったのです
*
「それは却下だ」
「えっ、なんで?」
まさかの返答に思わずつっこんだ
「お前、そこで王子に媚び売って気に入られて、あわよくば求婚されて何不自由ない生活がしたいんだろ?」
いや、そんなドストレートに言わなくても、と思ったが概ね正解である
「今までの生活考えたら、そう願っても、良いんじゃないかな、なんて思うんですけど」
そう呟くと尾形魔法使いは高圧的な視線をバシバシ浴びせてくる
「それが王子である、必要はあるのか?」
そもそも顔知ってんのか?タイプじゃないかもしれないだろ?そもそも一晩でなにがわかるんだ?金だけのために結婚するのかお前は?
と無駄に上からマウント取ってくる尾形魔法使い
「いや、たしかにそうですけど、じゃあわたしはどうしたら良いんですか?」
その圧のすごさに、半泣きになりながら質問する
「そうだな、そんなに大きくない家で…お前は動物が好きだろ?庭は広くして、まぁ犬でもなんでも飼えばいい。毎日好きな服を着たらいいし、好きなものも食わしてやる」
「えっ、ちょっと何言ってるかわかんないです」
本当に、全く意味のわからない言葉を並べるその人に、頭がおかしくなってしまったんだろうか?
と美穂が不安そうな目を向けると
「おい、お前は何も心配しなくていいんだよ、ちゃちゃっと魔法で家建てるから間取り決めようぜ」
やばい、この人は相当やばいぞ
そう感じた美穂は逃げ出すことを決めた
さりげなく、少しずつ、離れて走って逃げようとした
が、
ガシッと腕を掴まれてしまった
「おいおい、つれないなぁ」
自身の綺麗にセットされた頭を撫でながら
その真っ黒な瞳にジッと見つめられ、
まさに蛇に睨まれたカエル状態になった美穂は、もう逃げだせないと確信した
「あの…魔法って12時まで、ですよね?家とかも、ほら、消えちゃいますよね?」
美穂が少しの希望を含ませて聞くと
「そのくらいどうとでもなる。なに、一生不自由ない暮らしをさせてやるよ」
とか
「子供は二人がいいな」
とか
「毎日じゃなくてもいい、あんこう鍋作ってくれ」
とか
普通の女の子ならときめくはずのプロポーズの言葉達を聞きながら、いつのまにかベッドルームへ移動していることに気付き、美穂は気が遠くなった
*
「え?なんで?アシリパさんが魔法使いじゃなかった?」
「尾形が鹿をくれるというので変わったんだ。杉元も鹿、食べるか?美味いぞ」
その娘の名前は美穂
小さな頃に母親を亡くしましたが、父親からの深い愛のおかけで、それはそれは美しく優しい娘に育ちました
しかし、ある時父親の再婚により意地悪な継母と二人の姉と暮らすことになった美穂
なんとか父のため、と我慢しておりましたが
突然父親が亡くなったことにより、その日から奴隷のように扱われるようになりました
「ハンッ、お前はまったくグズでノロマだなぁ。やっぱり舞踏会には連れて行けないなぁ」
「すみません尾形お母様…」
びっくりするくらい上から目線の尾形お母様と
「美穂ちゃん!連れてけなくてごめんね。さっさと切り上げてくるから、帰ったら一緒にお茶しようね」
意地悪なはずの設定ガン無視の優しい杉元お姉様
「美穂ちゃん、寂しいだろうけど、ほら。飴あげるからね!これ舐めながら待っててね!」
と、ガン無視なうえ飴ちゃんまでくれる優しい白石お姉様
「いってらっしゃいませ」
煌びやかなドレスを身に纏った3人を玄関まで見送った美穂は、遠くに見えるお城の明かりを眺めて、ため息を吐きました
「あー、舞踏会行って美味しいものたらふく食べたかったな。あわよくば王子様に気に入られて玉の輿狙いたかったなー。残念」
そう、呟くと
いきなり目の前がキラキラと光りだしたのです
そしてそこには
「おい、泣くんじゃない。願いを叶えてやる」
と着ている物は先程と違いますが、お母さまそっくりの人物がいました
「え?あれ?お母様?」
「ちがう、魔法使いだ」
何故だかわかりませんが、その尾形魔法使いさんは願いを叶えてくれるというのです
まぁ、この際お母様にそっくりとかどうでもいいや、と思った美穂
「それなら素敵なドレスを着て、少しの時間で良いのであのお城へ…舞踏会へ行ってみたいです」
うっとりとお城の方見つめ、そう言いました
それは、いつもお母様達(というかお母様にだけだが)虐げられてきた美穂のささやかな願いだったのです
*
「それは却下だ」
「えっ、なんで?」
まさかの返答に思わずつっこんだ
「お前、そこで王子に媚び売って気に入られて、あわよくば求婚されて何不自由ない生活がしたいんだろ?」
いや、そんなドストレートに言わなくても、と思ったが概ね正解である
「今までの生活考えたら、そう願っても、良いんじゃないかな、なんて思うんですけど」
そう呟くと尾形魔法使いは高圧的な視線をバシバシ浴びせてくる
「それが王子である、必要はあるのか?」
そもそも顔知ってんのか?タイプじゃないかもしれないだろ?そもそも一晩でなにがわかるんだ?金だけのために結婚するのかお前は?
と無駄に上からマウント取ってくる尾形魔法使い
「いや、たしかにそうですけど、じゃあわたしはどうしたら良いんですか?」
その圧のすごさに、半泣きになりながら質問する
「そうだな、そんなに大きくない家で…お前は動物が好きだろ?庭は広くして、まぁ犬でもなんでも飼えばいい。毎日好きな服を着たらいいし、好きなものも食わしてやる」
「えっ、ちょっと何言ってるかわかんないです」
本当に、全く意味のわからない言葉を並べるその人に、頭がおかしくなってしまったんだろうか?
と美穂が不安そうな目を向けると
「おい、お前は何も心配しなくていいんだよ、ちゃちゃっと魔法で家建てるから間取り決めようぜ」
やばい、この人は相当やばいぞ
そう感じた美穂は逃げ出すことを決めた
さりげなく、少しずつ、離れて走って逃げようとした
が、
ガシッと腕を掴まれてしまった
「おいおい、つれないなぁ」
自身の綺麗にセットされた頭を撫でながら
その真っ黒な瞳にジッと見つめられ、
まさに蛇に睨まれたカエル状態になった美穂は、もう逃げだせないと確信した
「あの…魔法って12時まで、ですよね?家とかも、ほら、消えちゃいますよね?」
美穂が少しの希望を含ませて聞くと
「そのくらいどうとでもなる。なに、一生不自由ない暮らしをさせてやるよ」
とか
「子供は二人がいいな」
とか
「毎日じゃなくてもいい、あんこう鍋作ってくれ」
とか
普通の女の子ならときめくはずのプロポーズの言葉達を聞きながら、いつのまにかベッドルームへ移動していることに気付き、美穂は気が遠くなった
*
「え?なんで?アシリパさんが魔法使いじゃなかった?」
「尾形が鹿をくれるというので変わったんだ。杉元も鹿、食べるか?美味いぞ」