12.克服訓練の曲(167.
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氷見がお茶とお菓子を用意している間に"辻は女子のどう言うのが苦手なのか"を柚紀は探り始める。それに対してたどたどしくはあるが答える辻を見て、別の質問をする
『えっと、……辻先輩って女性の兄弟、つまりはお姉さんや妹、居ないですよね?だから女子に慣れていない気がするんですが、合ってますか?』
「あ、……うん。確かに弟は居るけど、姉や妹は居ない、ね。」
『後は多分【ボーダーの男女比やオペレーターと隊員の関係性】も先輩が苦手意識を持つ要因の一つかと思います。ほら、基本"複数の男子に混じって女子一人、それもオペレーターでチームを組むじゃないですか?"で、オペレーターの役目的な理由やチームとしての活動内容を考慮しても"ある程度の度胸や発言力を持つ必要がありますし、比較的フレンドリーで世話好きな人"ばかりです。……だから辻先輩みたいな人を見るとこう、…反応が新鮮だからちょっかいをかけたくなるんだと思います。ただ、コレを改善するのはちょっと………難しい気がします』
「………何故そう思う?」
『コレって結局は"辻先輩だけ頑張っても意味ない"ですから。他のオペレーターの方達の理解と協力が無いと無理です。でも、……本当に先輩が嫌な事を相手がしてきた事ない筈ですので、言っても何か………受け流される気がするので』
柚紀の分析を聞いて辻本人含めた三人も納得してしまい「じゃあこんな風にする意味は無いって事?」と犬飼が訊ねれば『全く無意味とは言いません、女子に対する耐性は多少なりとも身につく筈です。ですが気長に根気強く続ける必要はありますがね』と手厳しく指摘。それを聞いて「ま、まぁ改善の余地があるなら、が、頑張ってみるよ」と本人にやる気あるのを確認した上で、二宮が口を開く
「それは鶴ヶ峰、お前の経験則から導き出した答えか?……堤からそれとなく、お前の事は聞いた。あれだけ異性を…俺を苦手としていたのに今はこうして一緒の空間でお茶を飲んだり話も出来る様になった。だが、………何故王子をあれだけ警戒する必要がある?俺を避けていた理由とは違うのは、思い違いか?」
「……(コソッ)あの、犬飼先輩。二宮さんはナニを言いたいんでしょうか?」
「(ヒソッ)あのね、姪っ子ちゃんが苦手な人の特徴が【異性・年上・長身】の三拍子で、更に精神的な状態によっては【スーツや黒のアウター・革靴・白衣・蛇みたいな目付き】も駄目らしいよ。聞いてわかる通り三拍子は兎も角、その他も結構二宮さん当て嵌まっているせいで"先入観が邪魔をしてちゃんとあの人を理解出来なかった"訳。今はちゃんと二宮さんがどんな人かを理解しているから仲良くなりつつありけど、王子の場合は……初っ端からやらかしちゃったからね〜」
「(ヒソッ)や、やらかした、とは?」
意外と柚紀の内情を知らない二人に情報共有している間、柚紀は二宮にどう説明するかを考えていた。……何となくだが、二宮も"風間みたいな人で、立場とか気にせず公平に物事を見て意見を言ってくれる"人と感じたので、素直に告白を決意する。自分が一部の異性を苦手に……トラウマとなった理由を
『あの、ですね。…二宮さんと、王子先輩とじゃ苦手と感じる理由が違うんです。その、……二宮さんみたいな人が苦手な理由は【私から大好きなお父さんを取り上げた人達の背格好や印象に残っている特徴】がソレなんです。後、苦手な蛇を連想させる人や……不衛生な人は…生理的に受け付けない感じで………此処までは、理解出来ましたか?』
「……見くびるな、俺は太刀川みたいな馬鹿じゃない。それで、王子はどうして無理なんだ?」
