13.夜警の曲(168.
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店を出て夜も遅くなってきたので女子の氷見をタクシーに乗せて帰らせる一行。そして東と言実を中心に今後の事を話し出す
「さて、幾ら野々村と鶴ヶ峰がA級並みの実力を有していても何があるか分からないのが世の常。……やはり誰かを増援に送るにしてもこの時間帯を出歩ける年齢と連携や実力を考えるとかなり限定されますね。……如何しますか?」
『……流石に女子の加古をこんな時間に呼び出すのは避けたいのと、堤と来馬は朝からの任務担当故に声を掛けるのは無理。…………となると、…(スッ)……一番妥当なのは太刀川だな。(タンタンタン……- ガシッ -)?……何故止める?説明願おうか………二宮』
「…………………わざわざ此処に居ない、それも恐らく課題に追われているであろう太刀川を呼び出す必要はないのでは?」
『……………(スウゥ)ならどうしろと?あの子達を見捨てると言う選択肢は私にはないぞ?』
色々考慮して二人と仲が良く・ランク戦での手合わせ済み・実力や年齢的に問題ない太刀川を招集しようとする言実に二宮が待ったを掛ける。それの発言には一理あると感じつつ、何もしない事には反論する。そして発言や纏う雰囲気から"柚紀だけでなくフブキも心配している"と感じた犬飼が、建前的に上司を助ける為に意見を述べる
「居るじゃないですか目の前に適任者達が。……俺は手合わせした事ないですが、二人のランク戦はROMってますし、辻ちゃんは野々村ちゃんと、二宮さんは姪っ子ちゃんと対戦済み。それにウチは夜の防衛任務だってこなした事あります。まぁ、ひゃみちゃんのサポートなしにはなりますが、どうにかなりますよ。………多分。辻ちゃんも別に構わないよね?」
「……まぁ、明日は日曜日ですから学校に支障が出る事もありませんが…明日の昼過ぎにある本来の任務はどうするんですか?」
『そこは私が何とかする。サイアク、そこの酔っ払い達に代わってもらうさ。……私も基地に行くが先に行け。…………二人を頼む』
「「「(コクリ……シュン)」」」
男子なので特に鞄を持っていた訳でもなくそのまま換装をすれば三人が先行。それを見送った言実は比較的酔っていない人(諏訪と寺島)に酔っ払いの介護を任せれば基地へと歩き出す。因みにお一人でなく
『……………何故お前がついてくる?飲酒している者を現場に立たせるつもりはないぞ。例え東、お前でも例外ではない』
「分かっています。ですが、忘れてませんか?こんな時間に女性である貴女が一人で出歩き、更にはそれなりに飲酒されています。何時もみたいな冷静さを保てているとは、すみませんが俺には思えなくて念の為同行させて頂きます。万が一、貴女にナニかあってはあの子達は自分を責めますし二宮だって(クスッ)多分怒りますよ?(誰をとは言わないですがね)」
『…………分かった、同行を許可する。時に東、……スナイパー達の仲はどんな感じだ?あそこは他のポジションより交流の幅が狭くなりがちだ。これでチームを組めばまだ変わるが、独特の……閉鎖的な空間では影で色々悪事を働く輩が跡を絶たぬ。…………今回のも"氷山の一角"やも知れぬな』
「そこは当真や佐鳥が上手くやってますから問題ないかと。ですが、今後も遠征任務があると考えるともう一人位"周囲に気を配れる隊員"が欲しいですね。出来れば隊長の誰か…とは考えてますが、中々適任者が見つからないのが現状です」
『…………………それなら"数ヶ月後"には解消される筈だ。不安ならヒナやシロに監視の目を向かせる様にする。……柚紀が入隊して年長者達がロビーに滞在しやすくなり、フブキが自主的にC級隊員に対しての特別処置を私と忍田さんの許可の元行っておる。故にロビーでのいざこざは少なくなろう。(カチッ……フーーー)後は今回みたいな特殊な場面での事に目を光らせれば、除隊を止む終えない状態になる者も減るであろうしな。引き続き隊員達からの情報収集を頼む。私は上の動向を警戒する』
夜道を歩く二人はそんな会話をしていた。年齢や立ち位置は違うが、互いにかなり曖昧な立場と分かっているので"そんな自分達だからこそ出来る事"を模索している。そしてそれは【ボーダーが誰に対しても個人差はあれど、居心地の良い場】にする共通の目標となっていたのでこうやって報連相を欠かさず行っている。……主に携帯や、今回みたいな飲み会を用いて。それを知るのはごく一部の者である
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時間は遡り、場所は危険区域。一人でそれも黒服ながらも任務に勤しんでいたフブキだが、やはり何でも一人でこなすには限界があり。危うく敵から一撃を貰い掛けたそのタイミングで柚紀がワープしてくると速攻で敵を撃沈。それに驚いている親友を他所に視認出来る敵を一掃、隠密型が居ないかをシロに確認した後にやっとフブキの元へ。……些か不機嫌そうに座ったまま「……何をしに来たんだよ?それも、一人で」とそっぽを向いた状態で話す親友に………
- ドスッ! -
「っ!?!?ぃ、痛ってぇなぁ〜!!いきなり脳天にチョップとか、ナニしやがるんだよユズっ?!ってか、……(サスサス)何で?俺、痛覚切ってるぞ??」
『そこは私だからって事で流して貰うとして……(スウゥ)もう少し危険意識や責任感を持ってくれないかな?色々年上の相手の顔色を伺いたくなるのは分かるけどさ、………それは状況次第だよ?相手のプライドより、任務の安定性が優先。それで文句を言う人なら言実さんや忍田さんの名前を出せば良いんだよ。あの二人ならフブキの言い分に絶対に同意してくれるもん。勿論ちゃんと正当性があるかを判断した上で、だけどね。後さ、……あの時フブキが言ったじゃない"一人で何でもする必要はない"って。だから助けに来ました!…後でシロに謝罪とお礼言ってね?泣きながら私に連絡してきたんだから』