▼紅朗に踏み込む
*****
□秘密:現実にいた頃の記憶を封じ込め、忘却を望む
□表層トラウマ
【消せない記憶(インデリブルメモリー)】
□緩和条件
紅朗自身に現実へ帰ることを決意させる
*****
■本性:自らが愛した者に愛されることに強く執着する
■深層トラウマ
【見失った愛(ミッシングラブ)】
■緩和条件
紅朗が愛した人間に愛を受け入れてもらう
*****
本名:ラティカ=ストラスィナンド
年齢:23歳
職業:音楽家
性別:男性
*****
物心つく前から孤児院に預けられ、親からの愛情を知らずに育つ。
「捨てられた」ことを自覚してからは「自分は要らない存在」だと思い込み、周囲を突っぱねるため、職員たちからは「扱いにくい子」とされ、里親候補からも敬遠されていた。
その一方で、同じ境遇の子供たちに対しては面倒見が良く、年下たちには懐かれ、年上には一目置かれていた。
小学生の時、育った孤児院が経営不振となり、一人の音楽家の男が、ラティカを養子として引き取ることを条件に融資を行う。
彼を引き取った音楽家は、ラティカの音楽の才能を見出だし、ピアノやヴァイオリンの演奏を教えるようになった。
ラティカは音楽家を『先生』と呼び慕い、音楽家はラティカを『教え子』くんと呼び可愛がった。
愛情を知らないラティカにとって、『先生』は初めての「家族」であり、世界の中心とも言えるべき存在だった。
その想いは敬愛を越え、やがて狂おしいほどの恋慕へと変わっていく。
高校生になり、許されない恋だと知りながらも、ラティカは恩師に想いをぶつけてしまう。
恩師はそれを聞き、ラティカに対して「自分がラティカの実の父親である」ことを知らせる。
衝撃を受けるラティカに対し、彼は更に、ラティカの母親を今も心から愛していることを告げ、ラティカの想いに応えられないと伝えた。
恩師からしてみれば、精一杯の誠意を持って応えた結果であったが、ラティカには耐えられなかった。
自らの想いを受け止めて貰えなかったことよりも、自分が誰よりも愛しているひとが、自分が誰よりも憎むべき相手を愛していると、そう告げられたことが、何よりも辛かった。
そして、狂おしい恋慕はやがて憎悪へと形を変える。
ささやかながらも幸せだった想い出は、一刻も早く忘れ去りたい記憶へと変わってしまった。
誰かと恋をすればこの感情も薄れるのではないかと考え、様々な相手と関係を持ってみても、長くは続かなかった。
ラティカが本当に望んでいたのは、「自分が心から愛せる存在に愛してもらうこと」だった。
しかし彼はそのことには気付かず、自らの容姿に惹かれてくる相手と関係を重ね、結局は別れてしまう。
自分の真の願望にも気づかないまま、ただ「寂しさ」を抱えていたラティカだったが、ある日µの歌声を聞き、メビウスへ招かれることになる。
彼がまずµに対して望んだのは、記憶の忘却。
そしてμには、自分とは違う、幸せな道を歩む友人の名を借りた偽名を伝えた。
そしてラティカは望んだ通りに現実での記憶を全て失ったうえで、現実では全く違う容姿に変えてもらい、穏やかな日々を過ごしていた。
しかし、『運命の入学式』において、メビウスが虚構の世界に気づいた際、自らが記憶喪失であることを悟ってしまう。
それほどまでに忘れたい記憶とは何なのか。
本当に自分は現実に帰るべきなのか。
迷いながらも楽士『カギP』を打ち倒した紅朗だったが、味方となった『響鍵介』の一言で、あろうことか恋に落ちてしまう。
「先輩の帰る姿、見てみたくなりましたよ」
―――彼と共に、現実に帰りたい。
強くそう思った紅朗は、自らの封印された記憶を探りながら、胸の奥の奥に恋を秘めて、現実への帰還を目指すのだった。
□秘密:現実にいた頃の記憶を封じ込め、忘却を望む
□表層トラウマ