『………(スーハー…)………お父さんが音信不通になった後、安定した生活を保証する代わりに、……他者から色々、強制されたんです。一部の人にしか話してないのですが、……私の母は病弱ながら存命で、入院も頻繁にするから、…迷惑や心配を掛けたくなくて、そ、それで……(ギュッ!!?)………い、色々、努力して、他人に嫌われない様に、優しくしたり、手伝いや、悩み事を親身になって聞いたりしてたら……"その気がある"って、勘違い、されて、……それ、で』
- ガタ、ガタガタガタ…… -
「!?(これってまさか…)……(クイッ、ポンポン)うん、今日の"自分語り"は此処までにしよっか。無理に嫌な記憶を一気に掘り起こす必要はないよ?(ポンポン)……大丈夫、また話す機会なら幾らでもあるし、君さえ良ければ俺達は何時でも聞き役になってあげる。…………当真がさ【君が此処での生活に本当の意味で慣れてきたら、多分自分の生い立ちを語り始めるじゃないか】って気にしてた。皆が気にしているって君なら気付いているだろうからってね。………因みにさ、此処で話そうって思った理由は"当真同様、俺には君の能力が効かない"って知ってたから?(ポンポン)」
『………………い、いえ。どっちかと言うと、…………二宮さんなら変に同情したり憐れんだりしないって思ったからです。別に賛同とか共感して欲しい訳じゃなくて、ただ……聞いて欲しかっただけと言いますか、……………誰にでも話せる様に、なりたかったんです。昔の事は変えられない、それを乗り越えて…強くなる必要が、私にはあるから。後………………………犬飼先輩、AB型だったんだ。だから何処となく当真先輩に似てたんだ。……うん、納得』
辛い過去を語って行くに連れて不安のサインもだが、加重現象やポルターガイスト現象の前兆が現れたのに気付いた犬飼が話を打ち切り介抱にあたる。そのお陰で柚紀は落ち着きを取り戻し、二宮も無意識にため息を漏らす。そして、それから姪の異変を察知した言実がやって来て説明を求められるのは今から数分後だったりするあたりから、やはり一番のセコムはこの叔母さまなのだと改めて認識する二宮隊である
『えっと、……辻先輩って女性の兄弟、つまりはお姉さんや妹、居ないですよね?だから女子に慣れていない気がするんですが、合ってますか?』
「あ、……うん。確かに弟は居るけど、姉や妹は居ない、ね。」
『後は多分【ボーダーの男女比やオペレーターと隊員の関係性】も先輩が苦手意識を持つ要因の一つかと思います。ほら、基本"複数の男子に混じって女子一人、それもオペレーターでチームを組むじゃないですか?"で、オペレーターの役目的な理由やチームとしての活動内容を考慮しても"ある程度の度胸や発言力を持つ必要がありますし、比較的フレンドリーで世話好きな人"ばかりです。……だから辻先輩みたいな人を見るとこう、…反応が新鮮だからちょっかいをかけたくなるんだと思います。ただ、コレを改善するのはちょっと………難しい気がします』
「………何故そう思う?」
『コレって結局は"辻先輩だけ頑張っても意味ない"ですから。他のオペレーターの方達の理解と協力が無いと無理です。でも、……本当に先輩が嫌な事を相手がしてきた事ない筈ですので、言っても何か………受け流される気がするので』
柚紀の分析を聞いて辻本人含めた三人も納得してしまい「じゃあこんな風にする意味は無いって事?」と犬飼が訊ねれば『全く無意味とは言いません、女子に対する耐性は多少なりとも身につく筈です。ですが気長に根気強く続ける必要はありますがね』と手厳しく指摘。それを聞いて「ま、まぁ改善の余地があるなら、が、頑張ってみるよ」と本人にやる気あるのを確認した上で、二宮が口を開く
