8.腕試しの曲〜少女の実力は如何に〜(163.
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それから三輪隊四人は作戦室に戻って打ち合わせとなり、柚紀もシロと対三輪隊の策を練ることに。他のメンバーも参加したかったが、出水と言実に止められて渋々引き下がり、独断でどんな試合になるかを話し合う事に
「ん〜〜……今回だとやっぱりネックになるのは"スナイパーの存在"だよな〜。特に奈良坂先輩と古寺の二人が居るんだよ?無闇にグラスホッパーで空中に逃げれなくない?佐鳥だって多分その隙を狙うし」
「後は三輪先輩のレッドバレットが危険だね。柚紀さんが素早い動きで相手を翻弄するスピードタイプだから、動きが阻害されるのは避ける筈。だけど、アレはシールドをすり抜けるし見分けるのはかなり難しいかも」
「……つまりは当たっちゃマズい弾があるって事だよね?今日俺と組んでよねやん先輩達とランク戦したんだけど、柚紀ちゃん【いずみん先輩の攻撃すらシールドによる防御じゃなくて回避で躱していたけど】………まさか、それを見越してだったり、…しないよね?」
「どうだろうな〜。知り合いでレッドバレットを使うのは秀次しか居ないが、"あまり交流の無い隊員が対柚紀ちゃん対策でセットする"可能性だってあるにはある。……上級者向けだが希望すれば誰だって使えるトリガーだ。あまり決めつけるのは良くない。………トリガーと言えば、柚紀ちゃんはどんなのをセットしてるんだ?…野々村ちゃん、知ってるか??」
仲間はずれにされてもの凄く不機嫌なフブキに話を振る出水を内心称賛する中学生組はさておき、一応目上の人に話しかけられたので「………まぁ、一応は知ってますよ?」と答えれば言実にタブレットを借りて何やら作業をする。それが終わればテーブルに置いて画面を見せる
「先ずはメインのバイパーだが、"サブにはセットしてない"。理由はフルで使えば精密度や弾道を引くのに時間が掛かるから結果的に効率性が下がる。……俺が左で旋空を使わないのと同じ理由だな。で、汎用性が効くハウンドは両方にセットしているのと補助としてスコーピオンが一つ、これが攻撃系のセットトリガーだ」
「ま、バイパーを両方に入れないのは妥当な判断かもな。トリオンが多いと弾がデカくなって分割した際の数も増える、…特にリミット解除後なら俺のフルアタック時の弾数を片手で撃てちまうんだ、弾トリガーの中じゃ扱いづらいバイパーを有効活用するならそれが最適。で、スコーピオンとハウンドに関してはさっきのランク戦で予想はついていたが………まさか【シールドが片方のみで、バックワームなし】は、……柚紀ちゃんらしい構成であり、彼女にしか出来ないなコレ」
「えっと、確かバックワームはレーダー感知出来なくなるトリガーで必須なのと、いずみん先輩みたいな強力な攻撃してくる人が居たり、正面では攻撃して背後からの奇襲阻止とかでシールドはメイン・サブでセットが普通だって聞いたけど………柚紀ちゃんだってその"常識"知ってるよね?だってそう本人から聞いたよ??」
攻撃用のトリガーは同ポジションである出水からしても特に変ではないらしいが、問題は補助トリガー。B級となりセットトリガーの相談を柚紀や出水達にしていた緑川が疑問を提示。それを聞いて……"常識"の言葉に二人が反応をして柚紀独自の理由を語る
「先ずバックワームなしな件だけどさ……緑川も柚紀が特別な能力…サイドエフェクト持ちってのは知ってるよな?」
「(コクン)うん、嵐山さんやいずみん先輩達に【思い込みの強化版】的な感じの説明は受けて…ますが、それが何か?」
「その能力を生身でも使える関係上、彼女は"常に微量で不可視のトリオンを発している状態だ"。バックワームはそのトリオンですら体外に漏れるのを防いでしまう。………分かりやすい例を言えば、料理を強火で蓋をした状態で煮込んでいたら吹きこぼれるし、鍋が焦げ付く。それは良くない事なのは分かるね?」
「ん〜………つまりは【鍋が柚紀ちゃんで、湯気が放出しているトリオンで料理が人体の内蔵、トリオン器官になる】のかな?時枝先輩の例えだと。で、熱く……戦闘に集中している様が火力でバックワームが蓋……………うん、かなりヤバいかも。じゃあシールドが一つで平気な点は……何ですか?」
