7.鑑賞の曲(162.
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諏訪と出掛ける約束をした柚紀はとりあえず"自宅まで迎えに行くから待機"と言い渡され、朝御飯を食べてのんびりリビングで過ごしていると………何故か小佐野と熊谷に日浦までやって来て問答無用で私室に押し込まれる。それを「時間ねぇからあんま凝りすぎるなよ〜」と言う諏訪が、新たな家族となった兎のなずなと梟のスミレと戯れて時間を過ごす。(この二羽はお婆ちゃん先生の家に居た子達であり、容姿は第一部番外編参照)
そして防寒対策もバッチリな女の子らしさ全開なガーリーコーデが出来上がり、化粧もナチュラル系にまとめた分髪型を編み込みをしたりと手が込んだモノに。それを見た諏訪が「そーゆー恰好だとちゃんと中学生っぽく見えるな〜」と感想を告げた上でエスコートがてらアパートを出る。因みに二羽だけのお留守番でも大丈夫なのだが、健康チェックも兼ねて時折"里帰り"しており『どうせだし…』との事でペットケースに入れて堤や笹森と合流する前に寄ってもらおうと考えていた柚紀だったが………
『……あれ?出水先輩に米屋先輩と……な、奈良坂先輩っ!?な、何で、此処にっ!??』
「おっ?行く前に出て来ちまったか?……えっとさ、柚紀ちゃん。そのケースにさ、……………犬とか、居たりするのか?」
『犬??(…フルフル!)いえ、中には以前奈良坂先輩から頂いた兎のキーホルダーそっくりな仔と、もう一羽別のコが仲良く入っていますが、それがどうかしたんですか?』
「実はさ〜、奈良坂の奴"小型クレーン"のぬいぐるみ取りにハマっちまったみたいでよ〜、大量にゲットしちゃった訳。それで可愛いもの好きな柚紀ちゃんに上げようかと思ったんだ。ほら、本部にある部屋にぬいぐるみ置いてるだろ?後はコイツなら、此処知っても多分大丈夫だって思ってさ……ヤバかった、ですかね?柚紀ちゃんにアポ取ってなかったし、姐さんにも言わずに勝手に来ちゃって」
部屋まで来ていないとは言えど、このマンション暮らしなのを奈良坂にも知られた事が今更ながら不安になる出水に「ま、大丈夫じゃね?言いふらす様な奴じゃねぇしな。だが、次からは一応許可取れよ〜」と諏訪が言ってくれて三人は安堵する。そして柚紀は今から出掛けて二羽をどうするかを話せば「あ!!じゃあそのお婆ちゃん先生のお店に飾って頂くとか、どうですか?!動物、沢山居るんですよね?犬とか……ニャンコとか!」とお次は日浦が別目的含めて提案すれば、五人はそのままお店に行く事となり、二羽と馬鹿コンビ(笑)はお店に居た頃に面識があるのでそのままケースを託す。……ケースから出さずに運搬のみなら問題ないと踏んで。それを了承した五人を見送った三人は…マンション近くに路上駐車していた車に乗って待ち合わせ場所に向かうのであった
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〜ショッピングモール内・映画館〜
「……もうそろそろ着くらしいよ諏訪さん達。それにしても日佐人、何か不機嫌そうに見えるのは俺のきのせいか?」
「だって一昨日までは車で迎えに行くって言ってくれてたのに、昨日いきなり【堤さんと俺は現地集合。ガソリン代節約させてくれ】って言い出してさ〜。……別に俺だけ車で、寒い中をおサノ先輩を歩かせるのは少し忍びないから良いけど…………一応コレ"俺の誕生日祝い兼ねてますよね"?」
「まぁまぁ、……もしかしたら年下にお年玉を勢いで振る舞ったから金欠かも知れないね。年明けに野々村所の道場メンバーと交流あっただろ?で、元から何かと関わっていた風間さんは上げたらしいから…流れ的な?(少し強引な言い訳かも知れないけど、"サプライズプレゼント"を隠すには仕方ないか。こう言う時だけあの人の人の良さが仇になるんだよな〜。ま、それ含めてあの人らしいんだけど)」
例のショッピングモールに併設されている映画館にて堤と笹森は待ちぼうけをくらっていた。そして実は数日前に誕生日を迎えた笹森の為に彼が見たがっていた映画鑑賞を含めて遊ぶ企画を諏訪が立案していたらしく、そこに柚紀がサプライズゲストで参戦となったのだ。堤には勿論知らせており、何とか機嫌や諌め役を請け負っているやっと三人が合流。諏訪の声にそちらを向いた笹森は、予想外な人物を見て固まってしまう。一方で"今回誘われた本当の理由"を移動中に聞いていた柚紀は驚いている笹森を見てかなり満足
『エヘヘ、サプライズせ〜こ〜かな?それにしても、……意外と君の事を私は知らなかったんだな〜と改めて思いました。付き合いはソコソコあるのに、誕生日すら知らなかったとは流石に駄目だね。えっと…………お〜い、笹森く〜ん。大丈夫ですか〜(フリフリフリフリ…)』
「(……赤くなった状態で固まっているのに鶴ヶ峰の奴はきっと正確にはその理由、分かってねぇんだろうな〜。それとも……)…さて、俺はチケットの支払い等してくるからお前等もう少し待ってろ。で、……どうせチケットの買い方もロクに知らないだろう姫様は俺とこい。何時かあるかも知れない"次"で恥をかきたくねぇだろ?……日佐人の事は二人に任せておけ」
『は〜い。(…チラッ、……タタタタタ)』
中々復帰しない笹森を見兼ねて一度柚紀と距離を取らせる事にした諏訪はそれらしい理由を言ってその場から連れ出す。それを見て(やっぱり諏訪さんって実は凄い人なんじゃ…)と自隊隊長の事を分析する堤と、隊長にアイコンタクトされた小佐野が軽く小突いて笹森の意識を戻させる。それでとりあえず我に返った笹森が「なっ、あ……そ…あの…しろ…は見たこと…な…」と途切れ途切れの言葉を紡ぎナニかを訴えのを自隊オペレーターが冷静に分析・解答する
「そりゃあアンタの誕生日祝いで一番喜ばれる事と言ったら、……柚紀ちゃんだって満票一致で決まって諏訪さんがそれとなく誘った訳。あ、今着てる白いコートは去年のクリスマスプレゼントで貰った奴で、かなりの高級品みたい。使用成分が高級なのばかりだったから、多分柚紀ちゃん普段は殆ど着てないね。万が一汚したら大変だもん。因みにコートの下の服も可愛さ全開だからお楽しみに〜」
「…………………………嬉しくない、訳じゃないですが、今度からサプライズは止めて下さい。………心臓に、悪いので(- ドクンドクン、バクバクバク -)」
何とか言葉を振り絞って反論した笹森だったが、暖房が効いた館内では流石に暑かったらしくコートを脱いで帰って来た柚紀を見て、再び固まる笹森に流石の三人もため息やら苦笑いを隠せない。……あくまでもコレは【鶴ヶ峰柚紀のほんの一端】でしかなく、本気で着飾れば……大人ですら落とせてしまうだろう。その位のポテンシャルを持つのがこの少女である