「それは鶴ヶ峰、お前の経験則から導き出した答えか?……堤からそれとなく、お前の事は聞いた。あれだけ異性を…俺を苦手としていたのに今はこうして一緒の空間でお茶を飲んだり話も出来る様になった。だが、………何故王子をあれだけ警戒する必要がある?俺を避けていた理由とは違うのは、思い違いか?」
「……(コソッ)あの、犬飼先輩。二宮さんはナニを言いたいんでしょうか?」
「(ヒソッ)あのね、姪っ子ちゃんが苦手な人の特徴が【異性・年上・長身】の三拍子で、更に精神的な状態によっては【スーツや黒のアウター・革靴・白衣・蛇みたいな目付き】も駄目らしいよ。聞いてわかる通り三拍子は兎も角、その他も結構二宮さん当て嵌まっているせいで"先入観が邪魔をしてちゃんとあの人を理解出来なかった"訳。今はちゃんと二宮さんがどんな人かを理解しているから仲良くなりつつありけど、王子の場合は……初っ端からやらかしちゃったからね〜」
「(ヒソッ)や、やらかした、とは?」
意外と柚紀の内情を知らない二人に情報共有している間、柚紀は二宮にどう説明するかを考えていた。……何となくだが、二宮も"風間みたいな人で、立場とか気にせず公平に物事を見て意見を言ってくれる"人と感じたので、素直に告白を決意する。自分が一部の異性を苦手に……トラウマとなった理由を
『あの、ですね。…二宮さんと、王子先輩とじゃ苦手と感じる理由が違うんです。その、……二宮さんみたいな人が苦手な理由は【私から大好きなお父さんを取り上げた人達の背格好や印象に残っている特徴】がソレなんです。後、苦手な蛇を連想させる人や……不衛生な人は…生理的に受け付けない感じで………此処までは、理解出来ましたか?』
「……見くびるな、俺は太刀川みたいな馬鹿じゃない。それで、王子はどうして無理なんだ?」
『………(スーハー…)………お父さんが音信不通になった後、安定した生活を保証する代わりに、……他者から色々、強制されたんです。一部の人にしか話してないのですが、……私の母は病弱ながら存命で、入院も頻繁にするから、…迷惑や心配を掛けたくなくて、そ、それで……(ギュッ!!?)………い、色々、努力して、他人に嫌われない様に、優しくしたり、手伝いや、悩み事を親身になって聞いたりしてたら……"その気がある"って、勘違い、されて、……それ、で』
- ガタ、ガタガタガタ…… -
「!?(これってまさか…)……(クイッ、ポンポン)うん、今日の"自分語り"は此処までにしよっか。無理に嫌な記憶を一気に掘り起こす必要はないよ?(ポンポン)……大丈夫、また話す機会なら幾らでもあるし、君さえ良ければ俺達は何時でも聞き役になってあげる。…………当真がさ【君が此処での生活に本当の意味で慣れてきたら、多分自分の生い立ちを語り始めるじゃないか】って気にしてた。皆が気にしているって君なら気付いているだろうからってね。………因みにさ、此処で話そうって思った理由は"当真同様、俺には君の能力が効かない"って知ってたから?(ポンポン)」
『………………い、いえ。どっちかと言うと、…………二宮さんなら変に同情したり憐れんだりしないって思ったからです。別に賛同とか共感して欲しい訳じゃなくて、ただ……聞いて欲しかっただけと言いますか、……………誰にでも話せる様に、なりたかったんです。昔の事は変えられない、それを乗り越えて…強くなる必要が、私にはあるから。後………………………犬飼先輩、AB型だったんだ。だから何処となく当真先輩に似てたんだ。……うん、納得』
辛い過去を語って行くに連れて不安のサインもだが、加重現象やポルターガイスト現象の前兆が現れたのに気付いた犬飼が話を打ち切り介抱にあたる。そのお陰で柚紀は落ち着きを取り戻し、二宮も無意識にため息を漏らす。そして、それから姪の異変を察知した言実がやって来て説明を求められるのは今から数分後だったりするあたりから、やはり一番のセコムはこの叔母さまなのだと改めて認識する二宮隊である