【消せない記憶(インデリブルメモリー)】
□緩和条件
紅朗自身に現実へ帰ることを決意させる
*****
■本性:自らが愛した者に愛されることに強く執着する
■深層トラウマ
【見失った愛(ミッシングラブ)】
■緩和条件
紅朗が愛した人間に愛を受け入れてもらう
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本名:ラティカ=ストラスィナンド
年齢:23歳
職業:音楽家
性別:男性
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物心つく前から孤児院に預けられ、親からの愛情を知らずに育つ。
「捨てられた」ことを自覚してからは「自分は要らない存在」だと思い込み、周囲を突っぱねるため、職員たちからは「扱いにくい子」とされ、里親候補からも敬遠されていた。
その一方で、同じ境遇の子供たちに対しては面倒見が良く、年下たちには懐かれ、年上には一目置かれていた。
小学生の時、育った孤児院が経営不振となり、一人の音楽家の男が、ラティカを養子として引き取ることを条件に融資を行う。
彼を引き取った音楽家は、ラティカの音楽の才能を見出だし、ピアノやヴァイオリンの演奏を教えるようになった。
ラティカは音楽家を『先生』と呼び慕い、音楽家はラティカを『教え子』くんと呼び可愛がった。
愛情を知らないラティカにとって、『先生』は初めての「家族」であり、世界の中心とも言えるべき存在だった。
その想いは敬愛を越え、やがて狂おしいほどの恋慕へと変わっていく。
高校生になり、許されない恋だと知りながらも、ラティカは恩師に想いをぶつけてしまう。
恩師はそれを聞き、ラティカに対して「自分がラティカの実の父親である」ことを知らせる。
衝撃を受けるラティカに対し、彼は更に、ラティカの母親を今も心から愛していることを告げ、ラティカの想いに応えられないと伝えた。
恩師からしてみれば、精一杯の誠意を持って応えた結果であったが、ラティカには耐えられなかった。
自らの想いを受け止めて貰えなかったことよりも、自分が誰よりも愛しているひとが、自分が誰よりも憎むべき相手を愛していると、そう告げられたことが、何よりも辛かった。
そして、狂おしい恋慕はやがて憎悪へと形を変える。
ささやかながらも幸せだった想い出は、一刻も早く忘れ去りたい記憶へと変わってしまった。
誰かと恋をすればこの感情も薄れるのではないかと考え、様々な相手と関係を持ってみても、長くは続かなかった。
ラティカが本当に望んでいたのは、「自分が心から愛せる存在に愛してもらうこと」だった。
しかし彼はそのことには気付かず、自らの容姿に惹かれてくる相手と関係を重ね、結局は別れてしまう。
自分の真の願望にも気づかないまま、ただ「寂しさ」を抱えていたラティカだったが、ある日µの歌声を聞き、メビウスへ招かれることになる。
彼がまずµに対して望んだのは、記憶の忘却。
そしてμには、自分とは違う、幸せな道を歩む友人の名を借りた偽名を伝えた。
そしてラティカは望んだ通りに現実での記憶を全て失ったうえで、現実では全く違う容姿に変えてもらい、穏やかな日々を過ごしていた。
しかし、『運命の入学式』において、メビウスが虚構の世界に気づいた際、自らが記憶喪失であることを悟ってしまう。
それほどまでに忘れたい記憶とは何なのか。
本当に自分は現実に帰るべきなのか。
迷いながらも楽士『カギP』を打ち倒した紅朗だったが、味方となった『響鍵介』の一言で、あろうことか恋に落ちてしまう。
「先輩の帰る姿、見てみたくなりましたよ」
―――彼と共に、現実に帰りたい。
強くそう思った紅朗は、自らの封印された記憶を探りながら、胸の奥の奥に恋を秘めて、現実への帰還を目指すのだった。