「それ、俺も気になって聞いたが【防御に徹し過ぎると攻撃に転じれなくなるから、あまりシールドを多用しない為】らしいぜ。後はトリオン量的な理由やサイドエフェクトを使えば【ボーダーで扱う攻撃トリガーの中でも一番の火力を有するアイビスですら、シールド一枚で防げるからアイツには要らねぇんだよ】。で、その代わりに回避に役立つグラスホッパーは両方設置で、残り一つは固定なし。……前回の二宮さん時のビーコンみたいに"思い付き……タネに必要なトリガー"をその都度セットするらしいぜ。さて、今回はどうなる事やら」
佐鳥・時枝・フブキの順番で解説された内容を聞いて緑川を納得させれば"今回の仕掛けはナニか"を三人で話し合い始める。それを見て無意識に安堵のため息を付けば「緑川〜何飲む?色々あるから選べ〜」と出水に呼ばれてソファを立ち上がり給湯スペースに
「(…コソッ)ねぇいずみん先輩、……俺何か癇に障る事、言ったかな?あの二人……佐鳥先輩と時枝先輩の雰囲気が変わった気がした。こう、戦闘態勢と言うか…怒ってるみたいな。そのせいで無意識に敬語になる程、何か怖かった」
「……(チラッ)そりゃあお前が"通常の常識が柚紀ちゃんにも当て嵌まる"って誤認してたからだ。言っただろ?あの子は色んな意味で特別だって。本来なら必須トリガーですら体質のせいでまともに使えない、……無理をすればサイアク生身ですら影響を及ぼす危険があるんだ。だから使えないなりに色々対処法を講じる必要があるし、常に冷静で居る必要がある。【戦闘中以外の日常でも周囲を観察して最適な言動をする】、それがボーダーの組織においてあの子に課せられた役割であり自己防衛に必須項目だからな」
"緑川の考えが間違っている訳ではないが、必ずしも柚紀にそれが当て嵌まるとは限らない"と語る出水の言葉に納得した緑川は色んな種類のある飲み物を物色している姿を横目に……嫌な予感が頭を横切る。それは
「(鍋の中の料理がトリオン器官や臓器か、……もし姐さんと取り決めた回数や時間以上の戦闘…サイドエフェクトを柚紀ちゃんが使ったら、"料理が駄目になるのと同じになったり"しないよな?でもあの姐さんがあそこまで神経質になるって事は…)……………一応、俺だけでも気にしておくか。取り越し苦労であって欲しいが、絶対に有り得ないって言い切れないからな」
「ん〜〜……今回だとやっぱりネックになるのは"スナイパーの存在"だよな〜。特に奈良坂先輩と古寺の二人が居るんだよ?無闇にグラスホッパーで空中に逃げれなくない?佐鳥だって多分その隙を狙うし」
「後は三輪先輩のレッドバレットが危険だね。柚紀さんが素早い動きで相手を翻弄するスピードタイプだから、動きが阻害されるのは避ける筈。だけど、アレはシールドをすり抜けるし見分けるのはかなり難しいかも」
「……つまりは当たっちゃマズい弾があるって事だよね?今日俺と組んでよねやん先輩達とランク戦したんだけど、柚紀ちゃん【いずみん先輩の攻撃すらシールドによる防御じゃなくて回避で躱していたけど】………まさか、それを見越してだったり、…しないよね?」
「どうだろうな〜。知り合いでレッドバレットを使うのは秀次しか居ないが、"あまり交流の無い隊員が対柚紀ちゃん対策でセットする"可能性だってあるにはある。……上級者向けだが希望すれば誰だって使えるトリガーだ。あまり決めつけるのは良くない。………トリガーと言えば、柚紀ちゃんはどんなのをセットしてるんだ?…野々村ちゃん、知ってるか??」
仲間はずれにされてもの凄く不機嫌なフブキに話を振る出水を内心称賛する中学生組はさておき、一応目上の人に話しかけられたので「………まぁ、一応は知ってますよ?」と答えれば言実にタブレットを借りて何やら作業をする。それが終わればテーブルに置いて画面を見せる
「先ずはメインのバイパーだが、"サブにはセットしてない"。理由はフルで使えば精密度や弾道を引くのに時間が掛かるから結果的に効率性が下がる。……俺が左で旋空を使わないのと同じ理由だな。で、汎用性が効くハウンドは両方にセットしているのと補助としてスコーピオンが一つ、これが攻撃系のセットトリガーだ」
