社会人メロンパンズ(荒北 鳴子 )長編 完結
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荒北靖友は誰かと付き合うということがイマイチ理解できない。
自転車一筋であったし、大学受験の際は勉学に尽くした。
高校時代に新開や東堂目当ての女が荒北に寄って来て、中にはそのまま荒北に興味を持ち付き合おうと言ってくる女もいた。
いいとも悪いとも返事をせず放置していたら、いつの間にか付き合っていることになっていた。練習を見に来て差し入れをして勝手にキスして帰っていった。何か話していたが、さして興味のない話だったので覚えていない。
ある日突然別れを告げられた。始まりも終わりも彼女の心一つで、荒北は彼女のことは嫌いではなかったが詳しく思い出せないほど記憶はぼんやりしている。
そのあたりの話を東堂にすると「荒北はひどいやつだ、このオレは彼女に日に30回はメールするし、彼女がいるからといって終生のライバルを疎かにするなどあってはならんからその倍の数巻ちゃんにメールしよう」と彼女のいないやつが言っていた。巻島ためにも東堂に彼女ができないといいと思っていた。
今は結婚したし、きちんと全ての報告をまず巻島にするのを荒北は知っている。
大学に入ると、今度は金城目当ての女の中からモノ好きが寄ってきた。
成人すると行動は大胆になり、勝手にアパートに乗りこんだり、そこでメシを食い、シャワーを浴び、荒北に跨って泊まっていった。
身体の一部は反応してしまったが荒北は何もしていない。不可抗力だ。それも特に嫌でもなかったので放置しておいたら、身体目当てだったのかと泣かれた。
知らねェヨと心底思い、そう告げると泣かれた。そんなことが二、三回あって、気がつくと荒北は酷い男という噂がたっていた。女なんていらねーと、ますます自転車と学業に邁進した。
社会人になってからは仕事一筋で、東堂や新開の色恋の話は聞いたし、紹介してやろうとも言われたけど別に興味もなかった。
プロ入りした福富は集まりに来れないことも多く、付き合ってる彼女がいたことも長く知らなかったが、しっかりと関係を築いていたらしい。
反対に鳴子は「付き合って」「好きです」とはっきり伝え、特定の女を大事にしてきたが、仕事を優先した結果、振られたのを知っている。
鳴子を振るなんて見る目のない女と別れればいいと思ったし、新しく好きになった女ともまあ都合が合えば応援してやってもいいくらいには考えていたが、そうもいかなくなった。
今の鳴子からするニオイは己と一緒だろうと思う。特定の女を狙うニオイ。敵だ。
名前は可愛い。
まっすぐでひたむきに努力する姿勢は嫌いじゃない。大きく純粋な目に吸い込まれそうになる。他の女となにがそんなに違うのかはわからないが、とにかく荒北は彼女に興味を持った。
別人なのはわかってるし、重ねてもいないけど、いや、もしかしたらきっかけはそうだったのかもしれないが、どことなく小野田と通じるところがある彼女は間違いなく鳴子のタイプだとわかった。
だけどこれは譲れない。
可愛いいと愛でるばかりではない。
その唇を舐めとり、噛み、口内を犯し、身体の中まで暴きたい。
初めての荒ぶる制御できない感情、アイツを抱きたい組み敷きたい、優しくしたい乱暴に犯したい。
矛盾する許されない感情を荒北は浴室で吐き出し、泡とともに流した。
「名前チャン、今度は酒抜きで食事でも行かネェ?」
怯えられぬよう、逃げられぬよう。
射程距離に入るまで野獣の牙は隠しておこう。
自転車一筋であったし、大学受験の際は勉学に尽くした。
高校時代に新開や東堂目当ての女が荒北に寄って来て、中にはそのまま荒北に興味を持ち付き合おうと言ってくる女もいた。
いいとも悪いとも返事をせず放置していたら、いつの間にか付き合っていることになっていた。練習を見に来て差し入れをして勝手にキスして帰っていった。何か話していたが、さして興味のない話だったので覚えていない。
ある日突然別れを告げられた。始まりも終わりも彼女の心一つで、荒北は彼女のことは嫌いではなかったが詳しく思い出せないほど記憶はぼんやりしている。
そのあたりの話を東堂にすると「荒北はひどいやつだ、このオレは彼女に日に30回はメールするし、彼女がいるからといって終生のライバルを疎かにするなどあってはならんからその倍の数巻ちゃんにメールしよう」と彼女のいないやつが言っていた。巻島ためにも東堂に彼女ができないといいと思っていた。
今は結婚したし、きちんと全ての報告をまず巻島にするのを荒北は知っている。
大学に入ると、今度は金城目当ての女の中からモノ好きが寄ってきた。
成人すると行動は大胆になり、勝手にアパートに乗りこんだり、そこでメシを食い、シャワーを浴び、荒北に跨って泊まっていった。
身体の一部は反応してしまったが荒北は何もしていない。不可抗力だ。それも特に嫌でもなかったので放置しておいたら、身体目当てだったのかと泣かれた。
知らねェヨと心底思い、そう告げると泣かれた。そんなことが二、三回あって、気がつくと荒北は酷い男という噂がたっていた。女なんていらねーと、ますます自転車と学業に邁進した。
社会人になってからは仕事一筋で、東堂や新開の色恋の話は聞いたし、紹介してやろうとも言われたけど別に興味もなかった。
プロ入りした福富は集まりに来れないことも多く、付き合ってる彼女がいたことも長く知らなかったが、しっかりと関係を築いていたらしい。
反対に鳴子は「付き合って」「好きです」とはっきり伝え、特定の女を大事にしてきたが、仕事を優先した結果、振られたのを知っている。
鳴子を振るなんて見る目のない女と別れればいいと思ったし、新しく好きになった女ともまあ都合が合えば応援してやってもいいくらいには考えていたが、そうもいかなくなった。
今の鳴子からするニオイは己と一緒だろうと思う。特定の女を狙うニオイ。敵だ。
名前は可愛い。
まっすぐでひたむきに努力する姿勢は嫌いじゃない。大きく純粋な目に吸い込まれそうになる。他の女となにがそんなに違うのかはわからないが、とにかく荒北は彼女に興味を持った。
別人なのはわかってるし、重ねてもいないけど、いや、もしかしたらきっかけはそうだったのかもしれないが、どことなく小野田と通じるところがある彼女は間違いなく鳴子のタイプだとわかった。
だけどこれは譲れない。
可愛いいと愛でるばかりではない。
その唇を舐めとり、噛み、口内を犯し、身体の中まで暴きたい。
初めての荒ぶる制御できない感情、アイツを抱きたい組み敷きたい、優しくしたい乱暴に犯したい。
矛盾する許されない感情を荒北は浴室で吐き出し、泡とともに流した。
「名前チャン、今度は酒抜きで食事でも行かネェ?」
怯えられぬよう、逃げられぬよう。
射程距離に入るまで野獣の牙は隠しておこう。