「ま、バイパーを両方に入れないのは妥当な判断かもな。トリオンが多いと弾がデカくなって分割した際の数も増える、…特にリミット解除後なら俺のフルアタック時の弾数を片手で撃てちまうんだ、弾トリガーの中じゃ扱いづらいバイパーを有効活用するならそれが最適。で、スコーピオンとハウンドに関してはさっきのランク戦で予想はついていたが………まさか【シールドが片方のみで、バックワームなし】は、……柚紀ちゃんらしい構成であり、彼女にしか出来ないなコレ」
「えっと、確かバックワームはレーダー感知出来なくなるトリガーで必須なのと、いずみん先輩みたいな強力な攻撃してくる人が居たり、正面では攻撃して背後からの奇襲阻止とかでシールドはメイン・サブでセットが普通だって聞いたけど………柚紀ちゃんだってその"常識"知ってるよね?だってそう本人から聞いたよ??」
攻撃用のトリガーは同ポジションである出水からしても特に変ではないらしいが、問題は補助トリガー。B級となりセットトリガーの相談を柚紀や出水達にしていた緑川が疑問を提示。それを聞いて……"常識"の言葉に二人が反応をして柚紀独自の理由を語る
「先ずバックワームなしな件だけどさ……緑川も柚紀が特別な能力…サイドエフェクト持ちってのは知ってるよな?」
「(コクン)うん、嵐山さんやいずみん先輩達に【思い込みの強化版】的な感じの説明は受けて…ますが、それが何か?」
「その能力を生身でも使える関係上、彼女は"常に微量で不可視のトリオンを発している状態だ"。バックワームはそのトリオンですら体外に漏れるのを防いでしまう。………分かりやすい例を言えば、料理を強火で蓋をした状態で煮込んでいたら吹きこぼれるし、鍋が焦げ付く。それは良くない事なのは分かるね?」
「ん〜………つまりは【鍋が柚紀ちゃんで、湯気が放出しているトリオンで料理が人体の内蔵、トリオン器官になる】のかな?時枝先輩の例えだと。で、熱く……戦闘に集中している様が火力でバックワームが蓋……………うん、かなりヤバいかも。じゃあシールドが一つで平気な点は……何ですか?」
「それ、俺も気になって聞いたが【防御に徹し過ぎると攻撃に転じれなくなるから、あまりシールドを多用しない為】らしいぜ。後はトリオン量的な理由やサイドエフェクトを使えば【ボーダーで扱う攻撃トリガーの中でも一番の火力を有するアイビスですら、シールド一枚で防げるからアイツには要らねぇんだよ】。で、その代わりに回避に役立つグラスホッパーは両方設置で、残り一つは固定なし。……前回の二宮さん時のビーコンみたいに"思い付き……タネに必要なトリガー"をその都度セットするらしいぜ。さて、今回はどうなる事やら」
佐鳥・時枝・フブキの順番で解説された内容を聞いて緑川を納得させれば"今回の仕掛けはナニか"を三人で話し合い始める。それを見て無意識に安堵のため息を付けば「緑川〜何飲む?色々あるから選べ〜」と出水に呼ばれてソファを立ち上がり給湯スペースに
「(…コソッ)ねぇいずみん先輩、……俺何か癇に障る事、言ったかな?あの二人……佐鳥先輩と時枝先輩の雰囲気が変わった気がした。こう、戦闘態勢と言うか…怒ってるみたいな。そのせいで無意識に敬語になる程、何か怖かった」
「……(チラッ)そりゃあお前が"通常の常識が柚紀ちゃんにも当て嵌まる"って誤認してたからだ。言っただろ?あの子は色んな意味で特別だって。本来なら必須トリガーですら体質のせいでまともに使えない、……無理をすればサイアク生身ですら影響を及ぼす危険があるんだ。だから使えないなりに色々対処法を講じる必要があるし、常に冷静で居る必要がある。【戦闘中以外の日常でも周囲を観察して最適な言動をする】、それがボーダーの組織においてあの子に課せられた役割であり自己防衛に必須項目だからな」
"緑川の考えが間違っている訳ではないが、必ずしも柚紀にそれが当て嵌まるとは限らない"と語る出水の言葉に納得した緑川は色んな種類のある飲み物を物色している姿を横目に……嫌な予感が頭を横切る。それは
「(鍋の中の料理がトリオン器官や臓器か、……もし姐さんと取り決めた回数や時間以上の戦闘…サイドエフェクトを柚紀ちゃんが使ったら、"料理が駄目になるのと同じになったり"しないよな?でもあの姐さんがあそこまで神経質になるって事は…)……………一応、俺だけでも気にしておくか。取り越し苦労であって欲しいが、絶対に有り得ないって言い切れないからな」